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不登校の子どもが「やる気」になるまで待つの?それとも「やる気」になるスイッチを入れるの?
今年の1月、神奈川県にお住まいのお母さんから、このような相談をいただきました。
「小学校4年生の息子が不登校です。」 「不登校になったのは小学校3年生からです。」 「もうすぐ不登校になってから2年が経ってしまいます。」
さらに、お母さんはこのように仰います。
「家ではゲームやスマホで毎日を過ごしています。」 「ゲームで負けてイライラすると、大声で騒ぎます。」 「騒ぐだけでなく、物を投げたり、壁を蹴ったりします。」 「先日はスマホを投げて壊してしまいました。」 「その後、ゲームが出来なくて、さらにイライラしてこう言いました。」
『すぐにiPhoneを買ってこい!』
「私がすぐに買えないと伝えると、私を蹴ったり叩いたりしてきました。」
お母さんに、お子さんが不登校になってしまった時の様子を聞きます。
すると、お母さんの「対応」や「考え方」が「間違っている」ことが分かりました。
ただ、これは「仕方のないことである」と言うことも話を聞くと分かってきました。
お母さんの話は息子さんが小学校に入学したときから始まります。
「小学校1年生の時は、毎日、学校に行っていました。」 「ただ、静かに座って授業を受けることが出来ませんでした。」 「注意をするとカッとなって騒いだりもしました。」 「担任の先生は、息子の特性を理解して下さっていました。」 「息子が授業に飽きると隣の空き教室で『好きな事』をさせて下さいました。」 「息子は好きな本を読んだり、タブレットでゲームをしたりしていたそうです。」
不登校になった原因の1つが見つかりました。
「2年生に上がったとき、先生(同じ担任)のススメで発達検査をしました。」 「検査をして下さった心理師さんからは、このようなアドバイスをもらいました。」
『ADHDの傾向があります。』 『カッとなって大声を出すのは、やろうと思っていることが上手くいかないからです。』 『そういうときは、大声を出して発散するのがいいでしょう。』 『別の部屋に行き、クールダウンすることも大切です。』
「担任の先生にこの事を伝えると、反対側の別室を使う事を提案されました。」 「その部屋は学校の端(畑がある)にあり、窓をあけて大きな声が出しやすいからです。」 「息子はイライラしたときは、その部屋に行き窓を開けて大声を出したそうです。」 「もちろん、落ち着くまで好きな本を読んだり、タブレットでゲームさせて下さったりもしました。」
不登校になった原因の2つ目が見つかりました。
「小学校3年生の担任は無理解な先生でした。」 「子どもが授業に飽きても、別室に行かせてくれませんでした。」 「分からない授業でも、受けるように言われました。」 「息子を怒ったりもするので、息子はこの先生が大嫌いでした。」
将来のことを考えたとき、この担任の先生の対応は間違っていないと思います。
「息子は学校に行かなくなりました。」 「センター(適応指導教室)に相談をすると、このように言って下さいました。」
『家に籠もるのはよくありません。』 『センターに連れて来れそうな時は連れてきて下さい。』 『計算や書き取りなどイヤな事はしないので大丈夫です。』
「最初は嫌がっていた息子ですが、週に1~2回ほどセンターに通うようになりました。」 「ただ、機嫌が悪い週は1日も行かないこともありました。」 「平均すると、月に4~6回、滞在時間は1~2時間程度でした。」
不登校になった原因の3つ目が見つかりました。
「小学校4年生になって、担任の先生が変わりました。」 「最初は学校に行ったのですが・・・・。」 「授業が分からないようで、教室を飛び出してしまいます。」 「検査をして下さった心理師さんに相談をしました。」 「そこで、このようなアドバイスをくださいました。」
『息子さんは聞く力、読む力が弱いのでしょう。』 『そのため、一斉授業はツラいと思います。』 『タブレット学習の許可をもらって、自分のできる内容から始めるのがいいと思います。』
「私は学校にタブレット学習の許可をいただきました。」 「体育や図工、道徳以外(参加していた)の授業は、別室でのタブレット学習の許可をいただきました。」
ここまで話を聞いた私は、このお子さんの行動が予測できました。
みなさんも予想できるのではないでしょうか?
案の定、このお子さんは下記のような行動をしました。
・別室では「タブレット学習」をせず、「ゲーム」ばかりしていた。 ・少しずつ学校滞在時間も短くなっていった。 ・少しずつ登校日数が減っていった。 ・最終的に学校には行かなくなった。
これが小学校4年生、4月の話です。
不登校になった原因の4つ目が見つかりました。
「4月の終わりには、また、不登校に戻ってしまいました。」 「その後、センターに行くように声をかけましたが、ほとんど行きませんでした。」 「センターに行けば、先生方がたくさん褒めてくれます。」 「小学校3年生の時は喜んでいたのですが・・・・。」 「最近は、センターの先生方が褒めて下さっても、あまり嬉しそうにしないそうです。」
→教育センターに少しずつ行かなくなる理由は?
「センターの先生に相談をしました。」 「すると、センターの先生はこのようなアドバイスを下さいました。」
『ムリに連れてくる必要はありません。」 『本人が自分から行くと言うまで待ちましょう。』 『自分のやりたいことが見つかれば自分から動き出します。』 『ゲームやスマホにはそのうち飽きるでしょう。』 『それまでは、好きな事を好きなだけやらせてあげて下さい。』
→「不登校の間違った5つの対応」はコチラをご覧ください。
不登校になった原因の5つ目が見つかりました。
そして、小学校4年生の3月の時点での、お子さんの様子が下記のような状態です。
「もちろん、勉強や宿題は全くやっていません。」 「最近は夜、遅くまでゲームをするようになりました。」 「起きる時間は朝の10時頃です。」 「学校に行く気配は全くありません。」
お母さんは私にこのように聞いてきました。
「このまま待ち続け学校に行くようになるのでしょうか?」 「いつまで待てば学校に行くようになるのでしょうか?」
※ 「待つ」対応を提案したのは不登校解決相談所ではないのですが・・・・。
静岡県にある不登校解決相談所では、年間1000件以上の相談実績から、このように答えさせていただきました。
「数年後に動き出すかもしれません。」 「ただ、動き出すより前に『ゲーム依存』や『スマホ依存』になる可能性があります。」
さらに、このようにも伝えさせていただきました。
「申し訳ありませんが、お母さんが行った対応は全て間違っています。」 「そのため、このまま対応を続けても不登校は改善されない可能性が高いでしょう。」 「不登校になってからの2年間、状態が悪化しています。」 「そろそろ、対応を変えてはどうでしょう?」
新しい対応を提案する前に、私はお母さんと一緒に「対応」を振り返りました。
「小学校1年生の時の対応は、特性を理解した対応ではありません。」 「発達障害の子に対して『クールダウン』が大切という言葉を良く聞きます。」 「確かにクールダウンは大切でしょう。」 「ただ、本来であればクールダウンした後に教室に戻るのが一般的です。」 「しかし、お子さんの場合は、このように別室を使うようになってしまいました。」
『イヤな授業→別室でゲームや本を読む』
「本来は『クールダウン』の部屋だったものが、『遊ぶ』部屋になってしまったのです。」
※ クールダウンをして教室に戻ってきた、活動を再開したときに、先生や親が即時確認、即時称揚を行う必要があるのですが・・・・。
「小学校2年生の時の対応も、学校で行う対応ではありません。」 「確かにイライラしたときに、大きな声を出してストレス発散することは良いことです。」 「ただ、学校の授業中に大きな声をだすのは良いことなのでしょうか?」 「また、イライラして落ち着くためにゲームをするのは良い事なのでしょうか?」 「学校のタブレットでマイクラをやっていいのでしょうか?」
小学校1~2年生は、同じ担任の先生でしたが、3年生では担任が変わりました。
その先生は、他の子と同じように授業を受けることを望みました。
お母さんは、この先生の行動を「無理解」と言いましたが、本当に「無理解」なのでしょうか?
お母さんとお父さんは「特別支援クラス」や「特別支援学校」に入れるつもりはないと仰っていました。
残りの小学校生活も、中学校も、高校も、通常級を考えているとのことです。
ただ、お母さんもお父さんも「その場」のことしか考えていません。
親の希望や子どもの将来を最初に考えたのは、3年生の時の担任の先生だったのではないでしょうか?
親御さんの希望を実現するための対応を行ったのではないでしょうか?
なぜなら、学年が上がれば上がるにつれ勉強は難しくなりますし、人間関係も複雑になります。
当然、教室に戻るのも困難になるのです。
「適応指導教室の先生の対応は『学校に戻らなくてもよい』と思っている対応です。」 「外出が目標であれば『勉強はしないからおいで』と言っても良いでしょう。」 「また、適応指導教室への登校を『きっかけ』に学校に戻る支援を考えているのであれば問題はありません。」 「しかし、小学校4年生の時のアドバイスをきくと、その場しのぎの対応と言わざるを得ません。」 「また、その日の気分で登校を決めることも間違った対応です。」 「これでは不登校の子どもは、このように思ってしまいます。」
『今日は眠いからセンターに行かない!』 『今週は疲れたからセンターに行かない!』 『自分で決めるのが大切ってセンターの先生が言っていた!』 『行くor行かない、やるorやらないは。自分で決めていいんだ!』
※ このような対応をして、子どもが自分から学校に戻ることはあるのでしょうか?
このお子さんは、小学校4年生の4月に登校を始めます。
これは、お母さんや学校の先生、適応指導教室の先生の対応が成功したからではありません。
ほとんどの不登校の子どもが、このように思うからです。
「4月からガンバる!」 「4年生(新学年)から毎日、学校に行くぞ!」
親や学校の先生の対応が「正しい」or「間違っている」は、この後の子どもの行動できまります。
子どもの登校が続けば。「正しい対応」だったと言えますし、不登校に戻ってしまえば「間違った対応」だったと言えるでしょう
※ 力のある先生が担任であれば、親や前担任が間違った対応をしていても、不登校は解決します。 ※ 私は教員時代の10年間で70人の不登校を解決したことが自信になり、不登校解決相談所を作りました。
「4年生のときに行った対応も間違った対応と言わざるを得ません。」 「好きな授業以外は、別室でタブレット学習の許可をもらった対応です。」 「まず、好きな授業は出て、嫌いな授業は出なくて良いという対応が間違っています。」 「もちろん、親御さんや先生が『子どもが嫌いな授業に自分から出るようになる対応』を準備してあるのであれば問題ありません。」 「ただ、今まで嫌いな事から逃げてきた子どもが、何もせずに自分から嫌いな授業にでるとは考えられません。」
この部分に対しても、お母さんは「無計画」だったと述べています。
「また、別室でのタブレット学習にも疑問符が付きます。」 「確かに一斉授業よりタブレット学習の方がお子さんに合っているかもしれません。」 「しかし、別室に行き、1人でタブレット学習をするでしょうか?」 「もし、タブレット学習をしていない場合、別室の先生は注意をしてくれるのでしょうか?」
※ 別室の先生は「子どもの意思を尊重」と言って、一度も注意をしなかったそうです。
※ さらには、ゲームに集中するお子さんを「褒めていた」そうです。
「適応指導教室の先生からいただいたアドバイスは完全に間違った対応です。」 「これらの対応を行い、不登校が解決、改善しているのであれば問題はありません。」 「ただ、お子さんの場合、この対応に近い対応を行っても不登校は改善していませんでした。」 「ここで、『この対応は子どもに合っていない』と気づければ良かったのですが・・・・。」 「この対応を長く続けると、不登校が悪化し、不登校の解決が難しくなるのです。」
ここからは静岡県にある不登校解決相談所と神奈川県にお住まいのお母さんが、協力して行った対応を具体的にお伝えします。
最初にお母さんにお伝えしたのは、不登校解決のポイントとなる「即時対応」「即時称揚」についてです。
即時確認とは、「反応の正誤を学習者にすみやかに知らせることは、学習の効果を高める」というものです。
例えば、子どもに宿題をやらせたとき、すぐにその場で先生や親御さんが○付けをしてあげることです。
これにより、子どものやる気が継続します。
さらに「やる気」を継続するため、「即時称揚」を行っていただきたいと思います。
「やれば出来るんだね!」 「理解力はあるな~!」 「毎日、宿題を続ければテストで平均点はすぐに取れると思うよ!」 「継続すれば成績が上がるね!」など
ただ、「即時称揚」をするときは下記の点に注意をしていただきたいと思います。
・過剰に褒めてはいけない。
たとえば、小学校4年生のお子さんが「2+3=5」が出来たとします。
※ 足し算ができない子であれば、たくさん褒めてもらって結構です。
「すごい!」 「天才!」 「学校に行っても大丈夫だよ!」など
このように褒めてしまうと、子どもが「努力しなくても出来る!」と思ってしまう可能性がでてきます。
反対に「こんな問題は誰でもできる!」「嘘で褒めてるのがバレバレ」と思ってしまう子もいます。
神奈川県にお住まいのお母さんは、週に1回の訪問カウンセリングを依頼して下さいました。
私は最初のカウンセリングで、「子どもの好きなゲーム」の話しを半分、「勉強」を半分行いました。
→「不登校の子どもに最初から勉強の話しをして大丈夫なの?」
私は、事前に「学習の定着」について、お母さんから聞いています。
それを元に、このお子さんが「少しの努力」でできる問題を準備しておきました。
私は問題を提示して解き方を教えます。
そして、類似問題を解くように促します。
このお子さんは、それほど時間がかからず類似問題を解くことができました。
「おーーー!」 「何だ~!できるじゃん!」(即時確認) 「もっと出来ないんだと思ってた!」(即時称揚) 「教えれば、すぐに理解してくれるな~!」(即時称揚)
すると、このお子さんはこう言ってくれました。
「別の問題はないの?」
※ 親御さんが「宿題や勉強を一緒に行う」提案をしても、それまでの対応により子どもが拒否する可能性が高いと思われます。
最初の日は、算数1単元(の基礎)を終わらせることができました。
私が解き方を教え、類似問題を出します。
このお子さんは、ほとんどの問題で正解を出すことができました。
もちろん、適宜、「即時確認」「即時称揚」を行います。
これにより、このお子さんは1時間ほど、集中して勉強に取り組むことができました。
ただ、ここで終わりにしてしまっては、1週間後の訪問のときには問題の解き方を忘れてしまうでしょう。
私は「算数ドリルの類似単元」と学校で出されている「漢字の書き取り」を宿題としました。
それぞれ15分程度、合計30分で終わる量です。
褒められて気分の良かったお子さんは、元気に「わかった!」と言ってくれました。
カウンセリング終了後、リビングに降りた私は大きめの声でお母さんにこう伝えます。
※ なぜ、大きめの声で話しをしたのかわかりますか?
「今、集中して1時間、勉強をしました!」 「(ドリルを広げて)こんなにやったんですよ!」
お母さんには、事前に大きめの声で驚いてもら約束をしていました。
「本当ですか!」 「すごい!こんなにやったんですね!」 「1時間も集中してエラいと思います!」
私は、大きめの声でこう続けました。
「宿題も出しました!」 「○○さんなら出来る内容です!」 「もし、分からないと言ったら教えてあげて下さい!」 「学校の宿題もやるようにいいました!」 「毎日、確認をして、私に連絡をして下さい!」
※ 私とお母さんが大きめの声で話しをしたのは、自分の部屋にいる子どもに聞こえるようにするためです。
私が帰るとき、お母さんは子どもを玄関に呼びます。(これも打ち合わせ済みです。)
私はお子さんに、こう声をかけました。
「今日はガンバったね!」 「やればできるタイプだから、毎日の宿題をチャンとやってね!」 「お母さんにチェックしてもらうことになってるからね!」 「もし、やっていなかったら先生が説教しにくるからね!」
そこで、お母さんはこのように声をかけます。
「先生、大丈夫だと思います。」 「この子は決めた事はしっかりやるんです!」 「もし、やっていないときはガツンと怒って下さい!(笑)」 「大丈夫だよね~!」
すると、このお子さんは笑顔で「うん!大丈夫!」と言ってくれました。
静岡県にある不登校解決相談所と話しをしたお子さんは「やる気」を取り戻します。
実は、子どもの「やる気」を出すのは、それほど難しい事ではないのです。
大切なのは、その「やる気」を継続することです。
私が帰った後。お母さんには下記のような対応をお願いしていました。
・お母さんは「いつもより笑顔」で家事や子どもの対応をする。 ・お父さんが帰ってきたら、やり終わった算数のプリントをお父さんに見せる。 ・お父さんから「褒める言葉」「認める言葉」をかけてもらう。 ・その日は、小さなトラブルがあっても怒らないようにする。 ・寝る前に「明日の宿題もガンバろうね!」と両親がそれぞれ声をかける。
翌日、このお子さんは自分から宿題を始めます。
時間にして20分ほどで終わったそうです。
お母さんは、事前の打ち合わせ通りに褒めて下さったそうです。
そして、すぐに私に連絡をして下さいました。(これも打ち合わせ通りです。)
私は仕事が空いた時間に電話をかけ、このように言いました。
「宿題はやってるか?」
これに対して、お子さんはこう答えます。
「先生!」 「もう、終わってるよ!」
私はこう言います。
「疑ってゴメン!」 「実は、さっきお母さんから電話があったんだよ!」 「スゴく嬉しそうな声で、宿題が終わったって言ってたよ!」 「自分から始めたんだってね!」 「本当に決めた事はやる男だな!」
私は翌日も電話でお子さんを褒める許可を、お母さんからいただいていました。
「宿題をやる→褒められる→嬉しい→宿題をやる→褒められる・・・」
2日でよい循環が出来つつあります。
そこで、3日目からは褒める人を「1人増やそう」とお母さんと相談をしていました。
私は事前にお母さんにこのように伝えてます。
「次は担任の先生にも褒めてもらいましょう!」 「可能であれば、放課後にでも子どもと一緒に宿題を提出しに行って下さい。」 「そこで、直接、先生に褒めてもらえれば、子どものやる気は継続するでしょう。」
もちろん、子どもが放課後登校を嫌がるパターンも想定しています。
「子どもが放課後登校を嫌がる場合は、お母さんが宿題を届けて下さい。」 「そして、漢字ノートや算数のドリルに先生からのコメントをもらって来て下さい。」 「電話に出られるようなら、先生に電話をもらい褒めてもらうのも有効です。」 「これにより、子どもはガンバって良かったと思いますし、先生との関係も良くなります。」
学校の先生とも、事前に打ち合わせをするようにお願いしました。
「先生には事前に相談をして下さい。」 「突然、学校に行って、突然、宿題を見せて、突然、褒めてもらうはやめて下さい。」 「なぜなら、先生が我々と違う考えを持っているかもしれないからです。」 「せっかく、子どもがガンバリ始めているのに、このように言われたら意味がありません。」
『ムリして宿題をしなくてもいいんだよ!』 『やれるときにやればいいんだよ!』 『好きな事をして心のエネルギーを溜めるのが優先だよ!』など
「とにかく、前向きに声をかけてもらって下さい。」
『ガンバってるね!』 『毎日、やるなんてエラいじゃん!』 『学校のことを考えてるんだね!』 『決めた事はちゃんとやるんだね!』など
「先生の言葉でいいので、とにかく前向きな声かけをお願いして下さい。」
また、お母さんとお父さんの褒め方も事前に伝えておきました。
「最初は、とにかく褒めて下さい!」 「難しく考えなくて大丈夫です。」 「私が上手にフォローするので安心して下さい。」
3日目以降の褒め方も伝えます。
「連続で宿題をやることができてきたら、『継続』を褒めて下さい。」 「また、お子さんの場合『面倒』『苦手』などのキーワードを入れることも大切です。」
『毎日、ちゃんとやっエラいね!』 『続けるって大変だけど、ちゃんと出来てるね!』 『面倒でもやってるんでしょ!』 『苦手だからやらないんじゃなくて、苦手でもやってるんだね!』 『ちゃんとできるようになってきたね!』など
褒める回数についも伝えておきました。
「最初の1週間は毎日、褒めて下さい。」 「次の1週間は毎日or2日に1度でもいいです。」 「毎日、宿題ができるようになっても、週に1~2回は褒めて下さい。」 「宿題をやるのが当たり前になっても、親は当たり前と思わず定期的に褒めて下さい。」
昔の人はよく(上手に)言ったもで「3日坊主」と言う言葉があります。
経験上、物事を3日で放り出してしまうことが多いということが分かっていたのでしょう。
不登校の子どもに対してもこの言葉はピタリと当てはまります。
不登校解決相談所が支援や対応をすることで、不登校の子どもは動き出します。
ただ、不登校の子どもが動き出したことで安心してしまい、その後の相談をいただけない場合があります。
もちろん、そのまま不登校の子どもが登校を続けたり、勉強や宿題を続けてくれれば問題はありません。
ただ、2週間~1ヶ月後に、このような相談をいただくことが多くあります。
「(不登校解決相談所)先生と話しや翌日から登校を始めました。」 「最初の数日は登校できたのですが・・・。」 「今週は1日も登校することが出来ませんでした。」 「どうしたらいいですか?」
宿題を始めた3日目の放課後は学校に行くことが出来ませんでした。
ただ、担任の先生がたくさんコメントを下さったことで、その週の金曜日にはそれまでやった宿題をもっていくことができました。
当初の予定では「簡単には学校に行くことができないだろう」と親御さんが言っていたため、漢字ノートと計算ドリル用のノートをもう1セット購入していました。
そして、月曜日と木曜日に、お母さんがそれまで行った宿題を学校に持って行くことになっていました。
漢字ノートと計算ドリル用のノートを2セット用意したのは、学校にノートを提出しても家で宿題ができるようにするためです。
せっかくできた、子どもの「宿題をやる習慣」が崩れないようにと考えているのです。
また、週2回ほど学校に宿題を届けるのは「即時確認」「即時称揚」のためです。
宿題を週2回、提出することで「宿題をやった→褒められる」の時間を短くするためです。
せっかく宿題をガンバっても、先生に褒められるのが1週間後では「やる気」がなくなる可能性が高まるからです。
担任の先生が、積極的に「即時確認」「即時称揚」をして下さったことで、このお子さんと担任の先生の信頼関係はとても早く高まっていきました。
私は週に1回のカウンセリングで苦手教科の予習も行いました。
お母さんとお父さんには「継続」「面倒」などのキーワードを上手に使い「褒める」「認める」対応をお願いしました。
これにより、不登校解決相談所が支援を開始してから1ヶ月で、このお子さんは登校を始めます。
その後も、着実に登校日数、参加授業が増え、不登校解決相談所が支援を開始して2ヶ月後には毎日、教室に登校できるようになりました。
そして、春休みの宿題、生活リズムの支援を行うことで、このお子さんは小学校5年生の4月から完全登校を始めています。
その登校は現在も続いているそうです。
→まずは静岡にある不登校解決相談所の無料相談を! →全国から、相談の依頼をいただいております。
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、岩手県、福島県、宮城県、山梨県、愛知県、青森県、新潟県、石川県、福井県、富山県、長野県、岐阜県、大阪府、京都府、三重県、兵庫県、奈良県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、高知県、愛媛県、佐賀県、宮崎県、大分県、熊本県、福岡県、沖縄県から不登校の相談をいただいております。
24/10/07
24/09/30
TOP
やる気を継続するためには即時確認と即時称揚
2.授業に集中できないときはタブレットのゲーム
3.イライラしたときは大声を出してストレス発散?
4.勉強はやれと言わないから適応指導教室においで
5.一斉授業ではなくタブレット学習の許可をもらうも
6.本人が自分から行くと言うまで待ちましょう?
7.ゲームでイライラして暴言、暴力、器物破損
8.いつまで待っても不登校は解決しない!
9.クールダウンルームが遊びルームに・・・
10.親の希望は通常級!それを実現するためには?
11.「勉強しないでいいからおいで!」と言っていいの?
12.対応が正しかったから4月から登校したわけではない!
13.別室で苦手な教科のタブレット学習をする?
14.間違った5つの対応を行ってしまった!
15.即時確認と即時称揚でやる気を継続!
16.即時称揚で過剰に褒めるのはNG!
17.この子の「やる気がでるレベル」の問題を準備
18.ムリのない宿題を提示し定着率をアップ!
19.チョットした工夫で宿題をやる確率アップ!
20.子どもがやる気を出す褒め方を事前に提供
21.やる気を継続する「親の声かけ」は?
22.宿題の「即時確認」「即時称揚」方法は?
23.宿題を学校に提出!先生に即時称揚をお願い!
24.先生にお願いしたい言葉とNGな言葉
25.褒めるときに使いたいキーワードはコレ!
26.親が油断をすると「3日坊主」で終わってしまう!
27.宿題ノートは2セット用意!提出は最低でも週2回!
28.「即時確認」「即時称揚」で不登校が一か月で解決!
1.ゲームで負けてイライラ!スマホを壊したあとの一言は?
今年の1月、神奈川県にお住まいのお母さんから、このような相談をいただきました。
「小学校4年生の息子が不登校です。」
「不登校になったのは小学校3年生からです。」
「もうすぐ不登校になってから2年が経ってしまいます。」
さらに、お母さんはこのように仰います。
「家ではゲームやスマホで毎日を過ごしています。」
「ゲームで負けてイライラすると、大声で騒ぎます。」
「騒ぐだけでなく、物を投げたり、壁を蹴ったりします。」
「先日はスマホを投げて壊してしまいました。」
「その後、ゲームが出来なくて、さらにイライラしてこう言いました。」
『すぐにiPhoneを買ってこい!』
「私がすぐに買えないと伝えると、私を蹴ったり叩いたりしてきました。」
2.授業に集中できないときはタブレットのゲーム
お母さんに、お子さんが不登校になってしまった時の様子を聞きます。
すると、お母さんの「対応」や「考え方」が「間違っている」ことが分かりました。
ただ、これは「仕方のないことである」と言うことも話を聞くと分かってきました。
お母さんの話は息子さんが小学校に入学したときから始まります。
「小学校1年生の時は、毎日、学校に行っていました。」
「ただ、静かに座って授業を受けることが出来ませんでした。」
「注意をするとカッとなって騒いだりもしました。」
「担任の先生は、息子の特性を理解して下さっていました。」
「息子が授業に飽きると隣の空き教室で『好きな事』をさせて下さいました。」
「息子は好きな本を読んだり、タブレットでゲームをしたりしていたそうです。」
不登校になった原因の1つが見つかりました。
3.イライラしたときは大声を出してストレス発散?
「2年生に上がったとき、先生(同じ担任)のススメで発達検査をしました。」
「検査をして下さった心理師さんからは、このようなアドバイスをもらいました。」
『ADHDの傾向があります。』
『カッとなって大声を出すのは、やろうと思っていることが上手くいかないからです。』
『そういうときは、大声を出して発散するのがいいでしょう。』
『別の部屋に行き、クールダウンすることも大切です。』
「担任の先生にこの事を伝えると、反対側の別室を使う事を提案されました。」
「その部屋は学校の端(畑がある)にあり、窓をあけて大きな声が出しやすいからです。」
「息子はイライラしたときは、その部屋に行き窓を開けて大声を出したそうです。」
「もちろん、落ち着くまで好きな本を読んだり、タブレットでゲームさせて下さったりもしました。」
不登校になった原因の2つ目が見つかりました。
4.勉強はやれと言わないから適応指導教室においで
「小学校3年生の担任は無理解な先生でした。」
「子どもが授業に飽きても、別室に行かせてくれませんでした。」
「分からない授業でも、受けるように言われました。」
「息子を怒ったりもするので、息子はこの先生が大嫌いでした。」
将来のことを考えたとき、この担任の先生の対応は間違っていないと思います。
「息子は学校に行かなくなりました。」
「センター(適応指導教室)に相談をすると、このように言って下さいました。」
『家に籠もるのはよくありません。』
『センターに連れて来れそうな時は連れてきて下さい。』
『計算や書き取りなどイヤな事はしないので大丈夫です。』
「最初は嫌がっていた息子ですが、週に1~2回ほどセンターに通うようになりました。」
「ただ、機嫌が悪い週は1日も行かないこともありました。」
「平均すると、月に4~6回、滞在時間は1~2時間程度でした。」
不登校になった原因の3つ目が見つかりました。
5.一斉授業ではなくタブレット学習の許可をもらうも
「小学校4年生になって、担任の先生が変わりました。」
「最初は学校に行ったのですが・・・・。」
「授業が分からないようで、教室を飛び出してしまいます。」
「検査をして下さった心理師さんに相談をしました。」
「そこで、このようなアドバイスをくださいました。」
『息子さんは聞く力、読む力が弱いのでしょう。』
『そのため、一斉授業はツラいと思います。』
『タブレット学習の許可をもらって、自分のできる内容から始めるのがいいと思います。』
「私は学校にタブレット学習の許可をいただきました。」
「体育や図工、道徳以外(参加していた)の授業は、別室でのタブレット学習の許可をいただきました。」
ここまで話を聞いた私は、このお子さんの行動が予測できました。
みなさんも予想できるのではないでしょうか?
案の定、このお子さんは下記のような行動をしました。
・別室では「タブレット学習」をせず、「ゲーム」ばかりしていた。
・少しずつ学校滞在時間も短くなっていった。
・少しずつ登校日数が減っていった。
・最終的に学校には行かなくなった。
これが小学校4年生、4月の話です。
不登校になった原因の4つ目が見つかりました。
6.本人が自分から行くと言うまで待ちましょう?
「4月の終わりには、また、不登校に戻ってしまいました。」
「その後、センターに行くように声をかけましたが、ほとんど行きませんでした。」
「センターに行けば、先生方がたくさん褒めてくれます。」
「小学校3年生の時は喜んでいたのですが・・・・。」
「最近は、センターの先生方が褒めて下さっても、あまり嬉しそうにしないそうです。」
→教育センターに少しずつ行かなくなる理由は?
「センターの先生に相談をしました。」
「すると、センターの先生はこのようなアドバイスを下さいました。」
『ムリに連れてくる必要はありません。」
『本人が自分から行くと言うまで待ちましょう。』
『自分のやりたいことが見つかれば自分から動き出します。』
『ゲームやスマホにはそのうち飽きるでしょう。』
『それまでは、好きな事を好きなだけやらせてあげて下さい。』
→「不登校の間違った5つの対応」はコチラをご覧ください。
不登校になった原因の5つ目が見つかりました。
7.ゲームでイライラして暴言、暴力、器物破損
そして、小学校4年生の3月の時点での、お子さんの様子が下記のような状態です。
「家ではゲームやスマホで毎日を過ごしています。」
「ゲームで負けてイライラすると、大声で騒ぎます。」
「騒ぐだけでなく、物を投げたり、壁を蹴ったりします。」
「先日はスマホを投げて壊してしまいました。」
「その後、ゲームが出来なくて、さらにイライラしてこう言いました。」
『すぐにiPhoneを買ってこい!』
「もちろん、勉強や宿題は全くやっていません。」
「最近は夜、遅くまでゲームをするようになりました。」
「起きる時間は朝の10時頃です。」
「学校に行く気配は全くありません。」
8.いつまで待っても不登校は解決しない!
お母さんは私にこのように聞いてきました。
「このまま待ち続け学校に行くようになるのでしょうか?」
「いつまで待てば学校に行くようになるのでしょうか?」
※ 「待つ」対応を提案したのは不登校解決相談所ではないのですが・・・・。
静岡県にある不登校解決相談所では、年間1000件以上の相談実績から、このように答えさせていただきました。
「数年後に動き出すかもしれません。」
「ただ、動き出すより前に『ゲーム依存』や『スマホ依存』になる可能性があります。」
さらに、このようにも伝えさせていただきました。
「申し訳ありませんが、お母さんが行った対応は全て間違っています。」
「そのため、このまま対応を続けても不登校は改善されない可能性が高いでしょう。」
「不登校になってからの2年間、状態が悪化しています。」
「そろそろ、対応を変えてはどうでしょう?」
9.クールダウンルームが遊びルームに・・・
新しい対応を提案する前に、私はお母さんと一緒に「対応」を振り返りました。
「小学校1年生の時の対応は、特性を理解した対応ではありません。」
「発達障害の子に対して『クールダウン』が大切という言葉を良く聞きます。」
「確かにクールダウンは大切でしょう。」
「ただ、本来であればクールダウンした後に教室に戻るのが一般的です。」
「しかし、お子さんの場合は、このように別室を使うようになってしまいました。」
『イヤな授業→別室でゲームや本を読む』
「本来は『クールダウン』の部屋だったものが、『遊ぶ』部屋になってしまったのです。」
※ クールダウンをして教室に戻ってきた、活動を再開したときに、先生や親が即時確認、即時称揚を行う必要があるのですが・・・・。
「小学校2年生の時の対応も、学校で行う対応ではありません。」
「確かにイライラしたときに、大きな声を出してストレス発散することは良いことです。」
「ただ、学校の授業中に大きな声をだすのは良いことなのでしょうか?」
「また、イライラして落ち着くためにゲームをするのは良い事なのでしょうか?」
「学校のタブレットでマイクラをやっていいのでしょうか?」
10.親の希望は通常級!それを実現するためには?
小学校1~2年生は、同じ担任の先生でしたが、3年生では担任が変わりました。
その先生は、他の子と同じように授業を受けることを望みました。
お母さんは、この先生の行動を「無理解」と言いましたが、本当に「無理解」なのでしょうか?
お母さんとお父さんは「特別支援クラス」や「特別支援学校」に入れるつもりはないと仰っていました。
残りの小学校生活も、中学校も、高校も、通常級を考えているとのことです。
ただ、お母さんもお父さんも「その場」のことしか考えていません。
親の希望や子どもの将来を最初に考えたのは、3年生の時の担任の先生だったのではないでしょうか?
親御さんの希望を実現するための対応を行ったのではないでしょうか?
なぜなら、学年が上がれば上がるにつれ勉強は難しくなりますし、人間関係も複雑になります。
当然、教室に戻るのも困難になるのです。
11.「勉強しないでいいからおいで!」と言っていいの?
「適応指導教室の先生の対応は『学校に戻らなくてもよい』と思っている対応です。」
「外出が目標であれば『勉強はしないからおいで』と言っても良いでしょう。」
「また、適応指導教室への登校を『きっかけ』に学校に戻る支援を考えているのであれば問題はありません。」
「しかし、小学校4年生の時のアドバイスをきくと、その場しのぎの対応と言わざるを得ません。」
「また、その日の気分で登校を決めることも間違った対応です。」
「これでは不登校の子どもは、このように思ってしまいます。」
→「不登校の間違った5つの対応」はコチラをご覧ください。
『今日は眠いからセンターに行かない!』
『今週は疲れたからセンターに行かない!』
『自分で決めるのが大切ってセンターの先生が言っていた!』
『行くor行かない、やるorやらないは。自分で決めていいんだ!』
※ このような対応をして、子どもが自分から学校に戻ることはあるのでしょうか?
12.対応が正しかったから4月から登校したわけではない!
このお子さんは、小学校4年生の4月に登校を始めます。
これは、お母さんや学校の先生、適応指導教室の先生の対応が成功したからではありません。
ほとんどの不登校の子どもが、このように思うからです。
「4月からガンバる!」
「4年生(新学年)から毎日、学校に行くぞ!」
親や学校の先生の対応が「正しい」or「間違っている」は、この後の子どもの行動できまります。
子どもの登校が続けば。「正しい対応」だったと言えますし、不登校に戻ってしまえば「間違った対応」だったと言えるでしょう
※ 力のある先生が担任であれば、親や前担任が間違った対応をしていても、不登校は解決します。
※ 私は教員時代の10年間で70人の不登校を解決したことが自信になり、不登校解決相談所を作りました。
13.別室で苦手な教科のタブレット学習をする?
「4年生のときに行った対応も間違った対応と言わざるを得ません。」
「好きな授業以外は、別室でタブレット学習の許可をもらった対応です。」
「まず、好きな授業は出て、嫌いな授業は出なくて良いという対応が間違っています。」
「もちろん、親御さんや先生が『子どもが嫌いな授業に自分から出るようになる対応』を準備してあるのであれば問題ありません。」
「ただ、今まで嫌いな事から逃げてきた子どもが、何もせずに自分から嫌いな授業にでるとは考えられません。」
この部分に対しても、お母さんは「無計画」だったと述べています。
「また、別室でのタブレット学習にも疑問符が付きます。」
「確かに一斉授業よりタブレット学習の方がお子さんに合っているかもしれません。」
「しかし、別室に行き、1人でタブレット学習をするでしょうか?」
「もし、タブレット学習をしていない場合、別室の先生は注意をしてくれるのでしょうか?」
※ 別室の先生は「子どもの意思を尊重」と言って、一度も注意をしなかったそうです。
※ さらには、ゲームに集中するお子さんを「褒めていた」そうです。
14.間違った5つの対応を行ってしまった!
『ムリに連れてくる必要はありません。」
『本人が自分から行くと言うまで待ちましょう。』
『自分のやりたいことが見つかれば自分から動き出します。』
『ゲームやスマホにはそのうち飽きるでしょう。』
『それまでは、好きな事を好きなだけやらせてあげて下さい。』
「適応指導教室の先生からいただいたアドバイスは完全に間違った対応です。」
「これらの対応を行い、不登校が解決、改善しているのであれば問題はありません。」
「ただ、お子さんの場合、この対応に近い対応を行っても不登校は改善していませんでした。」
「ここで、『この対応は子どもに合っていない』と気づければ良かったのですが・・・・。」
「この対応を長く続けると、不登校が悪化し、不登校の解決が難しくなるのです。」
→「不登校の間違った5つの対応」はコチラをご覧ください。
15.即時確認と即時称揚でやる気を継続!
ここからは静岡県にある不登校解決相談所と神奈川県にお住まいのお母さんが、協力して行った対応を具体的にお伝えします。
最初にお母さんにお伝えしたのは、不登校解決のポイントとなる「即時対応」「即時称揚」についてです。
即時確認とは、「反応の正誤を学習者にすみやかに知らせることは、学習の効果を高める」というものです。
例えば、子どもに宿題をやらせたとき、すぐにその場で先生や親御さんが○付けをしてあげることです。
これにより、子どものやる気が継続します。
さらに「やる気」を継続するため、「即時称揚」を行っていただきたいと思います。
「やれば出来るんだね!」
「理解力はあるな~!」
「毎日、宿題を続ければテストで平均点はすぐに取れると思うよ!」
「継続すれば成績が上がるね!」など
16.即時称揚で過剰に褒めるのはNG!
ただ、「即時称揚」をするときは下記の点に注意をしていただきたいと思います。
・過剰に褒めてはいけない。
たとえば、小学校4年生のお子さんが「2+3=5」が出来たとします。
※ 足し算ができない子であれば、たくさん褒めてもらって結構です。
「すごい!」
「天才!」
「学校に行っても大丈夫だよ!」など
このように褒めてしまうと、子どもが「努力しなくても出来る!」と思ってしまう可能性がでてきます。
反対に「こんな問題は誰でもできる!」「嘘で褒めてるのがバレバレ」と思ってしまう子もいます。
17.この子の「やる気がでるレベル」の問題を準備
神奈川県にお住まいのお母さんは、週に1回の訪問カウンセリングを依頼して下さいました。
私は最初のカウンセリングで、「子どもの好きなゲーム」の話しを半分、「勉強」を半分行いました。
→「不登校の子どもに最初から勉強の話しをして大丈夫なの?」
私は、事前に「学習の定着」について、お母さんから聞いています。
それを元に、このお子さんが「少しの努力」でできる問題を準備しておきました。
私は問題を提示して解き方を教えます。
そして、類似問題を解くように促します。
このお子さんは、それほど時間がかからず類似問題を解くことができました。
「おーーー!」
「何だ~!できるじゃん!」(即時確認)
「もっと出来ないんだと思ってた!」(即時称揚)
「教えれば、すぐに理解してくれるな~!」(即時称揚)
すると、このお子さんはこう言ってくれました。
「別の問題はないの?」
※ 親御さんが「宿題や勉強を一緒に行う」提案をしても、それまでの対応により子どもが拒否する可能性が高いと思われます。
18.ムリのない宿題を提示し定着率をアップ!
最初の日は、算数1単元(の基礎)を終わらせることができました。
私が解き方を教え、類似問題を出します。
このお子さんは、ほとんどの問題で正解を出すことができました。
もちろん、適宜、「即時確認」「即時称揚」を行います。
これにより、このお子さんは1時間ほど、集中して勉強に取り組むことができました。
ただ、ここで終わりにしてしまっては、1週間後の訪問のときには問題の解き方を忘れてしまうでしょう。
私は「算数ドリルの類似単元」と学校で出されている「漢字の書き取り」を宿題としました。
それぞれ15分程度、合計30分で終わる量です。
褒められて気分の良かったお子さんは、元気に「わかった!」と言ってくれました。
19.チョットした工夫で宿題をやる確率アップ!
カウンセリング終了後、リビングに降りた私は大きめの声でお母さんにこう伝えます。
※ なぜ、大きめの声で話しをしたのかわかりますか?
「今、集中して1時間、勉強をしました!」
「(ドリルを広げて)こんなにやったんですよ!」
お母さんには、事前に大きめの声で驚いてもら約束をしていました。
「本当ですか!」
「すごい!こんなにやったんですね!」
「1時間も集中してエラいと思います!」
私は、大きめの声でこう続けました。
「宿題も出しました!」
「○○さんなら出来る内容です!」
「もし、分からないと言ったら教えてあげて下さい!」
「学校の宿題もやるようにいいました!」
「毎日、確認をして、私に連絡をして下さい!」
※ 私とお母さんが大きめの声で話しをしたのは、自分の部屋にいる子どもに聞こえるようにするためです。
20.子どもがやる気を出す褒め方を事前に提供
私が帰るとき、お母さんは子どもを玄関に呼びます。(これも打ち合わせ済みです。)
私はお子さんに、こう声をかけました。
「今日はガンバったね!」
「やればできるタイプだから、毎日の宿題をチャンとやってね!」
「お母さんにチェックしてもらうことになってるからね!」
「もし、やっていなかったら先生が説教しにくるからね!」
そこで、お母さんはこのように声をかけます。
「先生、大丈夫だと思います。」
「この子は決めた事はしっかりやるんです!」
「もし、やっていないときはガツンと怒って下さい!(笑)」
「大丈夫だよね~!」
すると、このお子さんは笑顔で「うん!大丈夫!」と言ってくれました。
21.やる気を継続する「親の声かけ」は?
静岡県にある不登校解決相談所と話しをしたお子さんは「やる気」を取り戻します。
実は、子どもの「やる気」を出すのは、それほど難しい事ではないのです。
大切なのは、その「やる気」を継続することです。
私が帰った後。お母さんには下記のような対応をお願いしていました。
・お母さんは「いつもより笑顔」で家事や子どもの対応をする。
・お父さんが帰ってきたら、やり終わった算数のプリントをお父さんに見せる。
・お父さんから「褒める言葉」「認める言葉」をかけてもらう。
・その日は、小さなトラブルがあっても怒らないようにする。
・寝る前に「明日の宿題もガンバろうね!」と両親がそれぞれ声をかける。
22.宿題の「即時確認」「即時称揚」方法は?
翌日、このお子さんは自分から宿題を始めます。
時間にして20分ほどで終わったそうです。
お母さんは、事前の打ち合わせ通りに褒めて下さったそうです。
そして、すぐに私に連絡をして下さいました。(これも打ち合わせ通りです。)
私は仕事が空いた時間に電話をかけ、このように言いました。
「宿題はやってるか?」
これに対して、お子さんはこう答えます。
「先生!」
「もう、終わってるよ!」
私はこう言います。
「疑ってゴメン!」
「実は、さっきお母さんから電話があったんだよ!」
「スゴく嬉しそうな声で、宿題が終わったって言ってたよ!」
「自分から始めたんだってね!」
「本当に決めた事はやる男だな!」
23.宿題を学校に提出!先生に即時称揚をお願い!
私は翌日も電話でお子さんを褒める許可を、お母さんからいただいていました。
「宿題をやる→褒められる→嬉しい→宿題をやる→褒められる・・・」
2日でよい循環が出来つつあります。
そこで、3日目からは褒める人を「1人増やそう」とお母さんと相談をしていました。
私は事前にお母さんにこのように伝えてます。
「次は担任の先生にも褒めてもらいましょう!」
「可能であれば、放課後にでも子どもと一緒に宿題を提出しに行って下さい。」
「そこで、直接、先生に褒めてもらえれば、子どものやる気は継続するでしょう。」
もちろん、子どもが放課後登校を嫌がるパターンも想定しています。
「子どもが放課後登校を嫌がる場合は、お母さんが宿題を届けて下さい。」
「そして、漢字ノートや算数のドリルに先生からのコメントをもらって来て下さい。」
「電話に出られるようなら、先生に電話をもらい褒めてもらうのも有効です。」
「これにより、子どもはガンバって良かったと思いますし、先生との関係も良くなります。」
24.先生にお願いしたい言葉とNGな言葉
学校の先生とも、事前に打ち合わせをするようにお願いしました。
「先生には事前に相談をして下さい。」
「突然、学校に行って、突然、宿題を見せて、突然、褒めてもらうはやめて下さい。」
「なぜなら、先生が我々と違う考えを持っているかもしれないからです。」
「せっかく、子どもがガンバリ始めているのに、このように言われたら意味がありません。」
『ムリして宿題をしなくてもいいんだよ!』
『やれるときにやればいいんだよ!』
『好きな事をして心のエネルギーを溜めるのが優先だよ!』など
「とにかく、前向きに声をかけてもらって下さい。」
『ガンバってるね!』
『毎日、やるなんてエラいじゃん!』
『学校のことを考えてるんだね!』
『決めた事はちゃんとやるんだね!』など
「先生の言葉でいいので、とにかく前向きな声かけをお願いして下さい。」
25.褒めるときに使いたいキーワードはコレ!
また、お母さんとお父さんの褒め方も事前に伝えておきました。
「最初は、とにかく褒めて下さい!」
「難しく考えなくて大丈夫です。」
「私が上手にフォローするので安心して下さい。」
3日目以降の褒め方も伝えます。
「連続で宿題をやることができてきたら、『継続』を褒めて下さい。」
「また、お子さんの場合『面倒』『苦手』などのキーワードを入れることも大切です。」
『毎日、ちゃんとやっエラいね!』
『続けるって大変だけど、ちゃんと出来てるね!』
『面倒でもやってるんでしょ!』
『苦手だからやらないんじゃなくて、苦手でもやってるんだね!』
『ちゃんとできるようになってきたね!』など
褒める回数についも伝えておきました。
「最初の1週間は毎日、褒めて下さい。」
「次の1週間は毎日or2日に1度でもいいです。」
「毎日、宿題ができるようになっても、週に1~2回は褒めて下さい。」
「宿題をやるのが当たり前になっても、親は当たり前と思わず定期的に褒めて下さい。」
26.親が油断をすると「3日坊主」で終わってしまう!
昔の人はよく(上手に)言ったもで「3日坊主」と言う言葉があります。
経験上、物事を3日で放り出してしまうことが多いということが分かっていたのでしょう。
不登校の子どもに対してもこの言葉はピタリと当てはまります。
不登校解決相談所が支援や対応をすることで、不登校の子どもは動き出します。
ただ、不登校の子どもが動き出したことで安心してしまい、その後の相談をいただけない場合があります。
もちろん、そのまま不登校の子どもが登校を続けたり、勉強や宿題を続けてくれれば問題はありません。
ただ、2週間~1ヶ月後に、このような相談をいただくことが多くあります。
「(不登校解決相談所)先生と話しや翌日から登校を始めました。」
「最初の数日は登校できたのですが・・・。」
「今週は1日も登校することが出来ませんでした。」
「どうしたらいいですか?」
27.宿題ノートは2セット用意!提出は最低でも週2回!
宿題を始めた3日目の放課後は学校に行くことが出来ませんでした。
ただ、担任の先生がたくさんコメントを下さったことで、その週の金曜日にはそれまでやった宿題をもっていくことができました。
当初の予定では「簡単には学校に行くことができないだろう」と親御さんが言っていたため、漢字ノートと計算ドリル用のノートをもう1セット購入していました。
そして、月曜日と木曜日に、お母さんがそれまで行った宿題を学校に持って行くことになっていました。
漢字ノートと計算ドリル用のノートを2セット用意したのは、学校にノートを提出しても家で宿題ができるようにするためです。
せっかくできた、子どもの「宿題をやる習慣」が崩れないようにと考えているのです。
また、週2回ほど学校に宿題を届けるのは「即時確認」「即時称揚」のためです。
宿題を週2回、提出することで「宿題をやった→褒められる」の時間を短くするためです。
せっかく宿題をガンバっても、先生に褒められるのが1週間後では「やる気」がなくなる可能性が高まるからです。
28.「即時確認」「即時称揚」で不登校が一か月で解決!
担任の先生が、積極的に「即時確認」「即時称揚」をして下さったことで、このお子さんと担任の先生の信頼関係はとても早く高まっていきました。
私は週に1回のカウンセリングで苦手教科の予習も行いました。
お母さんとお父さんには「継続」「面倒」などのキーワードを上手に使い「褒める」「認める」対応をお願いしました。
これにより、不登校解決相談所が支援を開始してから1ヶ月で、このお子さんは登校を始めます。
その後も、着実に登校日数、参加授業が増え、不登校解決相談所が支援を開始して2ヶ月後には毎日、教室に登校できるようになりました。
そして、春休みの宿題、生活リズムの支援を行うことで、このお子さんは小学校5年生の4月から完全登校を始めています。
その登校は現在も続いているそうです。
→まずは静岡にある不登校解決相談所の無料相談を!
→全国から、相談の依頼をいただいております。
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、岩手県、福島県、宮城県、山梨県、愛知県、青森県、新潟県、石川県、福井県、富山県、長野県、岐阜県、大阪府、京都府、三重県、兵庫県、奈良県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、高知県、愛媛県、佐賀県、宮崎県、大分県、熊本県、福岡県、沖縄県から不登校の相談をいただいております。
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