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不登校間違った7つの思い込み③「好きな授業から参加して教室に戻る」
1.好きな授業から参加して教室に慣れさせる? 2.教室に戻るための対応を考えてある? 3.自分から嫌いな授業に出るようになるの? 4.子どもの自己決定に任せて不登校が解決する? 5.「好きな授業から参加する」は登校刺激「弱」 6.低学年には有効だけど高学年や中学生には・・・ 7.クラスメイトの「ズルい」という気持ちを雰囲気で感じる 8.クラスが良くても勇気の一歩が踏み出せない 9.少しの面倒や小さなストレスも回避するようになる 10.好きな授業以外にも参加させるにはどうする? 11.次に進むために声をかける?それとも待ち続ける? 12.好きな授業はきっかけ!大切なのはその後の支援! 13.実は「嫌いな授業」から参加するは効果的! 14.「不登校=勉強苦手=5教科ムリ=技能教科」ではない! 15.「社会」や「数学」が入りやすいのはなぜ? 16.「英語」「国語」「体育」はコミュニケーション必須 17.「理科」は協力して実験!楽しい?それとも負担? 18.「美術」「技術・家庭」は周りと話しながら作業をする 19.思っていたより出来なくなっている・・・ 20.先を見通した支援や対応、声かけを!
「学校に行きたくない!」 「今日は休みたい!」
突然、子どもがこう言ってきたら・・・・。
親が心配するのは当然です。
すぐに学校の先生に相談をすることでしょう。
しかし、子どもの不登校は一向に改善する気配がありません。
そんなとき、スクールカウンセラーさんや相談員さんから、このような提案をいただくことがあります。
「子どもの『好きな授業』や『得意な授業』に参加することを勧めましょう。」 「少しずつ教室に慣らしていけば、教室に戻りやすくなるでしょう。」
もちろん、この対応を行い不登校が解決、改善しているのであれば問題はありません。
しかし、ほとんどの場合が「少しずつ授業に参加しなくなる」、もしくは「好きな授業だけ参加することが続く」のどちらかです。
不登校の子どもが教室に戻るきっかけとして、「好きな授業」や「得意な授業」に参加することは間違った対応ではありません。
実際、教員時代の私も「まずは先生の授業においで!」と子どもに伝え、そこから不登校を解決した経験がたくさんあるからです。
それではなぜ、ほとんどの子どもは「少しずつ授業に参加しなくなる」や「好きな授業だけ参加する事が続く」のでしょう。
これは、先生やスクールカウンセラーさん、相談員さんが、「次につなげる支援」をしていないからです。
さらに言うと、「子ども任せ」にしているからです。
これでは、問題を先送りにしているだけですので、不登校が解決、改善しないのは当たり前です。
静岡県にある不登校解決相談所では、相談を下さったお母さん方に、このようにお伝えすることがあります。
「好きな授業や得意な授業から、参加するのはきっかけとしては悪くありません。」 「ただ、それはあくまでもきっかけです。」 「次につながる支援をしなければ、不登校は解決、改善しません。」
さらに、このようにお伝えします。
「スクールカウンセラーさんや担当の先生に、このように聞いてみて下さい。」
『嫌いな授業にはいつから参加させるんですか?』 『苦手な授業に自分から参加するようになるのですか?』 『学校や親はどのような支援をすればいいのですか?』
「スクールカウンセラーさんや担当の先生の返答に納得が出来れば、その対応を続けて下さい。」 「ただ、このような返答をされた場合は注意が必要です。」
『自然と嫌いな授業もでるようになるでしょう。』 『慣れてくれば苦手な授業にも出るでしょう。』 『子どもの意志を尊重して待つことが大切です。』など
スクールカウンセラーさんや相談員さんから、このように言われることがあります。
「子どもの意志を尊重しましょう。」 「自己決定を大切にしましょう。」 「好きな事を自由にやらせてあげましょう。」 「子どもが自分から動き出すまで待ちましょう。」 「登校刺激を与えないようにしましょう。」
この言葉通りの対応を行うと、不登校の子どもはこのような状態になります。
「自分の意志で宿題や勉強はやらない。」 「登校しないことを自己決定する。」 「好きなゲームやスマホ、動画で1日を過ごす。」 「欲しいものがあるときは、自分で買い物に動き出す。」
このような状態に対して、親や先生、スクールカウンセラーさんが、このように言うのは「登校刺激」にならないのでしょうか?
「好きな授業だけでいいから参加しよう!」 「得意な授業があるときだけ学校に行けば!」
今の風潮では、「登校刺激は与えてはいけない」「本人の意志を尊重することが大切」と言われています。
ただ、この対応を続ける事で不登校が悪化する子どもがたくさんいます。
子どもの状態を、常に見続けている親御さんが心配になるのは当たり前です。
そして、学校の先生やスクールカウンセラーさん、相談員さんなどに相談をします。
すると、このような提案があるのです。
「放課後登校から始めるのはどうでしょう?」 「好きな授業に参加するように声をかけましょう。」 「少しずつ教室に慣らしていきましょう。」
これは「登校刺激」ではないのでしょうか?
以前、「登校刺激は与えてはいけない」と言っていたような記憶があるのですが・・・。
※ 静岡県にある不登校解決相談所では、「登校刺激は常に与え続けることが大切」と訴えています。もちろん、強弱の調整は必須です。
「まずは、好きな授業に参加させましょう。」 「得意な授業なら入りやすいはずです。」 「そして、少しずつ教室に慣らしていきましょう。」
小学校の低学年の子どもなら、この対応は有効かもしれません。
しかし、小学校の高学年や中学生に、この対応を行うことには危険が伴うことを知っていますか?
不登校だった子どもが「好きな授業」だけにしろ、久しぶりに登校する。
親として、こんなに嬉しいことはありません。
しかし、「好きな授業」だけに参加することが続くと、クラスの他の仲間はどう思うでしょうか?
「あの子は好きな授業しかでない!」 「楽しい授業ばっかり来やがって!」 「ずるいよな~!」
このように思った周りの子たちが「いじめ」をすることもあります。
当然、「いじめ」が始まれば、学校に行くことがコワくなり、不登校に戻ってしまうでしょう。
ただ、最近の子どもは、このように思ったからといって、必ず「いじめ」をするわけではありません。
表面上は普通に接するのです。
(学校では何もせず、裏やネットで悪口を言ったり、文句を言ったりする場合はあります。)
裏でもネットでも悪口を言わない子どもたちも多くいます。
しかし、心の中で思っている事は無意識に雰囲気やオーラとして出てしまいます。
不登校の子どもは敏感な子どもが多いため、この雰囲気やオーラを感じます。
当然、学校に行くことがコワくなり、不登校に戻ってしまいます。
(不登校の理由が言えないのは具体的な「いじめ」がなく、「感覚」で感じているからの場合もあります。)
担任の先生の学級運営が上手で、クラスの仲間たちが雰囲気やオーラが悪くない場合もあります。
ただ、教室に戻りやすい状態であっても、不登校の子どもが「好きな授業」以外に自分から「参加する」と言うことはあまりありません。
なぜなら、子どもが不登校になった後で、親や学校がこのような対応を取ってしまったからです。
「子どもの意志を尊重する。」 「自己決定を大切にする。」 「登校するor登校しないも自分で決めて良い。」 「参加する授業を自分で決めて良い。」 「好きな事をして過ごすことが大切。」
これらの対応をしてしまったことで、子どもは「勇気の一歩」を踏み出さなくなってしまいます。
また、少しでも「面倒」や「ツラい」と思ったときに、それを回避する(逃げる)行動をとるようになります。
これは、子どもの問題ではありません。
親や学校が「回避する(逃げる)行動は正しい行動」と伝えてきてしまったことが原因です。
もちろん、「いじめ」や「無視」「悪口」などを、日常的に受けている子どもに対しては「逃げていいんだよ!」と言ってあげたいです。
しかし、子どもの性格や気質、学校の状態などを鑑みず、不登校の子ども全てに画一的な対応を行ってしまうと、ほとんどの子どもが下記のような状態になります。
「宿題や勉強などもストレスと思いやらなくなる。」 「お手伝いなど面倒と思うことを回避する。」 「先生からの電話や訪問なども断る。」 「放課後登校など勇気の一歩が踏み出せなくなる。」 「好きな事だけをして、1日を過ごすことになる。」など
※ 「いじめ」で学校に行けなくなった子どもたちのほうが、自分から勉強や宿題をやろうとします。
※ ただ、間違った対応を続けると、そのやる気はなくなっていきます。
「好きな授業には参加しています。」 「得意な教科はガンバっています。」 「別室登校をして、好きな授業のときだけ教室にいきます。」
このような不登校のお子さんもいらっしゃいます。
しかし、この状態が長く続いてしまうお子さんが多いのも現状です。
「どうすれば、参加する授業を増やすことができますか?」
「どんな声かけをすれば、苦手な授業に参加するようになりますか?」
不登校でお悩みのお母さんやお父さんから、このような相談をたくさんいただきます。
これに対して、静岡県にある不登校解決相談所では、1人ひとりにあった「登校刺激」や「声のかけ方」させていただいております。
しかし、不登校解決のための提案をすると、このように言われることが少なくありません。
「授業に出るように言っていいんですか?」 「登校刺激にならないんですか?」 「○○の授業も参加するように勧めていいんですか?」 「本人の意志を尊重しなくていいんですか?」
このように仰るお母さんやお父さんは、「登校刺激は与えてはいけない」「子どもの意志を尊重しなければいけない」という思い込みに心が支配されてしまっています。
そんな、お父さんやお母さんに私はこのように聞いてみます。
「お子さんが自分から『好きな授業には参加する!』と言ったのですか?」 「お母さんやお父さん、学校の先生が、声をかけていないんですか?」
ほとんどのお母さんやお父さんは、こう仰います。
「私が先生と声をかけました。」 「夫が子どもに行くように伝えました。」など
これは、「登校刺激」ではないのでしょうか?
突き詰めると、本人が自分から言い出してはいないので、「子どもの意志を尊重していない」と言えるのですが。
「好きな授業から参加させる対応は間違っているんですか?」 「嫌いな授業から参加させろと言うんですか?」 「そんなことを言っても、子どもは動き出しません!」
このように仰ったカウンセラーさんがいました。
「好きな授業から参加させる対応は間違っているんですか?」
これに関しては、前述したとおり「きっかけ」として使うのであれば正しい対応だと思います。
ただ、「先のこと」を考えずに行ったり、「次につなげる支援」を準備せずに行えば間違った対応となります。
同じような事例で、「運動会の参加をきっかけに」「修学旅行の参加をきっかけに」などがあります。
不登校期間が長い親御さんや、学校の先生は、この対応が「上手くいかない」と言うことを肌で感じているのではないでしょうか?
ただ、「先のこと」を事前に考えたり、「次につなげる支援」を用意してあれば、「運動会」や「修学旅行」をきっかけに、不登校を解決することができるのです。
「嫌いな授業から参加させろと言うんですか?」
実はこの対応は正しい対応でもあります。
静岡県にある不登校解決相談所が支援をしたお子さんの中には、「嫌いな授業」から参加したお子さんがたくさんいるのです。
もちろん、不登校の子どもに対して問答無用で「嫌いな授業に出なさい!」とは言いません。
ただ、「嫌いな授業」に参加するメリットとデメリットの話はします。
そして、「好きな授業」に参加するデメリットとメリットも伝えます。
それぞれのメリット、デメリットについては、過去に不登校を解決した子どもたちのリアルな体験談です。
このリアルな体験談を聞くとこで、「嫌いな授業」から参加することを選ぶ子どもは少なくありません。
「この子は絵が好きなので、美術(図工)から参加するのはどうですか?」 「過去に陸上をやっていたので、体育に参加するように言ってみましょう!」
このように、技能教科(音楽、体育、美術、技術・家庭)の授業を進めるスクールカウンセラーさんや相談員さんは少なくありません。
このように提案をしたスクールカウンセラーさんや相談員さんが、子どもの特性や状態を観察して、こう言ってくれているのであれば問題はありません。
(もちろん、次につなげる支援の事前準備は必要ですが。)
ただ、ステレオタイプとして、このように思っているのであれば注意が必要です。
「この子は不登校だから勉強はやっていないでしょう。」 「だから、5教科の授業にはついていけないだろう。」 「発達障害があるから不登校になったのではないか?」 「それなら、体を動かす教科のほうが入りやすいだろう!」
ここまで露骨に考えていなくても、「不登校=勉強苦手=5教科の授業ムリ=技能教科」と考えている親御さんやスクールカウンセラーさん、相談員さんは少なくありません。
美術や体育などの「技能教科の授業の方が参加しやすい」と思われがちですが、実はそうではない不登校の子どもが多いのです。
例えば、友達関係が原因で不登校になってしまった子どもがいたとします。
その子が学校で怖いと思うのは、友達との会話です。
それでも、不登校を解決するためには「怖い」を乗り越え、「思ったほど怖くなかった」と思えるようにしなければなりません。
その場合、最も適していない授業は「英語」「国語」「体育」「音楽」です。
次に適していない可能性が高いのが「理科」「美術」「技術・家庭」です。
最後に、このようなお子さんに適している教科は「社会」「数学」なのです。
※ 道徳、学活は話し合う授業ですが、担任の先生との関係により「おすすめ」になる可能性もあります。
なぜ、「英語」「国語」「体育」「音楽」が最も適していないのでしょう?
ポイントは「友達との会話」です。
英語や国語はコミュニケーション教科ですので、授業のほとんどで会話が必須となります。
英語では近くの仲間と会話の練習をしますし、国語では自分の意見を発表しあい、それについて話し合いをします。
「体育」はチーム競技をいている時に会話が必須となりまし、チーム分けをしたり、ペアになったりして活動することが多い教科でもあります。
「音楽」は歌とは言え声を出す教科です。
他の3教科に比べて友達との会話は少ないようですが「声を出す」は不登校の子どものプレッシャーいなることでしょう。
これらの理由から「久しぶりに参加する授業」としては、ハードルが高いと言えるのではないでしょうか?
「理科」「技術・家庭」「美術」はどうでしょう?
「理科」では、班で協力して実験を行う場合があります。
実験や観察は楽しいものですが、協力して行うものですので不登校の子どものプレッシャーになる可能性があります。
「技術・家庭」「美術」では、協力して何かを行うことはあまりないように感じるでしょう。
「家庭」において、調理実習をしたりすることはありますが、回数的にはそんなに多くありません。
また、「美術」は絵の得意な子が、久しぶりに参加する授業として提案されることが多い教科です。
しかし、ココには落とし穴があるのです。
「美術」や「技術・家庭」は「作品を作る」教科でもあります。
「授業中は1人で黙々と自分の作品を作る。」
このようなイメージを持っている方が多いのかも知れません。
しかし、現実は「周りの仲間と話をしながら作品を作る」「授業中の離席も自由」などの特徴があります。
そのため、5教科と比べると話し声が多い授業となっている可能性が高い状態です。
そのような環境では、いくら「絵を描くのが好き」だからと言って、授業に参加することが怖くなってしまうのです。
「絵が好きだから美術の授業から参加する。」 「陸上をやっていたから体育の授業にでるように言う。」
この対応には、もう1つ問題点があります。
それが「授業に参加することで自信を無くす」可能性がある点です。
「絵を描くのが好き」な不登校の子どもは絵についての自信を持っています。
同様に「陸上をやっていた」不登校の子どもは運動に自信を持っています。
しかし、不登校になってから、自分の世界の中だけで絵を描いたり、自分の気分しだいで運動をしたり、しなかったりの生活を送っています。
当然、自分が思っているより「上手く描けない」「運動ができない」状態となっています。
不登校の子どもはそのことに気づいていない場合が多くあります。
そして、実際に授業に参加して「出来ない」ことを実感して、自信を無くしてしまうのです。
不登校を解決するきっかけとして、「好きな授業」「得意な授業」に誘う対応は悪い対応ではありません。
ただ、あくまでも「きっかけ」であることを忘れてはいけません。
「好きな授業」「得意な授業」をきっかけとして、不登校を解決するのが目標です。
当然、授業に参加できた後、不登校を解決する対応を考えていなければ意味がありません。
静岡県にある不登校解決相談所では、「好きな授業だけ参加する子」「別室登校(保健室登校)の子」の不登校もたくさん解決してきました。
ただ、これらの不登校を素早く解決するには、学校の協力が必要です。
いくら親御さんが「その後の対応」を行っても、学校の先生や別室の先生が、このように言ってしまっては意味がないからです。
「ムリに苦手な授業は出なくてもいいよ!」 「自分で参加する授業を決めることが大切だよ!」 「慌てないでゆっくりガンバればいいからね。」など →「先を読む対応」「事前支援」「学校との連携」で不登校解決へ! →別室では何をしている?教室に戻れる?
静岡県にある不登校解決相談所では、学校が協力的でないお子さんの不登校もたくさん解決しています。
→まずは静岡にある不登校解決相談所の無料相談を! →全国から、相談の依頼をいただいております。
東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、岩手県、福島県、宮城県、山梨県、愛知県、青森県、新潟県、石川県、福井県、富山県、長野県、岐阜県、大阪府、京都府、三重県、兵庫県、奈良県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、高知県、愛媛県、佐賀県、宮崎県、大分県、熊本県、福岡県、沖縄県から不登校の相談をいただいております。
24/11/11
24/11/04
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嫌いな授業や苦手な授業に参加するようになるの?
1.好きな授業から参加して教室に慣れさせる?
2.教室に戻るための対応を考えてある?
3.自分から嫌いな授業に出るようになるの?
4.子どもの自己決定に任せて不登校が解決する?
5.「好きな授業から参加する」は登校刺激「弱」
6.低学年には有効だけど高学年や中学生には・・・
7.クラスメイトの「ズルい」という気持ちを雰囲気で感じる
8.クラスが良くても勇気の一歩が踏み出せない
9.少しの面倒や小さなストレスも回避するようになる
10.好きな授業以外にも参加させるにはどうする?
11.次に進むために声をかける?それとも待ち続ける?
12.好きな授業はきっかけ!大切なのはその後の支援!
13.実は「嫌いな授業」から参加するは効果的!
14.「不登校=勉強苦手=5教科ムリ=技能教科」ではない!
15.「社会」や「数学」が入りやすいのはなぜ?
16.「英語」「国語」「体育」はコミュニケーション必須
17.「理科」は協力して実験!楽しい?それとも負担?
18.「美術」「技術・家庭」は周りと話しながら作業をする
19.思っていたより出来なくなっている・・・
20.先を見通した支援や対応、声かけを!
1.好きな授業から参加して教室に慣れさせる?
「学校に行きたくない!」
「今日は休みたい!」
突然、子どもがこう言ってきたら・・・・。
親が心配するのは当然です。
すぐに学校の先生に相談をすることでしょう。
しかし、子どもの不登校は一向に改善する気配がありません。
そんなとき、スクールカウンセラーさんや相談員さんから、このような提案をいただくことがあります。
「子どもの『好きな授業』や『得意な授業』に参加することを勧めましょう。」
「少しずつ教室に慣らしていけば、教室に戻りやすくなるでしょう。」
もちろん、この対応を行い不登校が解決、改善しているのであれば問題はありません。
しかし、ほとんどの場合が「少しずつ授業に参加しなくなる」、もしくは「好きな授業だけ参加することが続く」のどちらかです。
2.教室に戻るための対応を考えてある?
不登校の子どもが教室に戻るきっかけとして、「好きな授業」や「得意な授業」に参加することは間違った対応ではありません。
実際、教員時代の私も「まずは先生の授業においで!」と子どもに伝え、そこから不登校を解決した経験がたくさんあるからです。
それではなぜ、ほとんどの子どもは「少しずつ授業に参加しなくなる」や「好きな授業だけ参加する事が続く」のでしょう。
これは、先生やスクールカウンセラーさん、相談員さんが、「次につなげる支援」をしていないからです。
さらに言うと、「子ども任せ」にしているからです。
これでは、問題を先送りにしているだけですので、不登校が解決、改善しないのは当たり前です。
3.自分から嫌いな授業に出るようになるの?
静岡県にある不登校解決相談所では、相談を下さったお母さん方に、このようにお伝えすることがあります。
「好きな授業や得意な授業から、参加するのはきっかけとしては悪くありません。」
「ただ、それはあくまでもきっかけです。」
「次につながる支援をしなければ、不登校は解決、改善しません。」
さらに、このようにお伝えします。
「スクールカウンセラーさんや担当の先生に、このように聞いてみて下さい。」
『嫌いな授業にはいつから参加させるんですか?』
『苦手な授業に自分から参加するようになるのですか?』
『学校や親はどのような支援をすればいいのですか?』
「スクールカウンセラーさんや担当の先生の返答に納得が出来れば、その対応を続けて下さい。」
「ただ、このような返答をされた場合は注意が必要です。」
『自然と嫌いな授業もでるようになるでしょう。』
『慣れてくれば苦手な授業にも出るでしょう。』
『子どもの意志を尊重して待つことが大切です。』など
4.子どもの自己決定に任せて不登校が解決する?
スクールカウンセラーさんや相談員さんから、このように言われることがあります。
「子どもの意志を尊重しましょう。」
「自己決定を大切にしましょう。」
「好きな事を自由にやらせてあげましょう。」
「子どもが自分から動き出すまで待ちましょう。」
「登校刺激を与えないようにしましょう。」
この言葉通りの対応を行うと、不登校の子どもはこのような状態になります。
「自分の意志で宿題や勉強はやらない。」
「登校しないことを自己決定する。」
「好きなゲームやスマホ、動画で1日を過ごす。」
「欲しいものがあるときは、自分で買い物に動き出す。」
このような状態に対して、親や先生、スクールカウンセラーさんが、このように言うのは「登校刺激」にならないのでしょうか?
「好きな授業だけでいいから参加しよう!」
「得意な授業があるときだけ学校に行けば!」
5.「好きな授業から参加する」は登校刺激「弱」
今の風潮では、「登校刺激は与えてはいけない」「本人の意志を尊重することが大切」と言われています。
ただ、この対応を続ける事で不登校が悪化する子どもがたくさんいます。
子どもの状態を、常に見続けている親御さんが心配になるのは当たり前です。
そして、学校の先生やスクールカウンセラーさん、相談員さんなどに相談をします。
すると、このような提案があるのです。
「放課後登校から始めるのはどうでしょう?」
「好きな授業に参加するように声をかけましょう。」
「少しずつ教室に慣らしていきましょう。」
これは「登校刺激」ではないのでしょうか?
以前、「登校刺激は与えてはいけない」と言っていたような記憶があるのですが・・・。
※ 静岡県にある不登校解決相談所では、「登校刺激は常に与え続けることが大切」と訴えています。もちろん、強弱の調整は必須です。
6.低学年には有効だけど高学年や中学生には・・・
「まずは、好きな授業に参加させましょう。」
「得意な授業なら入りやすいはずです。」
「そして、少しずつ教室に慣らしていきましょう。」
小学校の低学年の子どもなら、この対応は有効かもしれません。
しかし、小学校の高学年や中学生に、この対応を行うことには危険が伴うことを知っていますか?
不登校だった子どもが「好きな授業」だけにしろ、久しぶりに登校する。
親として、こんなに嬉しいことはありません。
しかし、「好きな授業」だけに参加することが続くと、クラスの他の仲間はどう思うでしょうか?
7.クラスメイトの「ズルい」という気持ちを雰囲気で感じる
「あの子は好きな授業しかでない!」
「楽しい授業ばっかり来やがって!」
「ずるいよな~!」
このように思った周りの子たちが「いじめ」をすることもあります。
当然、「いじめ」が始まれば、学校に行くことがコワくなり、不登校に戻ってしまうでしょう。
ただ、最近の子どもは、このように思ったからといって、必ず「いじめ」をするわけではありません。
表面上は普通に接するのです。
(学校では何もせず、裏やネットで悪口を言ったり、文句を言ったりする場合はあります。)
裏でもネットでも悪口を言わない子どもたちも多くいます。
しかし、心の中で思っている事は無意識に雰囲気やオーラとして出てしまいます。
不登校の子どもは敏感な子どもが多いため、この雰囲気やオーラを感じます。
当然、学校に行くことがコワくなり、不登校に戻ってしまいます。
(不登校の理由が言えないのは具体的な「いじめ」がなく、「感覚」で感じているからの場合もあります。)
8.クラスが良くても勇気の一歩が踏み出せない
担任の先生の学級運営が上手で、クラスの仲間たちが雰囲気やオーラが悪くない場合もあります。
ただ、教室に戻りやすい状態であっても、不登校の子どもが「好きな授業」以外に自分から「参加する」と言うことはあまりありません。
なぜなら、子どもが不登校になった後で、親や学校がこのような対応を取ってしまったからです。
「子どもの意志を尊重する。」
「自己決定を大切にする。」
「登校するor登校しないも自分で決めて良い。」
「参加する授業を自分で決めて良い。」
「好きな事をして過ごすことが大切。」
これらの対応をしてしまったことで、子どもは「勇気の一歩」を踏み出さなくなってしまいます。
また、少しでも「面倒」や「ツラい」と思ったときに、それを回避する(逃げる)行動をとるようになります。
9.少しの面倒や小さなストレスも回避するようになる
これは、子どもの問題ではありません。
親や学校が「回避する(逃げる)行動は正しい行動」と伝えてきてしまったことが原因です。
もちろん、「いじめ」や「無視」「悪口」などを、日常的に受けている子どもに対しては「逃げていいんだよ!」と言ってあげたいです。
しかし、子どもの性格や気質、学校の状態などを鑑みず、不登校の子ども全てに画一的な対応を行ってしまうと、ほとんどの子どもが下記のような状態になります。
「宿題や勉強などもストレスと思いやらなくなる。」
「お手伝いなど面倒と思うことを回避する。」
「先生からの電話や訪問なども断る。」
「放課後登校など勇気の一歩が踏み出せなくなる。」
「好きな事だけをして、1日を過ごすことになる。」など
※ 「いじめ」で学校に行けなくなった子どもたちのほうが、自分から勉強や宿題をやろうとします。
※ ただ、間違った対応を続けると、そのやる気はなくなっていきます。
10.好きな授業以外にも参加させるにはどうする?
「好きな授業には参加しています。」
「得意な教科はガンバっています。」
「別室登校をして、好きな授業のときだけ教室にいきます。」
このような不登校のお子さんもいらっしゃいます。
しかし、この状態が長く続いてしまうお子さんが多いのも現状です。
「どうすれば、参加する授業を増やすことができますか?」
「どんな声かけをすれば、苦手な授業に参加するようになりますか?」
不登校でお悩みのお母さんやお父さんから、このような相談をたくさんいただきます。
これに対して、静岡県にある不登校解決相談所では、1人ひとりにあった「登校刺激」や「声のかけ方」させていただいております。
11.次に進むために声をかける?それとも待ち続ける?
しかし、不登校解決のための提案をすると、このように言われることが少なくありません。
「授業に出るように言っていいんですか?」
「登校刺激にならないんですか?」
「○○の授業も参加するように勧めていいんですか?」
「本人の意志を尊重しなくていいんですか?」
このように仰るお母さんやお父さんは、「登校刺激は与えてはいけない」「子どもの意志を尊重しなければいけない」という思い込みに心が支配されてしまっています。
そんな、お父さんやお母さんに私はこのように聞いてみます。
「お子さんが自分から『好きな授業には参加する!』と言ったのですか?」
「お母さんやお父さん、学校の先生が、声をかけていないんですか?」
ほとんどのお母さんやお父さんは、こう仰います。
「私が先生と声をかけました。」
「夫が子どもに行くように伝えました。」など
これは、「登校刺激」ではないのでしょうか?
突き詰めると、本人が自分から言い出してはいないので、「子どもの意志を尊重していない」と言えるのですが。
※ 静岡県にある不登校解決相談所では、「登校刺激は常に与え続けることが大切」と訴えています。もちろん、強弱の調整は必須です。
12.好きな授業はきっかけ!大切なのはその後の支援!
「好きな授業から参加させる対応は間違っているんですか?」
「嫌いな授業から参加させろと言うんですか?」
「そんなことを言っても、子どもは動き出しません!」
このように仰ったカウンセラーさんがいました。
「好きな授業から参加させる対応は間違っているんですか?」
これに関しては、前述したとおり「きっかけ」として使うのであれば正しい対応だと思います。
ただ、「先のこと」を考えずに行ったり、「次につなげる支援」を準備せずに行えば間違った対応となります。
同じような事例で、「運動会の参加をきっかけに」「修学旅行の参加をきっかけに」などがあります。
不登校期間が長い親御さんや、学校の先生は、この対応が「上手くいかない」と言うことを肌で感じているのではないでしょうか?
ただ、「先のこと」を事前に考えたり、「次につなげる支援」を用意してあれば、「運動会」や「修学旅行」をきっかけに、不登校を解決することができるのです。
13.実は「嫌いな授業」から参加するは効果的!
「嫌いな授業から参加させろと言うんですか?」
実はこの対応は正しい対応でもあります。
静岡県にある不登校解決相談所が支援をしたお子さんの中には、「嫌いな授業」から参加したお子さんがたくさんいるのです。
もちろん、不登校の子どもに対して問答無用で「嫌いな授業に出なさい!」とは言いません。
ただ、「嫌いな授業」に参加するメリットとデメリットの話はします。
そして、「好きな授業」に参加するデメリットとメリットも伝えます。
それぞれのメリット、デメリットについては、過去に不登校を解決した子どもたちのリアルな体験談です。
このリアルな体験談を聞くとこで、「嫌いな授業」から参加することを選ぶ子どもは少なくありません。
14.「不登校=勉強苦手=5教科ムリ=技能教科」ではない!
「この子は絵が好きなので、美術(図工)から参加するのはどうですか?」
「過去に陸上をやっていたので、体育に参加するように言ってみましょう!」
このように、技能教科(音楽、体育、美術、技術・家庭)の授業を進めるスクールカウンセラーさんや相談員さんは少なくありません。
このように提案をしたスクールカウンセラーさんや相談員さんが、子どもの特性や状態を観察して、こう言ってくれているのであれば問題はありません。
(もちろん、次につなげる支援の事前準備は必要ですが。)
ただ、ステレオタイプとして、このように思っているのであれば注意が必要です。
「この子は不登校だから勉強はやっていないでしょう。」
「だから、5教科の授業にはついていけないだろう。」
「発達障害があるから不登校になったのではないか?」
「それなら、体を動かす教科のほうが入りやすいだろう!」
ここまで露骨に考えていなくても、「不登校=勉強苦手=5教科の授業ムリ=技能教科」と考えている親御さんやスクールカウンセラーさん、相談員さんは少なくありません。
15.「社会」や「数学」が入りやすいのはなぜ?
美術や体育などの「技能教科の授業の方が参加しやすい」と思われがちですが、実はそうではない不登校の子どもが多いのです。
例えば、友達関係が原因で不登校になってしまった子どもがいたとします。
その子が学校で怖いと思うのは、友達との会話です。
それでも、不登校を解決するためには「怖い」を乗り越え、「思ったほど怖くなかった」と思えるようにしなければなりません。
その場合、最も適していない授業は「英語」「国語」「体育」「音楽」です。
次に適していない可能性が高いのが「理科」「美術」「技術・家庭」です。
最後に、このようなお子さんに適している教科は「社会」「数学」なのです。
※ 道徳、学活は話し合う授業ですが、担任の先生との関係により「おすすめ」になる可能性もあります。
16.「英語」「国語」「体育」はコミュニケーション必須
なぜ、「英語」「国語」「体育」「音楽」が最も適していないのでしょう?
ポイントは「友達との会話」です。
英語や国語はコミュニケーション教科ですので、授業のほとんどで会話が必須となります。
英語では近くの仲間と会話の練習をしますし、国語では自分の意見を発表しあい、それについて話し合いをします。
「体育」はチーム競技をいている時に会話が必須となりまし、チーム分けをしたり、ペアになったりして活動することが多い教科でもあります。
「音楽」は歌とは言え声を出す教科です。
他の3教科に比べて友達との会話は少ないようですが「声を出す」は不登校の子どものプレッシャーいなることでしょう。
これらの理由から「久しぶりに参加する授業」としては、ハードルが高いと言えるのではないでしょうか?
17.「理科」は協力して実験!楽しい?それとも負担?
「理科」「技術・家庭」「美術」はどうでしょう?
「理科」では、班で協力して実験を行う場合があります。
実験や観察は楽しいものですが、協力して行うものですので不登校の子どものプレッシャーになる可能性があります。
「技術・家庭」「美術」では、協力して何かを行うことはあまりないように感じるでしょう。
「家庭」において、調理実習をしたりすることはありますが、回数的にはそんなに多くありません。
また、「美術」は絵の得意な子が、久しぶりに参加する授業として提案されることが多い教科です。
しかし、ココには落とし穴があるのです。
18.「美術」「技術・家庭」は周りと話しながら作業をする
「美術」や「技術・家庭」は「作品を作る」教科でもあります。
「授業中は1人で黙々と自分の作品を作る。」
このようなイメージを持っている方が多いのかも知れません。
しかし、現実は「周りの仲間と話をしながら作品を作る」「授業中の離席も自由」などの特徴があります。
そのため、5教科と比べると話し声が多い授業となっている可能性が高い状態です。
そのような環境では、いくら「絵を描くのが好き」だからと言って、授業に参加することが怖くなってしまうのです。
19.思っていたより出来なくなっている・・・
「絵が好きだから美術の授業から参加する。」
「陸上をやっていたから体育の授業にでるように言う。」
この対応には、もう1つ問題点があります。
それが「授業に参加することで自信を無くす」可能性がある点です。
「絵を描くのが好き」な不登校の子どもは絵についての自信を持っています。
同様に「陸上をやっていた」不登校の子どもは運動に自信を持っています。
しかし、不登校になってから、自分の世界の中だけで絵を描いたり、自分の気分しだいで運動をしたり、しなかったりの生活を送っています。
当然、自分が思っているより「上手く描けない」「運動ができない」状態となっています。
不登校の子どもはそのことに気づいていない場合が多くあります。
そして、実際に授業に参加して「出来ない」ことを実感して、自信を無くしてしまうのです。
20.先を見通した支援や対応、声かけを!
不登校を解決するきっかけとして、「好きな授業」「得意な授業」に誘う対応は悪い対応ではありません。
ただ、あくまでも「きっかけ」であることを忘れてはいけません。
「好きな授業」「得意な授業」をきっかけとして、不登校を解決するのが目標です。
当然、授業に参加できた後、不登校を解決する対応を考えていなければ意味がありません。
静岡県にある不登校解決相談所では、「好きな授業だけ参加する子」「別室登校(保健室登校)の子」の不登校もたくさん解決してきました。
ただ、これらの不登校を素早く解決するには、学校の協力が必要です。
いくら親御さんが「その後の対応」を行っても、学校の先生や別室の先生が、このように言ってしまっては意味がないからです。
「ムリに苦手な授業は出なくてもいいよ!」
「自分で参加する授業を決めることが大切だよ!」
「慌てないでゆっくりガンバればいいからね。」など
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→別室では何をしている?教室に戻れる?
静岡県にある不登校解決相談所では、学校が協力的でないお子さんの不登校もたくさん解決しています。
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