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中学2年生で不登校に!自分で決めた通信制高校に行かなくなり「ひきこもり施設」に入所するも・・・
1.「4月からガンバる!」と言う不登校の子ども 2.小学校受験で私立の中学校に進学! 3.不登校のきっかけは「バトルロイヤル」ゲーム 4.成績が下がり先生や親に発破をかけられる! 5.部活でレギュラーになれなかった 6.「外部の高校に進学したほうが良いのでは?」(学校) 7.どれだけ待てば心のエネルギーは溜まるの? 8.通信制高校から横国やGMARCHに行ける? 9.通信制高校に毎日、通うことができる? 10.複数の公的機関に相談をしたが不登校は解決せず 11.3つの通信制高校の体験に参加! 12.通信制高校の授業内容では大学合格は厳しい 13.塾のような通信制高校で大学合格を目指す!? 14.「高校からガンバる!」と言って中学を不登校のまま卒業! 15.予想どおり少しずつ登校時間が遅くなる・・・ 16.休んでも注意ができない親と先生(コーチ) 17.他の生徒は「午後登校」「1~2時間」で帰宅 18.他の生徒が遅く来て早く帰るのを見ると・・・ 19.子どもの考えを尊重してゲーム機を購入 20.高1の夏休みもゲーム三昧で勉強は0時間 21.注意をすると「もう、高校には行かない!」 22.暴言、暴力で近所の人が警察に通報 23.暴力や暴言から「施設への入所」を考える 24.突然、知らない人が家に来て「今から施設に行くよ!」 25.「無視していれば諦めて帰るだろう!」と 26.屈強な4人の男性に囲まれ「行くよ!」と 27.ひきこもり施設に預けるのは悪いことではない 28.月に1回の親子面談で「家に帰らせて!」 29.泣きながら懇願する子どもに胸を打たれて・・・ 30.約束どおり登校開始!ゲームやスマホの時間も守る! 31.1ヶ月で不登校に逆戻り・・・ ※ このブログは不登校解決相談所がこのお子さんと会う前の話をまとめたものです。 1.「4月からガンバる!」と言う不登校の子ども 静岡県にある不登校解決相談所には、年間1000件以上の相談が全国から寄せられます。 その中には、私立の中学校や高校、大学の付属中学校、通信制高校(サポート校)で不登校になったお子さんの相談がたくさんあります。 私立の中学校で不登校になってしまったお子さんの場合、学力が高いお子さんが多くいらっしゃいます。 「高校からはガンバる!」 「4月からは、毎日、学校に行く!」 このように言う、中学3年生は多くいます。 ただ、「高校から」「4月から」と言っていることからわかるように、中学は不登校のまま卒業します。 4月は「誰しもがガンバろう!」と思う季節です。 そのため、最初は登校を続けているのですが・・・・。 早い子だと1日、遅い子だと1~2ヶ月で不登校に戻ってしまいます。 そして、このように言ったりします。 「今の高校は自分に合っていなかった!」 「通信制高校(サポート校)に行って自分のペースでガンバる!」 2.小学校受験で私立の中学校に進学! 神奈川県にお住まいの高校2年生の不登校相談をいただいたのは9月でした。 このお子さんは不登校期間が3~4年のお子さんです。 ※ 不登校期間が曖昧な理由は、この後に分かります。 お母さんはお子さんの不登校について教えて下さいました。 「小学校6年生の時に私立の中学校を受験して合格しました。」 「私立○○大学付属中学校です。(中高大一貫校です)」 「中1の時の成績は中の下くらいでした。」 「兄も同じ中学に入学し、現在は高校生です。」 「兄は成績が全体的にいいので推薦で外部の大学にいけると思います。」 (1年後、お兄さんは推薦でGMARCHの1つに合格します。) できの良いお兄さんと比べられていた可能性があると感じました。 ※ 後に、このお子さんの話を聞くと「お兄さんと比べられ怒られた」との事です。 「バスケットが好きでバスケ部に入りました。」 「運動神経はどちらかというと悪い方なので、それほど上手くはありません。」 「レギュラーになれるか、なれないかのギリギリの実力だったようです。」 勉強も大切ですが、部活で汗を流すのも大切です。 3.不登校のきっかけは「バトルロイヤル」ゲーム ここから不登校の本題に入ります。 「中学2年生の2学期から不登校になってしまいました。」 「子どもは理由を言わないのですが・・・。」 「親が考えるに『3つの事』がキッカケだったのではないかと思います。」 『夏休み中に戦うゲーム(PUBG)にハマった。』 『暇さえあれば、そのゲームをやっていた。』 『パソコンやPS4が欲しいと言い出した。』 『成績が上がったら考えると伝えた。』 夏休みにFPS(100人のバトルロイヤルのゲーム)にドハマりしたようです。 あのゲームは世界中のプレーヤーと戦うため、機械的な攻略法がありません。 また、中毒性が高くなるようにつくられているため、繰り返してしまうお子さんがたくさんいます。 →「ゲーム依存」や「スマホ依存」についてはコチラをご覧ください。 4.成績が下がり先生や親に発破をかけられる! 『夏休み明けの課題テストと2学期の中間テストで下位の成績を取った。』 『担任の先生から「この成績では内部進学も厳しいぞ!」と発破をかけられた。』 『父、母も成績が下がったことを注意した。』 夏休みは完全にゲーム三昧だったようです。 ガンバっていたのに成績が下がってしまったのは仕方のないことです。 しかし、勉強をせず、遊び過ぎて成績が下がるのは自業自得です。 発破をかけられたり、怒られたりするのは仕方のないことでもあります。 当然、パソコンやPS4などを買ってもらえないのも仕方のないことでしょう。 5.部活でレギュラーになれなかった 中学2年生の夏休み前、部活でも上手くいかないことがあったようです。 『部活の先輩たちが引退した。』 『レギュラーになれると思っていた。』 『新チームのレギュラーに選ばれなかった。』 『部活への意欲がなくなった。』 『夏休み中の部活をサボったことが何度かあった。』 大好きなバスケでレギュラーに選ばれなかったことはショックだったと思います。 しかし、顧問の先生も練習の取り組みや、実力、体力などを総合してレギュラーを決めているはずです。 その結果、レギュラーになれなかったのは仕方のないことです。 ※ 親御さんの話でも、顧問の先生が「ひいき」をしている様子はなかったようです。 ただ、バスケへの情熱がなくなるほど「ショック」だったことは本当だったのでしょう。 これも影響して「ゲーム」にハマってしまったのかもしれません。 6.「外部の高校に進学したほうが良いのでは?」(学校) 親御さんが不登校の理由と思った事は下記の3つです。 「バスケ部でレギュラーになれなかった。」 「ゲーム依存の状態になった。」 「テストの順位が下がって怒られた。」 親御さんは学校の先生、スクールカウンセラーさんに相談をします。 しかし、私立の学校ということもあり、あまり熱心に対応をして下さいません。 「ムリをさせないようにしましょう。」 「子どもの意志を尊重しましょう。」 「好きなゲームを飽きるまでやらせて下さい。」 「そのうちゲームに飽きて、学校に来るようになるでしょう。」 →「不登校の間違った5つの対応」はコチラをご覧ください。 しかし、1年経っても、お子さんの不登校は一向に改善しません。 中学3年生のときには、担任の先生からこのように言われたそうです。 「うちの学校と○○くんは合っていなかったのかもしれません。」 「外部の高校に進学したほうが良いのではないでしょうか?」 7.どれだけ待てば心のエネルギーは溜まるの? 親御さんは、公的な機関の相談も利用したそうです。 しかし、話しを聞いてくれるだけで、具体的な対応の助言はありません。 対応の助言を求めると、このような画一的な対応を進めてきます。 「登校刺激を与えるのはやめましょう。」 「ムリをさせないようにしましょう。」 「子どもの意志を尊重しましょう。」 「好きな事をして心のエネルギーを回復しましょう。」 「自分から動き出すまで待ちましょう。」 親御さんは、下記のように聞いたそうです。 「もう1年以上、待っています!」 「いつまで待てばいいのですか?」 すると、市の相談員さんが話し始めます。 「心のエネルギーが溜まるまでの時間は人それぞれです。」 「数ヶ月の子もいれば、数年の子もいます。」 「今は、不登校でも合格できる高校はたくさんあります。」 「就職や進学も全日制高校と変わりません。」 「不登校でも大丈夫です!」 →通信制高校の卒業、進学、就職は全日制高校と同じではない! 8.通信制高校から横国やGMARCHに行ける? 「付属高校には行かない!」 「通信制高校(サポート校)に行く!」 中学3年生の11月に、このお子さんが言った言葉です。 親御さんは通信制高校(サポート校)のその後についても聞きます。 「毎日、登校ができる通信制高校(サポート校)に行く!」 「自分で受験勉強をする。」 「最低でもGMARCHには行く!」 「目標は横国(横浜国立大学)に合格すること!」 私立の中学校で「仲の良い友だちの目標が横国」であったこと、最低でも「兄と同じレベルの大学」と思ったことが理由のようです。 9.通信制高校に毎日、通うことができる? 親御さんには「附属高校への不信感」がありました。 さらには、お子さんが「横国」や「GMARCH」など、具体的な目標を提示してきました。 親御さんは、この2つの理由から「通信制高校(サポート校)」への進学を許可する気持ちが高まります。 ただ、「通信制高校(サポート校)への進学を許可する」ことに対して不安もあったようです。 今度はお父さんの知り合いで、県で相談員をしているカウンセラーさんに助言を求めます。 すると、このように言われたそうです。 「子どもの『やる気』を潰してはいけません。」 「本人の意志を尊重してあげましょう。」 「通信制高校(サポート校)からでも大学に行くことは可能です。」 「お子さんの自己決定を信じてあげましょう!」 →通信制高校の大学合格実績は本当だけどウソ! 10.複数の公的機関に相談をしたが不登校は解決せず 神奈川県にお住まいの親御さんは、お子さん不登校について、様々な公的機関に相談をしています。 ・学校のスクールカウンセラーさん ・市の相談員さん ・県のカウンセラーさん ・適応指導教室の先生 ・保健福祉センターの相談員さん ・家庭支援相談の支援員さん。 実は、親御さんは2人とも公務員だったのです。 そのため、同僚から様々な機関を教えてもらい、相談をしていたそうです。 静岡県にある不登校解決相談所の支援で、このお子さんの不登校が解決し大学に合格したとき、親御さんはこう仰っていました。 「やはり、公的な機関はダメですね!」 「融通は利かないし、画一的な対応しか言わない。」 「失敗したときのクレームを恐れているんだと思います。」 「成功しても、失敗しても給料は変わらないですからね!」 →実は多い!教員や公務員の不登校相談!意志を尊重することで不登校が悪化! 11.3つの通信制高校の体験に参加! 様々な方から「やる気になった今が大切」と言われた親御さんは、通信制高校(サポート校)への進学を許可します。 そして、いくつかの通信制高校(サポート校)に見学に行きます。 自分の意見が通ったことで、このお子さんは素直に学校見学に参加します。 3つの学校を見学した、このお子さんは見学の時の様子を下記のように言っていました。 「A高校は小規模校みたいな感じだった。」 「勉強も授業形式でやっていた。」 「半分は必修の授業で、半分は選択制の授業。」 「でも、内容のレベルが低かったから、アレではFラン大学しか行けないと思った。」 ※ 私立の中2まで登校していたので、学力的には中3の学力がある状態です。 ※ 私立の学校は中学2年生までに中学3年生の内容を学習します。 12.通信制高校の授業内容では大学合格は厳しい 「B高校も学校に近い形だった。」 「A高校と違うのは、全ての授業を自分で選ぶところ。」 「得意な教科はAクラス、苦手な教科はCクラス、みたいな感じ。」 「見学にいったら、高1英語のCクラスの見学だった。」 学校側は「不登校=勉強が苦手」と思っていたようです。 確かに「勉強が苦手」な子に「難しい授業」を見学をさせてしまうと、入学希望を出してくれないでしょう。 「内容を見てビックリしたよ!」 「高1なのにBe動詞をやっていたんだよ!」 「授業の途中でAクラスの見学をさせてもらったんだ!」 「そこでもビックリした!」 「高1なのに過去形をやっていた。」 「正直、レベルが低すぎると思った!」 言葉の端々から、勉強ができない子を見下す傾向があるようです。 全国的に見れば、自分は不登校で威張れる偏差値を取っていないのにです。 その部分は、週に1度の訪問カウンセリングで注意をしていきました。 13.塾のような通信制高校で大学合格を目指す!? 「C高校は塾だった!」 「自分の決めた時間に登校し、自分の決めた時間に帰る!」 「朝は9時~で、終わりは15時まで。」 「ただ、夕方からは塾になるので、そのまま、自習室を使って勉強をしてもいい!」 「塾の料金を払えば映像授業もみられるし、さらに個別授業も選ぶことができる!」 「ここで、毎日、勉強をすれば『横国』に受かることができると思った!」 「だから、C高校に決めたんだ!」 大学合格に向けて「ガンバろう」と思っていた時期です。 全ての言葉が前向きです。 しかし、多くの不登校の子どもを見ている不登校解決相談所では下記のように考えてしまいます。 「理想を語るのは不登校あるあるだ!」 「確かに、理想通りに行動できればいいが・・・。」 「不登校でゲームばかりの子どもが、朝から登校して、夜まで勉強をする?」 「現実的に考えると・・・・。」 「さらには、自分で選べるという部分が・・・・。」 「通信制高校(サポート校)に行かなくなる可能性が高いのでは・・・・。」 →別室や適応指導教室、フリースクールに行かなくなる理由! 14.「高校からガンバる!」と言って中学を不登校のまま卒業! お子さんと相談をした結果、塾のような「C通信制高校(サポート校)」に進学を決めたそうです。 「4月からC高校でガンバる!」 「C高校に入ったら、横国目指して、毎日、勉強をするぞ!」 進学先が決まった、このお子さんは「前向き?」な発言をしていたそうです。 親御さんも進学先が決まったことで、ホッと一息つけたとのことでした。 しかし、ここで親御さんは間違った対応をしてしまいます。 「4月から」「高校から」という言葉を信じ、不登校のまま(ゲーム三昧のまま)中学を卒業させてしまいます。 当然、予想される行動が下記のようなものです。 「最初はガンバって高校に行く!」 「登校時間や帰宅時間が自由なため、少しずつ登校時間が遅くなる。」 「学校への滞在時間が短くなる。」 「通信制高校(サポート校)に登校しなくなる。」 「この学校は自分に合っていなかった!辞める!と言い出す。」 →不登校のまま中学校を卒業し自分で選んだ高校に進学するも・・・ 15.予想どおり少しずつ登校時間が遅くなる・・・ お母さんの話しを聞いていると、このお子さんは予想通りの行動をしました。 「最初の1週間は朝の7時45分に家を出ていました。」 「電車を使って9時ちょうどに学校につきます。」 「学校に到着したメールが毎日、来ていました。」 「学校を出る時間も毎日15時でした。」 「最初はそのまま自習室で勉強をすると言っていましたが・・・・。」 最初の1週間の行動は合格点と言えるのではないでしょうか? 「2週目からは家を出る時間が遅くなりました。」 「当然、学校に着く時間も遅くなります。」 「学校に到着する時間は10時~11時になりました。」 「さらには学校を出る時間も早くなりました。」 「13時~14時には退出のメールが来ます。」 「もちろん、自習室で勉強をすることはありませんでした。」 良くも悪くも予想通りの行動ではあります。 16.休んでも注意ができない親と先生(コーチ) 「ゴールデンウィーク明けからは欠席も増えてきました。」 「当然、休んだからと言って家で勉強をするわけではありません。」 「学校の先生に様子を聞きました。」 『全ての時間ではありませんが、来た時は課題をやっています。』 『オプションのカリキュラムの時間も通信制高校(サポート校)の課題をやっています。』 『受験勉強をやろうと誘うのですが・・・。』 『今日は英語の気分じゃない、数学の気分じゃないと言って・・・。』 『このペースで行けば、高校卒業の単位を落とすことはないでしょう。』 『ただ、大学受験で考えると・・・。』 『正直、大学受験勉強は全く進んでいない状態です。』 →通信制高校の大学合格実績は本当だけどウソ! 通信制高校(サポート校)の先生が「強く」注意が出来ない事も「不登校あるある」です。 本来であれば、他の生徒とは別に時間分のお金を払って(もらって)いるのです。 親や先生は「しっかりやりなさい!」と注意をしなければなりません。 親が注意できないのは仕方のない事かもしれません。 なぜなら、中学2年生からの「間違った対応」を行ったことで、親と子の立場が逆転してしまっているからです。 できれば、先生にはしっかりと注意をして欲しいのですが・・・。 17.他の生徒は「午後登校」「1~2時間」で帰宅 不登校のお子さんが、通信制高校(サポート校)に行かなくなる気持ちはわかります。 特にこのお子さんの場合は、「行かなくなる」のが必然だったかもしれません。 C高校は塾のような形式の通信制高校(サポート校)です。 そのため、それぞれの子どもは自分で決めた日に登校し、自分で決めた時間に帰宅しますう。 このお子さんは毎日9時には学校に到着していました。 しかし、ほとんどのクラスメイト?は昼近くに来たり、午後から来たりします。 滞在時間に関しても、ほとんどのクラスメイトが1~2時間で家に帰ります。 もちろん、毎日、登校する子はいません。 ほとんどの子が週に1~3日の登校です。 18.他の生徒が遅く来て早く帰るのを見ると・・・ 登校して、勉強をする子はほとんどいません。 ※ 課題の提出が近くなると、まとめて課題をやりに(答えを写しに)来る子がほとんどだそうです。 担当の先生と話しをして帰る子。 ゲームをして帰る子。 パソコンに生徒手帳をかざし出席としたら、そのまま帰る子もいるそうです。 このような環境で、自分で決めたこととは言え、毎日、9時~15時まで登校することが可能なのでしょうか? もちろん、他の子は有名大学を目指していません。 有名大学に合格するためには、1人でコツコツと勉強をしなければなりません。 しかし、周りの子が「ゲームをして1時間で帰る」所を見てしまうと・・・・。 自分も帰りたくなる気持ちは分からなくはありません。 19.子どもの考えを尊重してゲーム機を購入 親御さんは「子どもの意思を尊重」し、1学期は何も言わなかったそうです。 しかし、お子さんの出席や滞在時間は少しずつ減っていきます。 そして、夏休みに入る前、登校は「週に2~3回」、滞在時間は「1~2時間」となっていたそうです。 夏休みに入ってすぐに、お子さんがこのように言ってきます。 「勉強の合間にゲームをやってストレスを発散したい。」 「スマホだと出来ないから、パソコンかPS4(PS5発売前)を買って。」 親御さんは反対しましたが・・・。 「勉強に集中できなくて成績が下がっていいの?」 「このままじゃ、横国やGMARCHに入れない!」 「なんで買ってくれないんだよ!」 「買ってくれないなら高校に行かないぞ!」 この頃から、このお子さんの横柄な態度や暴言が増えていきます。 結局、このお子さんの貯金では足りない分を親が出し、PS4を買うことに決まったそうです。 20.高1の夏休みもゲーム三昧で勉強は0時間 ゲームのため(勉強のため?)にPS4を買ったことで、当然のことながらゲーム三昧になってしまいました。 夜の9時位になるとリビングに降りてきて夜中の3時までゲームをします。 その後、朝の9時~10時には起きてきて、ゲームを始めます。 親御さんが仕事から帰ってくる18時頃にはゲームをやめ、夕飯を食べて部屋に行きます。 ※ 部屋では勉強をしていると本人は言っていたそうです。 このような生活が続いたことで、このお子さんは「ゲーム依存」や「スマホ依存」に近い状態になってしまいます。 そして、夏休みが終わり2学期が始まっても、通信制高校(サポート校)に登校しようとしなかったのです。 21.注意をすると「もう、高校には行かない!」 さすがに「まずい」と思った親御さんは、お子さんを注意します。 「自分で選んだ高校なんだから、毎日、行かないと!」 「大学に合格したいなら、毎日、勉強をしないと!」 「このままじゃ、高校を卒業できなくなるよ!」 「自分で決めたんだから、ちゃんとやらないと!」 しかし、お子さんは反発します。 「自分たちだって約束を守らないことがあるだろ!」 「小2のころ、○○ができたらゲームを買ってくれるって言ったよな!」 「あのとき、ガンバって○○をしたら、あれではダメだと言って買わなかったよな!」 「決めたからって、必ず守らなくてもいいんだよ!」 親御さんが説得をしようとすると、物を投げたり、壁を蹴ったりします。 「じゃあ、もう高校には行かない!」 「たった今、自分で決めました!」 「この約束を守るために、オレはゲームをする!」 「早く部屋から出てけよ!」 22.暴言、暴力で近所の人が警察に通報 この事件から、お子さんの暴言や物を壊す行為が増えました。 自分の気に入らないことがあると、暴言を吐いたり、物を壊したりするようになったのです。 あまりにも大きな声で暴言を吐いたり、物を壊したりしたため、近所の人が警察に通報したこともあったそうです。 しかし、警察が帰った後、親御さんに下記のように言って暴力を振るいます。 「お前らが言うことを聞かないからオレは怒ってるんだ!」 「それなのに、何で警察に連絡するんだ!」 「オレは悪くないのに、警察に怒られただろ!」 「ふざけんな!」 23.暴力や暴言から「施設への入所」を考える 実はこの時期に行われた、静岡県教育委員会主催の「合同相談会」に親御さんがいらしゃていました。 そして、不登校解決相談所のブースでも相談をして下さっていました。 その時の相談メモによると、私は親御さんに「第三者の支援」の必要性を訴えていました。 「不登校あるあるの最も悪い状態だと思います。」 「物を壊したりするのであれば、親の言うことは聞かない状態でしょう。」 「高校や大学のことを考えず、本人の意志を尊重してもいいでしょう。」 「ただ、暴言や物を壊すがエスカレートすると、親に暴力を振るうようになります。」 「可能であれば、第三者に入っていただいたほうがいいでしょう。」 「寮のある学校に入れるのもいいでしょう。」 「ただ、子どもは寮のある学校は嫌がると思います。」 「施設に連れて行くことを仕事にしている会社、迎えに来てくれる施設もあります。」 「不登校解決相談所が定期的に訪問することも可能です。」 親御さんは、お子さんを「施設に入れよう」と考え、施設を調べていたそうです。 そんなとき、具体的な提案をした不登校解決相談所も候補にして下さったそうです。 ただ、このときは「一緒に住むことへの苦痛」から、「迎えに来てくれる施設」を選択したとのことでした。 24.突然、知らない人が家に来て「今から施設に行くよ!」 ひきこもりや問題行動のあるお子さんを施設の方が迎えに来て、連れて行ってくれる施設は、全国にあります。 親御さんが、その施設に依頼をすると、その施設から大きな車に乗って、強そうな男性が4人で来て下さったそうです。 ※ 下記の話は、後にお子さんから聞いた話しも含めた話しです。 お子さんが部屋でゲームをしていると、突然、男の人が部屋に入ってきます。 「今から、○○(施設の名前)で生活してもらうから!」 「着替え2組、ジャージ1組、下着3~5セットをカバンに入れて!」 「日用品は向こうで買うから大丈夫!」 「スマホやゲームは禁止だから、入れなくていいから!」 「すぐに出発するから急いで!」 突然の話しに意味が分かりません。 「なんで、そんなとこに行かなきゃ行けないんですか?」 「行かないから準備はしません!」 しかし、男の人は続けます。 「行くのは決まってるから!」 「早く準備して!」 25.「無視していれば諦めて帰るだろう!」と 「行きたくないです!」 何度もこう言うのですが、男の人は聞いてくれません。 「この家にいると、家族のみんなが不幸になる!」 「きみは将来を棒に振っているし、親御さんはツラい思いをしている。」 「とにかく勇気を出して外に出た方がいい。」 「きみは勉強も出来るらしいから、もったいない!」 「みんなの幸せのために勇気の一歩を踏み出そう!」 しかし、このお子さんは家を出るつもりはありません。 『このまま、無視していれば、そのうち帰るだろう!』 『むりやり連れて行くことはないだろう!』 26.屈強な4人の男性に囲まれ「行くよ!」と 1時間ほど話しをしていると、男の人は部屋を出て行きました。 「ようやく諦めたか!」 「そんな所に行くわけないだろ!」 「意味がわかんないよ!」 こう思っていると、部屋のドアが再び開きました。 そこには、先ほどの男の人以外に「屈強な4人の男の人」が立っています。 驚いて呆然としていると、男の人が下記のように言ったそうです。 「○○に行くから準備して!」 「この4人が手伝ってくれるから!」 後日、このお子さんは言っていました。 「先生!」 「あんな強そうな人に囲まれたらイヤなんて言えないよ~!」 「はい、準備します!しか言えないって~!(笑)」 27.ひきこもり施設に預けるのは悪いことではない 静岡県にある不登校解決相談所では、不登校の子どもを寮や施設に入れることは反対していません。 寮や施設に入ることが「きっかけ」で不登校が解決し、よりより人生を送ることができればいいと考えているからです。 また、暴言や暴力が多いお子さんであれば尚更です。 親は「子育てを間違えた」からと言って、「子どもの暴力」に耐えなければいけないのでしょうか? 子どもは「親に暴力を振るって」いいのでしょうか? もちろん、子ども「暴言」や「暴力」が増える前に、正しい対応を行う事がベストだとも思っています。 28.月に1回の親子面談で「家に帰らせて!」 このお子さんが施設に入所したのは12月でした。 この施設では1月に1回、親は子どもに面会することができます。 このお子さんに対して「申し訳ない」と言う気持ちを持っていた親御さんは、月に1回の面会を希望していました。 最初の面会に行くと、このお子さんは、泣きながらこう言ったそうです。 「頼むから家に帰らせて!」 「ここじゃあ勉強もできない!」 「自由な時間がほとんどない!」 「毎日、高校にも行くから!」 「頼むから家に帰らせて!」 もちろん、施設の人は反対をします。 「まだまだ、甘えが抜けていないようです。」 「集団に入れば、それなりに仲良くやっています。」 「まだ、ゲームやスマホをやりたいと言っています。」 「みんな、最初の1ヶ月は同じような感じですよ!」 ※ 施設で暴力があったり、食事をもらえないなどはなかったと本人が言っていました。 29.泣きながら懇願する子どもに胸を打たれて・・・ 2ヶ月目の面談でも、泣きながら同じ言葉を言ってきます。 「頼むから家に帰らせて!」 「ここじゃあ勉強もできない!」 「自由な時間がほとんどない!」 「毎日、高校にも行くから!」 「頼むから家に帰らせて!」 そして、3ヶ月目の面談でも、泣きながら訴えてきます。 「頼むから家に帰らせて!」 「ここじゃあ勉強もできない!」 「自由な時間がほとんどない!」 「毎日、高校にも行くから!」 「勉強もするから!」 「ゲームの時間も減らすから!」 「暴言や暴力を無くすから!」 泣きながら訴えてくるお子さんを見たお母さんは胸を打たれたそうです。 そして、お父さんや施設の職員さんが反対するのを押し切って、このお子さんを家に連れて帰ることを決めます。 このお子さんは、帰りの車で泣きながらお母さんにお礼を言い続けたそうです。 30.約束どおり登校開始!ゲームやスマホの時間も守る! 家に帰って数日後。 このお子さんは、通信制高校(サポート校)への出席を開始します。 朝7時半に家を出て9時に学校に到着、15時まで勉強をして帰宅します。 ゲームやスマホをやりますが、時間は守れるようになりました。 このお子さんの様子を見たお母さんは思います。 「家につれて帰ってきて良かった。」 「3ヶ月、施設で暮らしたのは間違いじゃなかった。」 「施設の3ヶ月があるから、家のありがたみが分かったんだ!」 「これからは、毎日、学校に行ってくれるだろう!」 しかし、・・・・・・。 31.1ヶ月で不登校に逆戻り・・・ 家に帰って1ヶ月後。 このお子さんの生活は、施設に行く前に戻ってしまいました。 ・学校には行かない。 ・勉強はしない。 ・ゲームやスマホで1日を過ごす。 ・昼夜逆転生活に近い状態となる。 ・暴言を吐いたり、物を壊したりする。 (さすがに暴力はなくなったようです。) 親御さんは施設に戻す事を考えたそうです。 ただ、お母さんのワガママで施設から連れ出した手前、戻すことをためらったようです。 そのとき、お父さんが不登校解決相談所のことを思い出してくれました。 そして、静岡県にある不登校解決相談所が、神奈川県のお宅に訪問カウンセリングをすることになったのです。 初めて訪問カウンセリングを行ったのは、このお子さんが高校2年生の6月でした。 →不登校解決編はコチラをご覧ください。 →まずは静岡にある不登校解決相談所の無料相談を! →全国から、相談の依頼をいただいております。 東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、岩手県、福島県、宮城県、山梨県、愛知県、青森県、新潟県、石川県、福井県、富山県、長野県、岐阜県、大阪府、京都府、三重県、兵庫県、奈良県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、高知県、愛媛県、佐賀県、宮崎県、大分県、熊本県、福岡県、沖縄県から不登校の相談をいただいております。 不登校解決相談所 電話番号:080-9114-8318 住所 〒410-1118 静岡県裾野市佐野1081-14
※ このブログは不登校解決相談所がこのお子さんと会う前の話をまとめたものです。
静岡県にある不登校解決相談所には、年間1000件以上の相談が全国から寄せられます。
その中には、私立の中学校や高校、大学の付属中学校、通信制高校(サポート校)で不登校になったお子さんの相談がたくさんあります。
私立の中学校で不登校になってしまったお子さんの場合、学力が高いお子さんが多くいらっしゃいます。
「高校からはガンバる!」 「4月からは、毎日、学校に行く!」
このように言う、中学3年生は多くいます。
ただ、「高校から」「4月から」と言っていることからわかるように、中学は不登校のまま卒業します。
4月は「誰しもがガンバろう!」と思う季節です。
そのため、最初は登校を続けているのですが・・・・。
早い子だと1日、遅い子だと1~2ヶ月で不登校に戻ってしまいます。
そして、このように言ったりします。
「今の高校は自分に合っていなかった!」 「通信制高校(サポート校)に行って自分のペースでガンバる!」
神奈川県にお住まいの高校2年生の不登校相談をいただいたのは9月でした。
このお子さんは不登校期間が3~4年のお子さんです。
※ 不登校期間が曖昧な理由は、この後に分かります。
お母さんはお子さんの不登校について教えて下さいました。
「小学校6年生の時に私立の中学校を受験して合格しました。」 「私立○○大学付属中学校です。(中高大一貫校です)」 「中1の時の成績は中の下くらいでした。」 「兄も同じ中学に入学し、現在は高校生です。」 「兄は成績が全体的にいいので推薦で外部の大学にいけると思います。」 (1年後、お兄さんは推薦でGMARCHの1つに合格します。)
できの良いお兄さんと比べられていた可能性があると感じました。
※ 後に、このお子さんの話を聞くと「お兄さんと比べられ怒られた」との事です。
「バスケットが好きでバスケ部に入りました。」 「運動神経はどちらかというと悪い方なので、それほど上手くはありません。」 「レギュラーになれるか、なれないかのギリギリの実力だったようです。」
勉強も大切ですが、部活で汗を流すのも大切です。
ここから不登校の本題に入ります。
「中学2年生の2学期から不登校になってしまいました。」 「子どもは理由を言わないのですが・・・。」 「親が考えるに『3つの事』がキッカケだったのではないかと思います。」
『夏休み中に戦うゲーム(PUBG)にハマった。』 『暇さえあれば、そのゲームをやっていた。』 『パソコンやPS4が欲しいと言い出した。』 『成績が上がったら考えると伝えた。』
夏休みにFPS(100人のバトルロイヤルのゲーム)にドハマりしたようです。
あのゲームは世界中のプレーヤーと戦うため、機械的な攻略法がありません。
また、中毒性が高くなるようにつくられているため、繰り返してしまうお子さんがたくさんいます。
→「ゲーム依存」や「スマホ依存」についてはコチラをご覧ください。
『夏休み明けの課題テストと2学期の中間テストで下位の成績を取った。』 『担任の先生から「この成績では内部進学も厳しいぞ!」と発破をかけられた。』 『父、母も成績が下がったことを注意した。』
夏休みは完全にゲーム三昧だったようです。
ガンバっていたのに成績が下がってしまったのは仕方のないことです。
しかし、勉強をせず、遊び過ぎて成績が下がるのは自業自得です。
発破をかけられたり、怒られたりするのは仕方のないことでもあります。
当然、パソコンやPS4などを買ってもらえないのも仕方のないことでしょう。
中学2年生の夏休み前、部活でも上手くいかないことがあったようです。
『部活の先輩たちが引退した。』 『レギュラーになれると思っていた。』 『新チームのレギュラーに選ばれなかった。』 『部活への意欲がなくなった。』 『夏休み中の部活をサボったことが何度かあった。』
大好きなバスケでレギュラーに選ばれなかったことはショックだったと思います。
しかし、顧問の先生も練習の取り組みや、実力、体力などを総合してレギュラーを決めているはずです。
その結果、レギュラーになれなかったのは仕方のないことです。
※ 親御さんの話でも、顧問の先生が「ひいき」をしている様子はなかったようです。
ただ、バスケへの情熱がなくなるほど「ショック」だったことは本当だったのでしょう。
これも影響して「ゲーム」にハマってしまったのかもしれません。
親御さんが不登校の理由と思った事は下記の3つです。
「バスケ部でレギュラーになれなかった。」 「ゲーム依存の状態になった。」 「テストの順位が下がって怒られた。」
親御さんは学校の先生、スクールカウンセラーさんに相談をします。
しかし、私立の学校ということもあり、あまり熱心に対応をして下さいません。
「ムリをさせないようにしましょう。」 「子どもの意志を尊重しましょう。」 「好きなゲームを飽きるまでやらせて下さい。」 「そのうちゲームに飽きて、学校に来るようになるでしょう。」
→「不登校の間違った5つの対応」はコチラをご覧ください。
しかし、1年経っても、お子さんの不登校は一向に改善しません。
中学3年生のときには、担任の先生からこのように言われたそうです。
「うちの学校と○○くんは合っていなかったのかもしれません。」 「外部の高校に進学したほうが良いのではないでしょうか?」
親御さんは、公的な機関の相談も利用したそうです。
しかし、話しを聞いてくれるだけで、具体的な対応の助言はありません。
対応の助言を求めると、このような画一的な対応を進めてきます。
「登校刺激を与えるのはやめましょう。」 「ムリをさせないようにしましょう。」 「子どもの意志を尊重しましょう。」 「好きな事をして心のエネルギーを回復しましょう。」 「自分から動き出すまで待ちましょう。」
親御さんは、下記のように聞いたそうです。
「もう1年以上、待っています!」 「いつまで待てばいいのですか?」
すると、市の相談員さんが話し始めます。
「心のエネルギーが溜まるまでの時間は人それぞれです。」 「数ヶ月の子もいれば、数年の子もいます。」 「今は、不登校でも合格できる高校はたくさんあります。」 「就職や進学も全日制高校と変わりません。」 「不登校でも大丈夫です!」
→通信制高校の卒業、進学、就職は全日制高校と同じではない!
「付属高校には行かない!」 「通信制高校(サポート校)に行く!」
中学3年生の11月に、このお子さんが言った言葉です。
親御さんは通信制高校(サポート校)のその後についても聞きます。
「毎日、登校ができる通信制高校(サポート校)に行く!」 「自分で受験勉強をする。」 「最低でもGMARCHには行く!」 「目標は横国(横浜国立大学)に合格すること!」
私立の中学校で「仲の良い友だちの目標が横国」であったこと、最低でも「兄と同じレベルの大学」と思ったことが理由のようです。
親御さんには「附属高校への不信感」がありました。
さらには、お子さんが「横国」や「GMARCH」など、具体的な目標を提示してきました。
親御さんは、この2つの理由から「通信制高校(サポート校)」への進学を許可する気持ちが高まります。
ただ、「通信制高校(サポート校)への進学を許可する」ことに対して不安もあったようです。
今度はお父さんの知り合いで、県で相談員をしているカウンセラーさんに助言を求めます。
すると、このように言われたそうです。
「子どもの『やる気』を潰してはいけません。」 「本人の意志を尊重してあげましょう。」 「通信制高校(サポート校)からでも大学に行くことは可能です。」 「お子さんの自己決定を信じてあげましょう!」
→通信制高校の大学合格実績は本当だけどウソ!
神奈川県にお住まいの親御さんは、お子さん不登校について、様々な公的機関に相談をしています。
・学校のスクールカウンセラーさん ・市の相談員さん ・県のカウンセラーさん ・適応指導教室の先生 ・保健福祉センターの相談員さん ・家庭支援相談の支援員さん。
実は、親御さんは2人とも公務員だったのです。
そのため、同僚から様々な機関を教えてもらい、相談をしていたそうです。
静岡県にある不登校解決相談所の支援で、このお子さんの不登校が解決し大学に合格したとき、親御さんはこう仰っていました。
「やはり、公的な機関はダメですね!」 「融通は利かないし、画一的な対応しか言わない。」 「失敗したときのクレームを恐れているんだと思います。」 「成功しても、失敗しても給料は変わらないですからね!」
→実は多い!教員や公務員の不登校相談!意志を尊重することで不登校が悪化!
様々な方から「やる気になった今が大切」と言われた親御さんは、通信制高校(サポート校)への進学を許可します。
そして、いくつかの通信制高校(サポート校)に見学に行きます。
自分の意見が通ったことで、このお子さんは素直に学校見学に参加します。
3つの学校を見学した、このお子さんは見学の時の様子を下記のように言っていました。
「A高校は小規模校みたいな感じだった。」 「勉強も授業形式でやっていた。」 「半分は必修の授業で、半分は選択制の授業。」 「でも、内容のレベルが低かったから、アレではFラン大学しか行けないと思った。」
※ 私立の中2まで登校していたので、学力的には中3の学力がある状態です。
※ 私立の学校は中学2年生までに中学3年生の内容を学習します。
「B高校も学校に近い形だった。」 「A高校と違うのは、全ての授業を自分で選ぶところ。」 「得意な教科はAクラス、苦手な教科はCクラス、みたいな感じ。」 「見学にいったら、高1英語のCクラスの見学だった。」
学校側は「不登校=勉強が苦手」と思っていたようです。
確かに「勉強が苦手」な子に「難しい授業」を見学をさせてしまうと、入学希望を出してくれないでしょう。
「内容を見てビックリしたよ!」 「高1なのにBe動詞をやっていたんだよ!」 「授業の途中でAクラスの見学をさせてもらったんだ!」 「そこでもビックリした!」 「高1なのに過去形をやっていた。」 「正直、レベルが低すぎると思った!」
言葉の端々から、勉強ができない子を見下す傾向があるようです。
全国的に見れば、自分は不登校で威張れる偏差値を取っていないのにです。
その部分は、週に1度の訪問カウンセリングで注意をしていきました。
「C高校は塾だった!」 「自分の決めた時間に登校し、自分の決めた時間に帰る!」 「朝は9時~で、終わりは15時まで。」 「ただ、夕方からは塾になるので、そのまま、自習室を使って勉強をしてもいい!」 「塾の料金を払えば映像授業もみられるし、さらに個別授業も選ぶことができる!」 「ここで、毎日、勉強をすれば『横国』に受かることができると思った!」 「だから、C高校に決めたんだ!」
大学合格に向けて「ガンバろう」と思っていた時期です。
全ての言葉が前向きです。
しかし、多くの不登校の子どもを見ている不登校解決相談所では下記のように考えてしまいます。
「理想を語るのは不登校あるあるだ!」 「確かに、理想通りに行動できればいいが・・・。」 「不登校でゲームばかりの子どもが、朝から登校して、夜まで勉強をする?」 「現実的に考えると・・・・。」 「さらには、自分で選べるという部分が・・・・。」 「通信制高校(サポート校)に行かなくなる可能性が高いのでは・・・・。」
→別室や適応指導教室、フリースクールに行かなくなる理由!
お子さんと相談をした結果、塾のような「C通信制高校(サポート校)」に進学を決めたそうです。
「4月からC高校でガンバる!」 「C高校に入ったら、横国目指して、毎日、勉強をするぞ!」
進学先が決まった、このお子さんは「前向き?」な発言をしていたそうです。
親御さんも進学先が決まったことで、ホッと一息つけたとのことでした。
しかし、ここで親御さんは間違った対応をしてしまいます。
「4月から」「高校から」という言葉を信じ、不登校のまま(ゲーム三昧のまま)中学を卒業させてしまいます。
当然、予想される行動が下記のようなものです。
「最初はガンバって高校に行く!」 「登校時間や帰宅時間が自由なため、少しずつ登校時間が遅くなる。」 「学校への滞在時間が短くなる。」 「通信制高校(サポート校)に登校しなくなる。」 「この学校は自分に合っていなかった!辞める!と言い出す。」
→不登校のまま中学校を卒業し自分で選んだ高校に進学するも・・・
お母さんの話しを聞いていると、このお子さんは予想通りの行動をしました。
「最初の1週間は朝の7時45分に家を出ていました。」 「電車を使って9時ちょうどに学校につきます。」 「学校に到着したメールが毎日、来ていました。」 「学校を出る時間も毎日15時でした。」 「最初はそのまま自習室で勉強をすると言っていましたが・・・・。」
最初の1週間の行動は合格点と言えるのではないでしょうか?
「2週目からは家を出る時間が遅くなりました。」 「当然、学校に着く時間も遅くなります。」 「学校に到着する時間は10時~11時になりました。」 「さらには学校を出る時間も早くなりました。」 「13時~14時には退出のメールが来ます。」 「もちろん、自習室で勉強をすることはありませんでした。」
良くも悪くも予想通りの行動ではあります。
「ゴールデンウィーク明けからは欠席も増えてきました。」 「当然、休んだからと言って家で勉強をするわけではありません。」 「学校の先生に様子を聞きました。」
『全ての時間ではありませんが、来た時は課題をやっています。』 『オプションのカリキュラムの時間も通信制高校(サポート校)の課題をやっています。』 『受験勉強をやろうと誘うのですが・・・。』 『今日は英語の気分じゃない、数学の気分じゃないと言って・・・。』 『このペースで行けば、高校卒業の単位を落とすことはないでしょう。』 『ただ、大学受験で考えると・・・。』 『正直、大学受験勉強は全く進んでいない状態です。』
通信制高校(サポート校)の先生が「強く」注意が出来ない事も「不登校あるある」です。
本来であれば、他の生徒とは別に時間分のお金を払って(もらって)いるのです。
親や先生は「しっかりやりなさい!」と注意をしなければなりません。
親が注意できないのは仕方のない事かもしれません。
なぜなら、中学2年生からの「間違った対応」を行ったことで、親と子の立場が逆転してしまっているからです。
できれば、先生にはしっかりと注意をして欲しいのですが・・・。
不登校のお子さんが、通信制高校(サポート校)に行かなくなる気持ちはわかります。
特にこのお子さんの場合は、「行かなくなる」のが必然だったかもしれません。
C高校は塾のような形式の通信制高校(サポート校)です。
そのため、それぞれの子どもは自分で決めた日に登校し、自分で決めた時間に帰宅しますう。
このお子さんは毎日9時には学校に到着していました。
しかし、ほとんどのクラスメイト?は昼近くに来たり、午後から来たりします。
滞在時間に関しても、ほとんどのクラスメイトが1~2時間で家に帰ります。
もちろん、毎日、登校する子はいません。
ほとんどの子が週に1~3日の登校です。
登校して、勉強をする子はほとんどいません。
※ 課題の提出が近くなると、まとめて課題をやりに(答えを写しに)来る子がほとんどだそうです。
担当の先生と話しをして帰る子。
ゲームをして帰る子。
パソコンに生徒手帳をかざし出席としたら、そのまま帰る子もいるそうです。
このような環境で、自分で決めたこととは言え、毎日、9時~15時まで登校することが可能なのでしょうか?
もちろん、他の子は有名大学を目指していません。
有名大学に合格するためには、1人でコツコツと勉強をしなければなりません。
しかし、周りの子が「ゲームをして1時間で帰る」所を見てしまうと・・・・。
自分も帰りたくなる気持ちは分からなくはありません。
親御さんは「子どもの意思を尊重」し、1学期は何も言わなかったそうです。
しかし、お子さんの出席や滞在時間は少しずつ減っていきます。
そして、夏休みに入る前、登校は「週に2~3回」、滞在時間は「1~2時間」となっていたそうです。
夏休みに入ってすぐに、お子さんがこのように言ってきます。
「勉強の合間にゲームをやってストレスを発散したい。」 「スマホだと出来ないから、パソコンかPS4(PS5発売前)を買って。」
親御さんは反対しましたが・・・。
「勉強に集中できなくて成績が下がっていいの?」 「このままじゃ、横国やGMARCHに入れない!」 「なんで買ってくれないんだよ!」 「買ってくれないなら高校に行かないぞ!」
この頃から、このお子さんの横柄な態度や暴言が増えていきます。
結局、このお子さんの貯金では足りない分を親が出し、PS4を買うことに決まったそうです。
ゲームのため(勉強のため?)にPS4を買ったことで、当然のことながらゲーム三昧になってしまいました。
夜の9時位になるとリビングに降りてきて夜中の3時までゲームをします。
その後、朝の9時~10時には起きてきて、ゲームを始めます。
親御さんが仕事から帰ってくる18時頃にはゲームをやめ、夕飯を食べて部屋に行きます。
※ 部屋では勉強をしていると本人は言っていたそうです。
このような生活が続いたことで、このお子さんは「ゲーム依存」や「スマホ依存」に近い状態になってしまいます。
そして、夏休みが終わり2学期が始まっても、通信制高校(サポート校)に登校しようとしなかったのです。
さすがに「まずい」と思った親御さんは、お子さんを注意します。
「自分で選んだ高校なんだから、毎日、行かないと!」 「大学に合格したいなら、毎日、勉強をしないと!」 「このままじゃ、高校を卒業できなくなるよ!」 「自分で決めたんだから、ちゃんとやらないと!」
しかし、お子さんは反発します。
「自分たちだって約束を守らないことがあるだろ!」 「小2のころ、○○ができたらゲームを買ってくれるって言ったよな!」 「あのとき、ガンバって○○をしたら、あれではダメだと言って買わなかったよな!」 「決めたからって、必ず守らなくてもいいんだよ!」
親御さんが説得をしようとすると、物を投げたり、壁を蹴ったりします。
「じゃあ、もう高校には行かない!」 「たった今、自分で決めました!」 「この約束を守るために、オレはゲームをする!」 「早く部屋から出てけよ!」
この事件から、お子さんの暴言や物を壊す行為が増えました。
自分の気に入らないことがあると、暴言を吐いたり、物を壊したりするようになったのです。
あまりにも大きな声で暴言を吐いたり、物を壊したりしたため、近所の人が警察に通報したこともあったそうです。
しかし、警察が帰った後、親御さんに下記のように言って暴力を振るいます。
「お前らが言うことを聞かないからオレは怒ってるんだ!」 「それなのに、何で警察に連絡するんだ!」 「オレは悪くないのに、警察に怒られただろ!」 「ふざけんな!」
実はこの時期に行われた、静岡県教育委員会主催の「合同相談会」に親御さんがいらしゃていました。
そして、不登校解決相談所のブースでも相談をして下さっていました。
その時の相談メモによると、私は親御さんに「第三者の支援」の必要性を訴えていました。
「不登校あるあるの最も悪い状態だと思います。」 「物を壊したりするのであれば、親の言うことは聞かない状態でしょう。」 「高校や大学のことを考えず、本人の意志を尊重してもいいでしょう。」 「ただ、暴言や物を壊すがエスカレートすると、親に暴力を振るうようになります。」 「可能であれば、第三者に入っていただいたほうがいいでしょう。」 「寮のある学校に入れるのもいいでしょう。」 「ただ、子どもは寮のある学校は嫌がると思います。」 「施設に連れて行くことを仕事にしている会社、迎えに来てくれる施設もあります。」 「不登校解決相談所が定期的に訪問することも可能です。」
親御さんは、お子さんを「施設に入れよう」と考え、施設を調べていたそうです。
そんなとき、具体的な提案をした不登校解決相談所も候補にして下さったそうです。
ただ、このときは「一緒に住むことへの苦痛」から、「迎えに来てくれる施設」を選択したとのことでした。
ひきこもりや問題行動のあるお子さんを施設の方が迎えに来て、連れて行ってくれる施設は、全国にあります。
親御さんが、その施設に依頼をすると、その施設から大きな車に乗って、強そうな男性が4人で来て下さったそうです。
※ 下記の話は、後にお子さんから聞いた話しも含めた話しです。
お子さんが部屋でゲームをしていると、突然、男の人が部屋に入ってきます。
「今から、○○(施設の名前)で生活してもらうから!」 「着替え2組、ジャージ1組、下着3~5セットをカバンに入れて!」 「日用品は向こうで買うから大丈夫!」 「スマホやゲームは禁止だから、入れなくていいから!」 「すぐに出発するから急いで!」
突然の話しに意味が分かりません。
「なんで、そんなとこに行かなきゃ行けないんですか?」 「行かないから準備はしません!」
しかし、男の人は続けます。
「行くのは決まってるから!」 「早く準備して!」
「行きたくないです!」
何度もこう言うのですが、男の人は聞いてくれません。
「この家にいると、家族のみんなが不幸になる!」 「きみは将来を棒に振っているし、親御さんはツラい思いをしている。」 「とにかく勇気を出して外に出た方がいい。」 「きみは勉強も出来るらしいから、もったいない!」 「みんなの幸せのために勇気の一歩を踏み出そう!」
しかし、このお子さんは家を出るつもりはありません。
『このまま、無視していれば、そのうち帰るだろう!』 『むりやり連れて行くことはないだろう!』
1時間ほど話しをしていると、男の人は部屋を出て行きました。
「ようやく諦めたか!」 「そんな所に行くわけないだろ!」 「意味がわかんないよ!」
こう思っていると、部屋のドアが再び開きました。
そこには、先ほどの男の人以外に「屈強な4人の男の人」が立っています。
驚いて呆然としていると、男の人が下記のように言ったそうです。
「○○に行くから準備して!」 「この4人が手伝ってくれるから!」
後日、このお子さんは言っていました。
「先生!」 「あんな強そうな人に囲まれたらイヤなんて言えないよ~!」 「はい、準備します!しか言えないって~!(笑)」
静岡県にある不登校解決相談所では、不登校の子どもを寮や施設に入れることは反対していません。
寮や施設に入ることが「きっかけ」で不登校が解決し、よりより人生を送ることができればいいと考えているからです。
また、暴言や暴力が多いお子さんであれば尚更です。
親は「子育てを間違えた」からと言って、「子どもの暴力」に耐えなければいけないのでしょうか?
子どもは「親に暴力を振るって」いいのでしょうか?
もちろん、子ども「暴言」や「暴力」が増える前に、正しい対応を行う事がベストだとも思っています。
このお子さんが施設に入所したのは12月でした。
この施設では1月に1回、親は子どもに面会することができます。
このお子さんに対して「申し訳ない」と言う気持ちを持っていた親御さんは、月に1回の面会を希望していました。
最初の面会に行くと、このお子さんは、泣きながらこう言ったそうです。
「頼むから家に帰らせて!」 「ここじゃあ勉強もできない!」 「自由な時間がほとんどない!」 「毎日、高校にも行くから!」 「頼むから家に帰らせて!」
もちろん、施設の人は反対をします。
「まだまだ、甘えが抜けていないようです。」 「集団に入れば、それなりに仲良くやっています。」 「まだ、ゲームやスマホをやりたいと言っています。」 「みんな、最初の1ヶ月は同じような感じですよ!」
※ 施設で暴力があったり、食事をもらえないなどはなかったと本人が言っていました。
2ヶ月目の面談でも、泣きながら同じ言葉を言ってきます。
そして、3ヶ月目の面談でも、泣きながら訴えてきます。
「頼むから家に帰らせて!」 「ここじゃあ勉強もできない!」 「自由な時間がほとんどない!」 「毎日、高校にも行くから!」 「勉強もするから!」 「ゲームの時間も減らすから!」 「暴言や暴力を無くすから!」
泣きながら訴えてくるお子さんを見たお母さんは胸を打たれたそうです。
そして、お父さんや施設の職員さんが反対するのを押し切って、このお子さんを家に連れて帰ることを決めます。
このお子さんは、帰りの車で泣きながらお母さんにお礼を言い続けたそうです。
家に帰って数日後。
このお子さんは、通信制高校(サポート校)への出席を開始します。
朝7時半に家を出て9時に学校に到着、15時まで勉強をして帰宅します。
ゲームやスマホをやりますが、時間は守れるようになりました。
このお子さんの様子を見たお母さんは思います。
「家につれて帰ってきて良かった。」 「3ヶ月、施設で暮らしたのは間違いじゃなかった。」 「施設の3ヶ月があるから、家のありがたみが分かったんだ!」 「これからは、毎日、学校に行ってくれるだろう!」
しかし、・・・・・・。
家に帰って1ヶ月後。
このお子さんの生活は、施設に行く前に戻ってしまいました。
・学校には行かない。 ・勉強はしない。 ・ゲームやスマホで1日を過ごす。 ・昼夜逆転生活に近い状態となる。 ・暴言を吐いたり、物を壊したりする。 (さすがに暴力はなくなったようです。)
親御さんは施設に戻す事を考えたそうです。
ただ、お母さんのワガママで施設から連れ出した手前、戻すことをためらったようです。
そのとき、お父さんが不登校解決相談所のことを思い出してくれました。
そして、静岡県にある不登校解決相談所が、神奈川県のお宅に訪問カウンセリングをすることになったのです。
初めて訪問カウンセリングを行ったのは、このお子さんが高校2年生の6月でした。 →不登校解決編はコチラをご覧ください。
→まずは静岡にある不登校解決相談所の無料相談を! →全国から、相談の依頼をいただいております。
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、岩手県、福島県、宮城県、山梨県、愛知県、青森県、新潟県、石川県、福井県、富山県、長野県、岐阜県、大阪府、京都府、三重県、兵庫県、奈良県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、高知県、愛媛県、佐賀県、宮崎県、大分県、熊本県、福岡県、沖縄県から不登校の相談をいただいております。
25/02/03
25/01/27
TOP
暴力、暴言で警察が来ることも・・・
2.小学校受験で私立の中学校に進学!
3.不登校のきっかけは「バトルロイヤル」ゲーム
4.成績が下がり先生や親に発破をかけられる!
5.部活でレギュラーになれなかった
6.「外部の高校に進学したほうが良いのでは?」(学校)
7.どれだけ待てば心のエネルギーは溜まるの?
8.通信制高校から横国やGMARCHに行ける?
9.通信制高校に毎日、通うことができる?
10.複数の公的機関に相談をしたが不登校は解決せず
11.3つの通信制高校の体験に参加!
12.通信制高校の授業内容では大学合格は厳しい
13.塾のような通信制高校で大学合格を目指す!?
14.「高校からガンバる!」と言って中学を不登校のまま卒業!
15.予想どおり少しずつ登校時間が遅くなる・・・
16.休んでも注意ができない親と先生(コーチ)
17.他の生徒は「午後登校」「1~2時間」で帰宅
18.他の生徒が遅く来て早く帰るのを見ると・・・
19.子どもの考えを尊重してゲーム機を購入
20.高1の夏休みもゲーム三昧で勉強は0時間
21.注意をすると「もう、高校には行かない!」
22.暴言、暴力で近所の人が警察に通報
23.暴力や暴言から「施設への入所」を考える
24.突然、知らない人が家に来て「今から施設に行くよ!」
25.「無視していれば諦めて帰るだろう!」と
26.屈強な4人の男性に囲まれ「行くよ!」と
27.ひきこもり施設に預けるのは悪いことではない
28.月に1回の親子面談で「家に帰らせて!」
29.泣きながら懇願する子どもに胸を打たれて・・・
30.約束どおり登校開始!ゲームやスマホの時間も守る!
31.1ヶ月で不登校に逆戻り・・・
※ このブログは不登校解決相談所がこのお子さんと会う前の話をまとめたものです。
1.「4月からガンバる!」と言う不登校の子ども
静岡県にある不登校解決相談所には、年間1000件以上の相談が全国から寄せられます。
その中には、私立の中学校や高校、大学の付属中学校、通信制高校(サポート校)で不登校になったお子さんの相談がたくさんあります。
私立の中学校で不登校になってしまったお子さんの場合、学力が高いお子さんが多くいらっしゃいます。
「高校からはガンバる!」
「4月からは、毎日、学校に行く!」
このように言う、中学3年生は多くいます。
ただ、「高校から」「4月から」と言っていることからわかるように、中学は不登校のまま卒業します。
4月は「誰しもがガンバろう!」と思う季節です。
そのため、最初は登校を続けているのですが・・・・。
早い子だと1日、遅い子だと1~2ヶ月で不登校に戻ってしまいます。
そして、このように言ったりします。
「今の高校は自分に合っていなかった!」
「通信制高校(サポート校)に行って自分のペースでガンバる!」
2.小学校受験で私立の中学校に進学!
神奈川県にお住まいの高校2年生の不登校相談をいただいたのは9月でした。
このお子さんは不登校期間が3~4年のお子さんです。
※ 不登校期間が曖昧な理由は、この後に分かります。
お母さんはお子さんの不登校について教えて下さいました。
「小学校6年生の時に私立の中学校を受験して合格しました。」
「私立○○大学付属中学校です。(中高大一貫校です)」
「中1の時の成績は中の下くらいでした。」
「兄も同じ中学に入学し、現在は高校生です。」
「兄は成績が全体的にいいので推薦で外部の大学にいけると思います。」
(1年後、お兄さんは推薦でGMARCHの1つに合格します。)
できの良いお兄さんと比べられていた可能性があると感じました。
※ 後に、このお子さんの話を聞くと「お兄さんと比べられ怒られた」との事です。
「バスケットが好きでバスケ部に入りました。」
「運動神経はどちらかというと悪い方なので、それほど上手くはありません。」
「レギュラーになれるか、なれないかのギリギリの実力だったようです。」
勉強も大切ですが、部活で汗を流すのも大切です。
3.不登校のきっかけは「バトルロイヤル」ゲーム
ここから不登校の本題に入ります。
「中学2年生の2学期から不登校になってしまいました。」
「子どもは理由を言わないのですが・・・。」
「親が考えるに『3つの事』がキッカケだったのではないかと思います。」
『夏休み中に戦うゲーム(PUBG)にハマった。』
『暇さえあれば、そのゲームをやっていた。』
『パソコンやPS4が欲しいと言い出した。』
『成績が上がったら考えると伝えた。』
夏休みにFPS(100人のバトルロイヤルのゲーム)にドハマりしたようです。
あのゲームは世界中のプレーヤーと戦うため、機械的な攻略法がありません。
また、中毒性が高くなるようにつくられているため、繰り返してしまうお子さんがたくさんいます。
→「ゲーム依存」や「スマホ依存」についてはコチラをご覧ください。
4.成績が下がり先生や親に発破をかけられる!
『夏休み明けの課題テストと2学期の中間テストで下位の成績を取った。』
『担任の先生から「この成績では内部進学も厳しいぞ!」と発破をかけられた。』
『父、母も成績が下がったことを注意した。』
夏休みは完全にゲーム三昧だったようです。
ガンバっていたのに成績が下がってしまったのは仕方のないことです。
しかし、勉強をせず、遊び過ぎて成績が下がるのは自業自得です。
発破をかけられたり、怒られたりするのは仕方のないことでもあります。
当然、パソコンやPS4などを買ってもらえないのも仕方のないことでしょう。
5.部活でレギュラーになれなかった
中学2年生の夏休み前、部活でも上手くいかないことがあったようです。
『部活の先輩たちが引退した。』
『レギュラーになれると思っていた。』
『新チームのレギュラーに選ばれなかった。』
『部活への意欲がなくなった。』
『夏休み中の部活をサボったことが何度かあった。』
大好きなバスケでレギュラーに選ばれなかったことはショックだったと思います。
しかし、顧問の先生も練習の取り組みや、実力、体力などを総合してレギュラーを決めているはずです。
その結果、レギュラーになれなかったのは仕方のないことです。
※ 親御さんの話でも、顧問の先生が「ひいき」をしている様子はなかったようです。
ただ、バスケへの情熱がなくなるほど「ショック」だったことは本当だったのでしょう。
これも影響して「ゲーム」にハマってしまったのかもしれません。
6.「外部の高校に進学したほうが良いのでは?」(学校)
親御さんが不登校の理由と思った事は下記の3つです。
「バスケ部でレギュラーになれなかった。」
「ゲーム依存の状態になった。」
「テストの順位が下がって怒られた。」
親御さんは学校の先生、スクールカウンセラーさんに相談をします。
しかし、私立の学校ということもあり、あまり熱心に対応をして下さいません。
「ムリをさせないようにしましょう。」
「子どもの意志を尊重しましょう。」
「好きなゲームを飽きるまでやらせて下さい。」
「そのうちゲームに飽きて、学校に来るようになるでしょう。」
→「不登校の間違った5つの対応」はコチラをご覧ください。
しかし、1年経っても、お子さんの不登校は一向に改善しません。
中学3年生のときには、担任の先生からこのように言われたそうです。
「うちの学校と○○くんは合っていなかったのかもしれません。」
「外部の高校に進学したほうが良いのではないでしょうか?」
7.どれだけ待てば心のエネルギーは溜まるの?
親御さんは、公的な機関の相談も利用したそうです。
しかし、話しを聞いてくれるだけで、具体的な対応の助言はありません。
対応の助言を求めると、このような画一的な対応を進めてきます。
「登校刺激を与えるのはやめましょう。」
「ムリをさせないようにしましょう。」
「子どもの意志を尊重しましょう。」
「好きな事をして心のエネルギーを回復しましょう。」
「自分から動き出すまで待ちましょう。」
親御さんは、下記のように聞いたそうです。
「もう1年以上、待っています!」
「いつまで待てばいいのですか?」
すると、市の相談員さんが話し始めます。
「心のエネルギーが溜まるまでの時間は人それぞれです。」
「数ヶ月の子もいれば、数年の子もいます。」
「今は、不登校でも合格できる高校はたくさんあります。」
「就職や進学も全日制高校と変わりません。」
「不登校でも大丈夫です!」
→通信制高校の卒業、進学、就職は全日制高校と同じではない!
8.通信制高校から横国やGMARCHに行ける?
「付属高校には行かない!」
「通信制高校(サポート校)に行く!」
中学3年生の11月に、このお子さんが言った言葉です。
親御さんは通信制高校(サポート校)のその後についても聞きます。
「毎日、登校ができる通信制高校(サポート校)に行く!」
「自分で受験勉強をする。」
「最低でもGMARCHには行く!」
「目標は横国(横浜国立大学)に合格すること!」
私立の中学校で「仲の良い友だちの目標が横国」であったこと、最低でも「兄と同じレベルの大学」と思ったことが理由のようです。
9.通信制高校に毎日、通うことができる?
親御さんには「附属高校への不信感」がありました。
さらには、お子さんが「横国」や「GMARCH」など、具体的な目標を提示してきました。
親御さんは、この2つの理由から「通信制高校(サポート校)」への進学を許可する気持ちが高まります。
ただ、「通信制高校(サポート校)への進学を許可する」ことに対して不安もあったようです。
今度はお父さんの知り合いで、県で相談員をしているカウンセラーさんに助言を求めます。
すると、このように言われたそうです。
「子どもの『やる気』を潰してはいけません。」
「本人の意志を尊重してあげましょう。」
「通信制高校(サポート校)からでも大学に行くことは可能です。」
「お子さんの自己決定を信じてあげましょう!」
→通信制高校の大学合格実績は本当だけどウソ!
10.複数の公的機関に相談をしたが不登校は解決せず
神奈川県にお住まいの親御さんは、お子さん不登校について、様々な公的機関に相談をしています。
・学校のスクールカウンセラーさん
・市の相談員さん
・県のカウンセラーさん
・適応指導教室の先生
・保健福祉センターの相談員さん
・家庭支援相談の支援員さん。
実は、親御さんは2人とも公務員だったのです。
そのため、同僚から様々な機関を教えてもらい、相談をしていたそうです。
静岡県にある不登校解決相談所の支援で、このお子さんの不登校が解決し大学に合格したとき、親御さんはこう仰っていました。
「やはり、公的な機関はダメですね!」
「融通は利かないし、画一的な対応しか言わない。」
「失敗したときのクレームを恐れているんだと思います。」
「成功しても、失敗しても給料は変わらないですからね!」
→実は多い!教員や公務員の不登校相談!意志を尊重することで不登校が悪化!
11.3つの通信制高校の体験に参加!
様々な方から「やる気になった今が大切」と言われた親御さんは、通信制高校(サポート校)への進学を許可します。
そして、いくつかの通信制高校(サポート校)に見学に行きます。
自分の意見が通ったことで、このお子さんは素直に学校見学に参加します。
3つの学校を見学した、このお子さんは見学の時の様子を下記のように言っていました。
「A高校は小規模校みたいな感じだった。」
「勉強も授業形式でやっていた。」
「半分は必修の授業で、半分は選択制の授業。」
「でも、内容のレベルが低かったから、アレではFラン大学しか行けないと思った。」
※ 私立の中2まで登校していたので、学力的には中3の学力がある状態です。
※ 私立の学校は中学2年生までに中学3年生の内容を学習します。
12.通信制高校の授業内容では大学合格は厳しい
「B高校も学校に近い形だった。」
「A高校と違うのは、全ての授業を自分で選ぶところ。」
「得意な教科はAクラス、苦手な教科はCクラス、みたいな感じ。」
「見学にいったら、高1英語のCクラスの見学だった。」
学校側は「不登校=勉強が苦手」と思っていたようです。
確かに「勉強が苦手」な子に「難しい授業」を見学をさせてしまうと、入学希望を出してくれないでしょう。
「内容を見てビックリしたよ!」
「高1なのにBe動詞をやっていたんだよ!」
「授業の途中でAクラスの見学をさせてもらったんだ!」
「そこでもビックリした!」
「高1なのに過去形をやっていた。」
「正直、レベルが低すぎると思った!」
言葉の端々から、勉強ができない子を見下す傾向があるようです。
全国的に見れば、自分は不登校で威張れる偏差値を取っていないのにです。
その部分は、週に1度の訪問カウンセリングで注意をしていきました。
13.塾のような通信制高校で大学合格を目指す!?
「C高校は塾だった!」
「自分の決めた時間に登校し、自分の決めた時間に帰る!」
「朝は9時~で、終わりは15時まで。」
「ただ、夕方からは塾になるので、そのまま、自習室を使って勉強をしてもいい!」
「塾の料金を払えば映像授業もみられるし、さらに個別授業も選ぶことができる!」
「ここで、毎日、勉強をすれば『横国』に受かることができると思った!」
「だから、C高校に決めたんだ!」
大学合格に向けて「ガンバろう」と思っていた時期です。
全ての言葉が前向きです。
しかし、多くの不登校の子どもを見ている不登校解決相談所では下記のように考えてしまいます。
「理想を語るのは不登校あるあるだ!」
「確かに、理想通りに行動できればいいが・・・。」
「不登校でゲームばかりの子どもが、朝から登校して、夜まで勉強をする?」
「現実的に考えると・・・・。」
「さらには、自分で選べるという部分が・・・・。」
「通信制高校(サポート校)に行かなくなる可能性が高いのでは・・・・。」
→別室や適応指導教室、フリースクールに行かなくなる理由!
14.「高校からガンバる!」と言って中学を不登校のまま卒業!
お子さんと相談をした結果、塾のような「C通信制高校(サポート校)」に進学を決めたそうです。
「4月からC高校でガンバる!」
「C高校に入ったら、横国目指して、毎日、勉強をするぞ!」
進学先が決まった、このお子さんは「前向き?」な発言をしていたそうです。
親御さんも進学先が決まったことで、ホッと一息つけたとのことでした。
しかし、ここで親御さんは間違った対応をしてしまいます。
「4月から」「高校から」という言葉を信じ、不登校のまま(ゲーム三昧のまま)中学を卒業させてしまいます。
当然、予想される行動が下記のようなものです。
「最初はガンバって高校に行く!」
「登校時間や帰宅時間が自由なため、少しずつ登校時間が遅くなる。」
「学校への滞在時間が短くなる。」
「通信制高校(サポート校)に登校しなくなる。」
「この学校は自分に合っていなかった!辞める!と言い出す。」
→不登校のまま中学校を卒業し自分で選んだ高校に進学するも・・・
15.予想どおり少しずつ登校時間が遅くなる・・・
お母さんの話しを聞いていると、このお子さんは予想通りの行動をしました。
「最初の1週間は朝の7時45分に家を出ていました。」
「電車を使って9時ちょうどに学校につきます。」
「学校に到着したメールが毎日、来ていました。」
「学校を出る時間も毎日15時でした。」
「最初はそのまま自習室で勉強をすると言っていましたが・・・・。」
最初の1週間の行動は合格点と言えるのではないでしょうか?
「2週目からは家を出る時間が遅くなりました。」
「当然、学校に着く時間も遅くなります。」
「学校に到着する時間は10時~11時になりました。」
「さらには学校を出る時間も早くなりました。」
「13時~14時には退出のメールが来ます。」
「もちろん、自習室で勉強をすることはありませんでした。」
良くも悪くも予想通りの行動ではあります。
16.休んでも注意ができない親と先生(コーチ)
「ゴールデンウィーク明けからは欠席も増えてきました。」
「当然、休んだからと言って家で勉強をするわけではありません。」
「学校の先生に様子を聞きました。」
『全ての時間ではありませんが、来た時は課題をやっています。』
『オプションのカリキュラムの時間も通信制高校(サポート校)の課題をやっています。』
『受験勉強をやろうと誘うのですが・・・。』
『今日は英語の気分じゃない、数学の気分じゃないと言って・・・。』
『このペースで行けば、高校卒業の単位を落とすことはないでしょう。』
『ただ、大学受験で考えると・・・。』
『正直、大学受験勉強は全く進んでいない状態です。』
→通信制高校の大学合格実績は本当だけどウソ!
通信制高校(サポート校)の先生が「強く」注意が出来ない事も「不登校あるある」です。
本来であれば、他の生徒とは別に時間分のお金を払って(もらって)いるのです。
親や先生は「しっかりやりなさい!」と注意をしなければなりません。
親が注意できないのは仕方のない事かもしれません。
なぜなら、中学2年生からの「間違った対応」を行ったことで、親と子の立場が逆転してしまっているからです。
できれば、先生にはしっかりと注意をして欲しいのですが・・・。
17.他の生徒は「午後登校」「1~2時間」で帰宅
不登校のお子さんが、通信制高校(サポート校)に行かなくなる気持ちはわかります。
特にこのお子さんの場合は、「行かなくなる」のが必然だったかもしれません。
C高校は塾のような形式の通信制高校(サポート校)です。
そのため、それぞれの子どもは自分で決めた日に登校し、自分で決めた時間に帰宅しますう。
このお子さんは毎日9時には学校に到着していました。
しかし、ほとんどのクラスメイト?は昼近くに来たり、午後から来たりします。
滞在時間に関しても、ほとんどのクラスメイトが1~2時間で家に帰ります。
もちろん、毎日、登校する子はいません。
ほとんどの子が週に1~3日の登校です。
18.他の生徒が遅く来て早く帰るのを見ると・・・
登校して、勉強をする子はほとんどいません。
※ 課題の提出が近くなると、まとめて課題をやりに(答えを写しに)来る子がほとんどだそうです。
担当の先生と話しをして帰る子。
ゲームをして帰る子。
パソコンに生徒手帳をかざし出席としたら、そのまま帰る子もいるそうです。
このような環境で、自分で決めたこととは言え、毎日、9時~15時まで登校することが可能なのでしょうか?
もちろん、他の子は有名大学を目指していません。
有名大学に合格するためには、1人でコツコツと勉強をしなければなりません。
しかし、周りの子が「ゲームをして1時間で帰る」所を見てしまうと・・・・。
自分も帰りたくなる気持ちは分からなくはありません。
19.子どもの考えを尊重してゲーム機を購入
親御さんは「子どもの意思を尊重」し、1学期は何も言わなかったそうです。
しかし、お子さんの出席や滞在時間は少しずつ減っていきます。
そして、夏休みに入る前、登校は「週に2~3回」、滞在時間は「1~2時間」となっていたそうです。
夏休みに入ってすぐに、お子さんがこのように言ってきます。
「勉強の合間にゲームをやってストレスを発散したい。」
「スマホだと出来ないから、パソコンかPS4(PS5発売前)を買って。」
親御さんは反対しましたが・・・。
「勉強に集中できなくて成績が下がっていいの?」
「このままじゃ、横国やGMARCHに入れない!」
「なんで買ってくれないんだよ!」
「買ってくれないなら高校に行かないぞ!」
この頃から、このお子さんの横柄な態度や暴言が増えていきます。
結局、このお子さんの貯金では足りない分を親が出し、PS4を買うことに決まったそうです。
20.高1の夏休みもゲーム三昧で勉強は0時間
ゲームのため(勉強のため?)にPS4を買ったことで、当然のことながらゲーム三昧になってしまいました。
夜の9時位になるとリビングに降りてきて夜中の3時までゲームをします。
その後、朝の9時~10時には起きてきて、ゲームを始めます。
親御さんが仕事から帰ってくる18時頃にはゲームをやめ、夕飯を食べて部屋に行きます。
※ 部屋では勉強をしていると本人は言っていたそうです。
このような生活が続いたことで、このお子さんは「ゲーム依存」や「スマホ依存」に近い状態になってしまいます。
そして、夏休みが終わり2学期が始まっても、通信制高校(サポート校)に登校しようとしなかったのです。
21.注意をすると「もう、高校には行かない!」
さすがに「まずい」と思った親御さんは、お子さんを注意します。
「自分で選んだ高校なんだから、毎日、行かないと!」
「大学に合格したいなら、毎日、勉強をしないと!」
「このままじゃ、高校を卒業できなくなるよ!」
「自分で決めたんだから、ちゃんとやらないと!」
しかし、お子さんは反発します。
「自分たちだって約束を守らないことがあるだろ!」
「小2のころ、○○ができたらゲームを買ってくれるって言ったよな!」
「あのとき、ガンバって○○をしたら、あれではダメだと言って買わなかったよな!」
「決めたからって、必ず守らなくてもいいんだよ!」
親御さんが説得をしようとすると、物を投げたり、壁を蹴ったりします。
「じゃあ、もう高校には行かない!」
「たった今、自分で決めました!」
「この約束を守るために、オレはゲームをする!」
「早く部屋から出てけよ!」
22.暴言、暴力で近所の人が警察に通報
この事件から、お子さんの暴言や物を壊す行為が増えました。
自分の気に入らないことがあると、暴言を吐いたり、物を壊したりするようになったのです。
あまりにも大きな声で暴言を吐いたり、物を壊したりしたため、近所の人が警察に通報したこともあったそうです。
しかし、警察が帰った後、親御さんに下記のように言って暴力を振るいます。
「お前らが言うことを聞かないからオレは怒ってるんだ!」
「それなのに、何で警察に連絡するんだ!」
「オレは悪くないのに、警察に怒られただろ!」
「ふざけんな!」
23.暴力や暴言から「施設への入所」を考える
実はこの時期に行われた、静岡県教育委員会主催の「合同相談会」に親御さんがいらしゃていました。
そして、不登校解決相談所のブースでも相談をして下さっていました。
その時の相談メモによると、私は親御さんに「第三者の支援」の必要性を訴えていました。
「不登校あるあるの最も悪い状態だと思います。」
「物を壊したりするのであれば、親の言うことは聞かない状態でしょう。」
「高校や大学のことを考えず、本人の意志を尊重してもいいでしょう。」
「ただ、暴言や物を壊すがエスカレートすると、親に暴力を振るうようになります。」
「可能であれば、第三者に入っていただいたほうがいいでしょう。」
「寮のある学校に入れるのもいいでしょう。」
「ただ、子どもは寮のある学校は嫌がると思います。」
「施設に連れて行くことを仕事にしている会社、迎えに来てくれる施設もあります。」
「不登校解決相談所が定期的に訪問することも可能です。」
親御さんは、お子さんを「施設に入れよう」と考え、施設を調べていたそうです。
そんなとき、具体的な提案をした不登校解決相談所も候補にして下さったそうです。
ただ、このときは「一緒に住むことへの苦痛」から、「迎えに来てくれる施設」を選択したとのことでした。
24.突然、知らない人が家に来て「今から施設に行くよ!」
ひきこもりや問題行動のあるお子さんを施設の方が迎えに来て、連れて行ってくれる施設は、全国にあります。
親御さんが、その施設に依頼をすると、その施設から大きな車に乗って、強そうな男性が4人で来て下さったそうです。
※ 下記の話は、後にお子さんから聞いた話しも含めた話しです。
お子さんが部屋でゲームをしていると、突然、男の人が部屋に入ってきます。
「今から、○○(施設の名前)で生活してもらうから!」
「着替え2組、ジャージ1組、下着3~5セットをカバンに入れて!」
「日用品は向こうで買うから大丈夫!」
「スマホやゲームは禁止だから、入れなくていいから!」
「すぐに出発するから急いで!」
突然の話しに意味が分かりません。
「なんで、そんなとこに行かなきゃ行けないんですか?」
「行かないから準備はしません!」
しかし、男の人は続けます。
「行くのは決まってるから!」
「早く準備して!」
25.「無視していれば諦めて帰るだろう!」と
「行きたくないです!」
何度もこう言うのですが、男の人は聞いてくれません。
「この家にいると、家族のみんなが不幸になる!」
「きみは将来を棒に振っているし、親御さんはツラい思いをしている。」
「とにかく勇気を出して外に出た方がいい。」
「きみは勉強も出来るらしいから、もったいない!」
「みんなの幸せのために勇気の一歩を踏み出そう!」
しかし、このお子さんは家を出るつもりはありません。
『このまま、無視していれば、そのうち帰るだろう!』
『むりやり連れて行くことはないだろう!』
26.屈強な4人の男性に囲まれ「行くよ!」と
1時間ほど話しをしていると、男の人は部屋を出て行きました。
「ようやく諦めたか!」
「そんな所に行くわけないだろ!」
「意味がわかんないよ!」
こう思っていると、部屋のドアが再び開きました。
そこには、先ほどの男の人以外に「屈強な4人の男の人」が立っています。
驚いて呆然としていると、男の人が下記のように言ったそうです。
「○○に行くから準備して!」
「この4人が手伝ってくれるから!」
後日、このお子さんは言っていました。
「先生!」
「あんな強そうな人に囲まれたらイヤなんて言えないよ~!」
「はい、準備します!しか言えないって~!(笑)」
27.ひきこもり施設に預けるのは悪いことではない
静岡県にある不登校解決相談所では、不登校の子どもを寮や施設に入れることは反対していません。
寮や施設に入ることが「きっかけ」で不登校が解決し、よりより人生を送ることができればいいと考えているからです。
また、暴言や暴力が多いお子さんであれば尚更です。
親は「子育てを間違えた」からと言って、「子どもの暴力」に耐えなければいけないのでしょうか?
子どもは「親に暴力を振るって」いいのでしょうか?
もちろん、子ども「暴言」や「暴力」が増える前に、正しい対応を行う事がベストだとも思っています。
28.月に1回の親子面談で「家に帰らせて!」
このお子さんが施設に入所したのは12月でした。
この施設では1月に1回、親は子どもに面会することができます。
このお子さんに対して「申し訳ない」と言う気持ちを持っていた親御さんは、月に1回の面会を希望していました。
最初の面会に行くと、このお子さんは、泣きながらこう言ったそうです。
「頼むから家に帰らせて!」
「ここじゃあ勉強もできない!」
「自由な時間がほとんどない!」
「毎日、高校にも行くから!」
「頼むから家に帰らせて!」
もちろん、施設の人は反対をします。
「まだまだ、甘えが抜けていないようです。」
「集団に入れば、それなりに仲良くやっています。」
「まだ、ゲームやスマホをやりたいと言っています。」
「みんな、最初の1ヶ月は同じような感じですよ!」
※ 施設で暴力があったり、食事をもらえないなどはなかったと本人が言っていました。
29.泣きながら懇願する子どもに胸を打たれて・・・
2ヶ月目の面談でも、泣きながら同じ言葉を言ってきます。
「頼むから家に帰らせて!」
「ここじゃあ勉強もできない!」
「自由な時間がほとんどない!」
「毎日、高校にも行くから!」
「頼むから家に帰らせて!」
そして、3ヶ月目の面談でも、泣きながら訴えてきます。
「頼むから家に帰らせて!」
「ここじゃあ勉強もできない!」
「自由な時間がほとんどない!」
「毎日、高校にも行くから!」
「勉強もするから!」
「ゲームの時間も減らすから!」
「暴言や暴力を無くすから!」
泣きながら訴えてくるお子さんを見たお母さんは胸を打たれたそうです。
そして、お父さんや施設の職員さんが反対するのを押し切って、このお子さんを家に連れて帰ることを決めます。
このお子さんは、帰りの車で泣きながらお母さんにお礼を言い続けたそうです。
30.約束どおり登校開始!ゲームやスマホの時間も守る!
家に帰って数日後。
このお子さんは、通信制高校(サポート校)への出席を開始します。
朝7時半に家を出て9時に学校に到着、15時まで勉強をして帰宅します。
ゲームやスマホをやりますが、時間は守れるようになりました。
このお子さんの様子を見たお母さんは思います。
「家につれて帰ってきて良かった。」
「3ヶ月、施設で暮らしたのは間違いじゃなかった。」
「施設の3ヶ月があるから、家のありがたみが分かったんだ!」
「これからは、毎日、学校に行ってくれるだろう!」
しかし、・・・・・・。
31.1ヶ月で不登校に逆戻り・・・
家に帰って1ヶ月後。
このお子さんの生活は、施設に行く前に戻ってしまいました。
・学校には行かない。
・勉強はしない。
・ゲームやスマホで1日を過ごす。
・昼夜逆転生活に近い状態となる。
・暴言を吐いたり、物を壊したりする。
(さすがに暴力はなくなったようです。)
親御さんは施設に戻す事を考えたそうです。
ただ、お母さんのワガママで施設から連れ出した手前、戻すことをためらったようです。
そのとき、お父さんが不登校解決相談所のことを思い出してくれました。
そして、静岡県にある不登校解決相談所が、神奈川県のお宅に訪問カウンセリングをすることになったのです。
初めて訪問カウンセリングを行ったのは、このお子さんが高校2年生の6月でした。
→不登校解決編はコチラをご覧ください。
→まずは静岡にある不登校解決相談所の無料相談を!
→全国から、相談の依頼をいただいております。
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