不登校間違った7つの思い込み①「不登校の原因や理由を調べることに力を入れる」

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不登校間違った7つの思い込み①「不登校の原因や理由を調べることに力を入れる」

間違った対応・思い込み

2023/12/04 不登校間違った7つの思い込み①「不登校の原因や理由を調べることに力を入れる」

理由や原因を解決しても学校に行かないのはなぜ?

 

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1.不登校の原因や理由を教えてくれない
2.理由や原因を聞く?or見守る?
3.不安を乗り越える支援なら正しい対応!
4.イヤを取り除く対応なら間違った対応!
5.次から次へとイヤな理由を言ってくる
6.口にする理由はウソではないけど・・・
7.理由を聞けば聞くほど心の中で大きくなる!
8.理由を話してくれた子どもへの対応は?
9.受容と共感だけをするのは間違った対応!
10.「受容と共感」に「前面化と支援」を行って!
11.親を心配させたくないから理由を言わない子
12.親子関係が良いから理由を打ち明けられない
13.不登校の原因は家庭ではなく学級運営!
14.「不登校の理由が分からない」と言う子ども①
15.分からない理由は「小さなストレス」がいっぱい
16.「不登校の理由が分からない」と言う子ども②
17.「ムリしてこなくていいよ」と言われたら
18.理由や原因が分からなくても不登校は解決する!

 

 

1.不登校の原因や理由を教えてくれない

 

「学校に行きたくない!」
「今日は休みたい!」

 

突然、子どもがこう言ってきたら・・・・。

 

親が心配するのは当然です。

 

もちろん、理由や原因を知りたくなるでしょう。

 

理由や原因を聞いたとき、子どもがハッキリと教えてくれれば幸いです。

 

なぜなら、その理由や原因を「乗り越える」支援を行えばいいからです。

 

しかし、子どもが理由をハッキリと言ってくれないこともあります。

 

そんなときはどうすればいいのでしょう?

 

 

2.理由や原因を聞く?or見守る?

 

子どもが登校をしぶったとき、親御さんが行う対応で多いのが以下のものです。

 

① 理由や原因を聞く(調べる)。
② 子どもの意志を尊重して見守る。

 

「聞く」対応も「見守る」対応を、正しい対応でもありますし、間違った対応でもあります。

 

聞き方や聞く回数、聞くタイミングを間違わなければいいのですが・・・。

 

ほとんどの親御さんや先生は、間違った聞き方で何度も聞いてしまいます。

 

同様に「見守る」対応も危険です。

 

静岡県にある不登校解決相談所でも「見守る」対応を行う時があります

 

しかし、全ての子どもに対して行うわけではありません

 

その子に「見守る」が必要かどうかを見極め、適切なタイミングで行うのです。

 

 

3.不安を乗り越える支援なら正しい対応!

 

「理由や原因を聞いたら、子どもが原因や理由を話してくれた。」

 

これに対して、その理由や原因を「乗り越える支援」を考え実行すれば、正しい対応となります。

 

例えば、「友達との関係がツラい」と言うお子さんに対して、下記のような事を行うことが「乗り越える」支援です。

 

・友達との話し方を教え練習する。
・先生にきっかけを作ってもらう。

(人間関係をよくするプログラムをやってもらう、友だちとの間に入ってもらうなど)

・困った時の先生へのSOSの出し方を決める。など

 

※ 静岡県にある不登校解決相談所では「人間関係を良くする授業」や「さりげなく友達との間に入ってもらう方法」を先生方に提供しています。

 

 

4.イヤを取り除く対応なら間違った対応!

 

「理由や原因を聞いたら、子どもが原因や理由を話してくれた。」

 

これに対して、その理由や原因を「取り除く対応」を行う事は、間違った対応です。

 

例えば、下記のような支援が「取り除く」対応となります。

 

・給食がイヤだと言っているので、嫌いなものを残す許可を下さい。
・先生が他の子を怒るのがコワいと言っているので、怒らないで下さい。
・Aさんをキライと言っているので、同じ班にしないで下さい。
・宿題がツラいと言っているので、宿題を免除して下さい。など

 

これらの対応を行うことで、その時は学校に戻れるかもしれません。

 

しかし、「取り除く」対応をつづけていくと、子どもは「面倒な事=やらなくて良い」と思うようになります。

 

また、親や学校は「自分の言うことを聞くのが当たり前」と思ってしまう子もいます。

 

これは、中学校や高校で不登校になってしまう子に多いパターンでもあります。

 

もちろん、「いじめ」や「無視」などが登校しぶりの原因の場合、学校に相談をして「いじめ」を「無視」を取り除いてもらいます。

 

ただ、その後に「見守る」対応をしてしまうと不登校が解決しないことが多いのも現状です。

 

 

5.次から次へとイヤな理由を言ってくる

 

「取り除く」対応を行っても、子どもの不登校が解決しないことは多々あります。
 
「宿題がツラいと言っていたので免除してもらいました。」
「でも、学校には行けていません。」

 

『宿題はやっていなくてもいいから学校においで!』

 

「先生がこのように言ってくれるのですが、学校には行けていません。」

 

これは、「取り除く」対応や「本人の意志を尊重する」対応を行ってきたお子さんに共通した特徴です。

 

このような状態になってしまった場合、理由や原因を全て解決しても、子どもは学校に行きません。

 

なぜなら、「学校に行かず好きな事ができる生活」を継続する理由を常に探しているからです。

 

→宿題や日直を免除しても学校に行かないのはなぜ?

 

 

6.口にする理由はウソではないけど・・・

 

不登校の期間が長くなっているお子さんに対して、「理由や原因」を聞くことも間違った対応です。

 

不登校の子どもたちに「理由や原因」を聞くと、様々な理由や原因を口にします。

 

子どもたちが口にする「理由や原因」はウソではありません。

 

実際に「学校に行きづらい」理由の1つでしょう。

 

しかし、それらの理由が心の大部分を占めているかと言うと、そういうわけではありません。

 

口にした内容のほとんどが「小さなストレス」なのです。

 

 

7.理由を聞けば聞くほど心の中で大きくなる!

 

ここで、親や先生が何度も「理由や原因」を聞いてしまうと、子どもたちはこう思うようになります。

 

「そうなんだ!」
「○○があるから学校に行けないんだ!」
「□□さんがいるから登校できないんだ!」
「△△をしなければならないのが怖いんだ!」

 

さらには、同じ答えを何度も口に出すことで、さらに「思い」は強くなります。

 

最初は不登校の原因の小さな1つだったにもかかわらず、言えば言うほど、聞けば聞くほど、その原因は大きくなっていきます。

 

そして、こう言うようになるのです。

 

「○○がなくならない限り学校に行けない!」
「□□さんがいる限り登校できない!」
「△△が続くから不安が解消しない!」

 

ただ、それらの問題が全て解決したとしても、登校しない子どもの方が多いのが現実ですが。

 

 

8.理由を話してくれた子どもへの対応は?

 

「理由や原因を聞いたら、子どもが原因や理由を話してくれた。」

 

これに対して、親や先生が下記のように言ってしまうことも間違った対応です。

 

「そんなことは、気にしないようにしなさい!」
「自分から声をかけて、仲間に入れてもらいなさい!」
「それは、あなたのワガママでしょ!」など

 

勇気を出して親や先生に相談をしたのに、このような言葉が返ってきたら、子どもはどう思うでしょう。

 

「気にしないようにするぞ!」
「自分から声をかけるようにするぞ!」
「自分が悪かったんだ!気をつけよう!」

 

このように思うでしょうか?

 

私だったら、このように思う事でしょう。

 

「気になるから相談したのに・・・。」
「自分で声をかけられないから困ってるのに・・・。」
「ワガママだというのも分かってるけど・・・。」

 

 

9.受容と共感だけをするのは間違った対応!

 

「理由や原因を聞いたら、子どもが原因や理由を話してくれた。」

 

これに対して、親や先生が「受容と共感」をしすぎるのも、間違った対応です。

 

「気になるんだね~。」
「それなら、ムリして学校に来なくていいからね~。」
「自分で声をかけるのはツラいよね~。」
「学校を休んで心のエネルギーをためればいいと思うよ!」
「それはワガママじゃないよ!」
「○○先生が悪いよね~。」など

 

確かに、「受容と共感」をすることで、子どもの気持ちは楽になるでしょう。

 

しかし、心が楽になれば学校に行くことができるようになるのでしょうか?
 

→大人のカウンセリングと子どものカウンセリングの違い

 

 

10.「受容と共感」に「前面化と支援」を行って!

 

もちろん、静岡県にある不登校解決相談所でも、「受容と共感」を行います。

 

しかし、「受容と共感」のみの対応は行いません。

 

必ず「受容と共感」の後に「前面化」を行うのです。

 

「気になるよね~。」
「わかる~!」
「でも、このままだとマズいと思ってるから悩んでるんだよね~!」
「じゃあ、どうすれば気にならなくなるか一緒に考えよう!」

 

「声をかけるのって勇気がいるよね~。」
「自分からガンガン行ける子ってスゴいよね~。」
「でも、このままの状態が続くとツラいよね~。」
「休み時間に自分で声をかけるのは、今は出来なくていいと思うよ!」
「じゃあ、先生が授業で○○をするから、そのときは勇気を出して話してみてね!」

 

不登校の子どもたちは「このままじゃダメだ」「でも・・・」と思っています。

 

その素晴らし気持ちを前面に引き出し「やる気」に変えるのです。

 

もちろん、子どもの気持ちを実現するために支援を行います。

 

アドバイスだけをして、後は子どもに任すこともしません。

 

 

11.親を心配させたくないから理由を言わない子

 

不登校の理由を聞いても、答えてくれない場合もあります。

 

これには大きく分けて3つの理由があります。

 

1つ目の理由は「親を心配させたくない」と子どもが思っている場合です。

 

「いじめ」や「無視」などの被害者になる子どもは、総じて優しい子どもがほとんどです。

 

また、自分がイヤなことをされても、やり返さない子どもがほとんどです。

 

※ 「やり返す勇気がない」という先生や親御さんもいらっしゃいますが、私は「やり返す」のは勇気ではないと思っています。

 

そんな、心の優しい子どもたちは、自分が「いじめ」られていたり、「無視」されていることを親御さんにはいいません。

 

それは、親御さんを「心配さたくない」と言う気持ちが強いからです。

 

 

12.親子関係が良いから理由を打ち明けられない

 

もちろん、「いじめ」の被害者であることを「はずかしい」と思う子もいます。

 

子どもにもプライドがありますので「いじめ(負け)」を正直に言えない子もいます。

 

不登校の原因が「いじめ」や「無視」だったことが後からわかり、スクールカウンセラーさんに相談をすると、このように言われることがあります。

 

「日頃から、お子さんの声に耳を傾けてあげて下さい。」
「親子関係が良くないので、いじめの話を出来なかったのでしょう。」
「親に心のゆとりがなかったことで、子どもは相談できなかったんです。」

 

※ 実際に相談をいただいた親御さんが言われた言葉です。

 

しかし、静岡県にある不登校解決相談所では、この考え方は完全に間違っていると思います。

 

なぜなら、関係が深ければ深いほど、お互いの心が通じ合っていれば通じ合っているほど、言えない事があるからです。

 

「悪口を言われていると言ったら、お母さんは悲しむだろうな~。」
「毎日、一生懸命に働いているのに、そんな話はできないな~。」
「自分でなんとかしなきゃいけないよな・・・・・。」

 

優しい親御さんだからこそ、関係が出来ている親子だからこそ、子どもは「いじめ」や「無視」などの話がしづらくなるのです。

 

 

13.不登校の原因は家庭ではなく学級運営!

 

「いじめ」や「無視」に関しては、お子さんも親御さんも悪くありません。

 

なぜなら、どのような理由があったとしても「いじめ」をしてはいけないからです。

 

お子さんが「いじめ」が「無視」で不登校になってしまったのであれば、原因は学校にあります。

 

私は、教師として20年間、働いてきました。

 

また、生徒指導主事や特別支援教育コーディネーターなどの役職もいただいておりました。

 

その経験から、このような思いがあります。

 

「毎日、子どもたちの表情を見ていれば、問題の有無が分かるようになる。」
「良いクラスを作れば『いじめ』は起きない。」
「子どもたちと関係が出来れば、様々な情報が耳に入ってくる。」
「クラスで『いじめ』られるのは、本人や親の責任ではない!」

 

※ 良い子が多ければ「良いクラス」になるわけではありません。
※ 問題を持つ子がたくさんいても、学級運営により「良いクラス」になります。

 

 

14.「不登校の理由が分からない」と言う子ども①

 

不登校の理由を聞いても、答えてくれない2つ目の理由は、子ども自身が「理由が分からない」状態になっている場合です。

 

「我慢をする子」「ため込む子」に多い症状で、「真ん中っ子」や「長男」「長女」「一人っ子」に多い症状です。

 

(不登校期間が長くなっている子どもに多い症状です。)

 

「我慢をする子」「ため込む子」は、知らず知らずのうちにストレスをため込んでしまいます。

 

日々の学校生活において「いじめ」や「無視」など、ハッキリした被害を受けているわけではないことが多いのも特徴です。

 

逆に、小さなストレスを日々、受けている状態にある子どもがほとんどです。

 

 

15.分からない理由は「小さなストレス」がいっぱい

 

日々続く、小さなストレスとはどのようなものでしょう?

 

具体的には下記のようなものがあります。

 

・班長や責任者などを常にやらされる。
・係や委員会の仕事を一緒にやってくれない。
・友達の悪口を聞く役になる。
・問題児の「お世話係」にされる。

・クラスが常にザワザワしている。など

 

ただ、このような状態があっても、不登校にならない場合があります。

 

それは、学校の先生がその状態に気づいて、声をかけてくれている時です。

 

(本来は、みんなが平等になるような学級運営を心がけて欲しいのですが。)

 

「いつも、ガンバってるね!」
「○○さんは頼りになるね!」
「ありがとう!先生、助かるよ!」
「□□ちゃんも○○さんに感謝してるよ!」

 

誰かが「見てくれている」「認めてくれている」と分かるだけで、人間はガンバレルものです。

 

 

16.「不登校の理由が分からない」と言う子ども②

 

不登校の理由を聞いても、答えてくれない3つ目の理由は、子ども自身が「これは理由にならないよな・・・。」と思っている場合です。

 

最初に「学校に行きたくない」と思ったときは、本当にツラかったんだと思います。

 

ただ、学校を数日休んだり、好きなことをして過ごしたりしたことで、ストレスが発散でき、「学校に行ける状態」になりました。

 

もしくは、学校の先生に相談したことにより、その問題が解決した状態になりました。

 

しかし、学校を休んで好きな事とだけをした生活」がとても楽しかったのでしょう。

 

不登校の子どもたちは、このように思ってしまいます。

 

『学校に行きたくないな~。』
『○○するのは面倒だよな~。』
『家でゲームをしていたいな~。』

 

 

17.「ムリしてこなくていいよ」と言われたら

 

子どもがこのように思ったとき、本来であればこのように言うのが普通です。

 

「問題は解決したんだからガンバっておいで!」
「また、ツラいことがあったら、先生やお母さんに教えて!」
「すぐに対応するからね!」

 

しかし、最近は下記のような対応が正しいという風潮があります。

 

「ムリしなくていいからね!」
「好きな事をして心のエネルギーをためるのは大事だよ!」
「自分で決めていいんだよ!」

 

問題が解決しても、不安が少し残っているお子さんに、このような対応をしたどうなるでしょう?

 

本人も心のなかでは「これは理由にならないな~」と思っているのですが、学校の先生やスクールカウンセラーさんに、こう言われたらどうでしょう?

 

 

18.理由や原因が分からなくても不登校は解決する!

 

「頭が痛い!」
「おなかが痛い!」
「気持ち悪い!」
「学校に行きたくない!」
「学校が怖い!」

 

突然、子どもがこう言ってきたら、親として心配になるのが普通でしょう。

 

その理由を知りたくなるのも当然です。

 

しかし、子どもが不登校になってしまった「理由や原因」は、1つではないことがほとんどです。

 

また、不登校の「原因や理由」を言いたくない、知られたくないと思っている子どももたくさんいます。

 

そんな子どもたちに、何度も何度も理由を聞いてしまう事は、正しい対応とは言えません。

 

不登校の「理由や原因」が分からなくても、不登校を解決することは可能です。

 

大切なのは、子どもの気持ちを前面に押し出すとともに、子どもの思いを実現する支援を行うことです。

 

静岡県にある不登校解決相談所では、「不登校の理由や原因が分からない」というお子さんの不登校もたくさん解決しています。

 

 

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