先生のちょっとした支援で不登校を未然防止!発達障害で勉強が苦手でも、上手な支援でやる気になる!

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先生のちょっとした支援で不登校を未然防止!発達障害で勉強が苦手でも、上手な支援でやる気になる!

不登校解決事例

2021/12/20 先生のちょっとした支援で不登校を未然防止!発達障害で勉強が苦手でも、上手な支援でやる気になる!

不登校の原因は発達障害と決めつけないで!

 

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1.発達障害だから勉強ができない?不登校になってる?
2.勉強は苦手だから宿題はやらなくていい?
3.病院で検査をするように進める学校
4.病院に行かなかった親の気持ちは?
5.範囲の狭い小テストで成功体験を!
6.小テストで良い点を取れるようにする支援!
7.苦手なメンバーを集めて勉強会!
8.最初の小テストで良い点をとれた子どもたち
9.小テストで満点を取り続け、それが自慢(自信)に!
10.僕はやればできるんだ!実際にできた!

 
 

1.発達障害だから勉強ができない?不登校になってる?

不登校や発達障害で悩むお母さん方の話を聞くと、このような言葉が返ってくることが多くあります。

 

「先日、学校の先生(カウンセラーさんや相談員さん)にこう言われました。」

 

『お子さんは発達障害の可能性があります。』
『授業に集中出来ませんし、友達との関係をつくるのも苦手です。』
『病院で発達検査を受けたほうがいいのではありませんか?』

 

先日、相談をいただいた神奈川県にお住まいのお母さんはこうおっしゃいました。

 

「小学校のころから、発達障害の可能性があると言われ続けてきました。」
「子どもも授業が分からないとよく言っています。」
「漢字や英語単語を覚えるのが苦手と言います。」
「話を理解する力も計算問題を解くのもキライです。」

 
 

2.勉強は苦手だから宿題はやらなくていい?

私が中学校で担任をしているときも、同じような言葉をよく聞きました。

 

また、カウンセラーさんから、このようなアドバイスをいただくこともありました。

 

「○○くんは、勉強にストレスを感じているのです。」
「ムリをさせないようにしましょう!」

 

また、このように言われたこともあります。

 

「特別支援学級(学校)を親に勧めて下さい!」
「病院で発達検査を受けるように勧めて下さい!」

 

当時、教員免許、特別支援教員免許、学校心理士の資格を持っていた、私はスクールカウンセラーのこのアドバイスに少し疑問を持っていました。

 
 

3.病院で検査をするように進める学校

ある中学校の教師をしていたとき、新入学のTさんという子の担任をすることになりました。

 

春休み中に行われた小学校の先生との情報交換会で、6年生の時の担任がこのように言います

 

「Tさんは五月雨不登校でした。」
「能力が低く、勉強が全くできません。」
「そのため、小学校では宿題などの指導は行いませんでした。」

※宿題をやってこなくても、注意をしないと言うこと。

「親には病院での検査を勧めているのですが、忙しいと言って病院に行ってくれません。」

 
 

4.病院に行かなかった親の気持ちは?

学校から病院を勧められたお母さんは、どのような気持ちで受診をしなかったのでしょう?

 

本当に忙しくて、病院に行けなかったのかもしれません。

 

しかし、このように考えて病院に行かなかった可能性もあります。

 

「うちの子が発達障害なんて・・・。」
「本当にそうなの?」

 

また、このように思ったのかもしれません。

 

「不登校の子はみんな発達障害なの?」
「発達障害だから不登校になったの?」

 
 

5.範囲の狭い小テストで成功体験を!

私は担任としてTさんにこのような支援を行うことにしました。

 

「勉強が苦手じゃないと思えるようにしよう!」
「テストで少しでも良い点をとることができれば、自信につながるだろ!」
「範囲の狭い小テストで点数をとれるように支援をしよう!」

 

私は国語の先生に漢字小テストについて聞いてました。

 

するとこのような答えが返ってきました。

 

「漢字は月に1回50問の小テストを行う予定です!」

 

Tさんにとって、50問を暗記するのは厳しいと判断した私は、国語の先生に、こうお願いをしました。

 

「申し訳ありませんが、小テストを週に1回にしていただけませんか?」
「問題も10問程度にしていただきたいんです。」
「なぜなら・・・・・・。」

 

国語の先生は、私の提案を快く受け入れてくださいました。

(私の方が先輩だったからかもしれませんが。)

 

同様に英語の先生にも小テストのお願いをしました。

 

英語の先生は最初から、授業の最初に5問程度の単語テストを行っているとのことでした。

 
 

6.小テストで良い点を取れるようにする支援!

小テストの情報を仕入れた私は、Tさんへの支援準備を行いました。

 

実際に行った支援は下記のようなものです。

 

・漢字小テスト対策のプリントをつくる。
・英語単語テスト対策のプリントをつくる。
・クラス全員に対策プリントを配り、クラス全体で小テストの得点アップを狙う。
(クラスの雰囲気を「小テストがんばろう!」にする。)
・勉強に苦手意識を持っている子(Tさん以外も)には、個別の支援や声かけを行う。
(勉強の仕方を教えたり、小テスト勉強を一緒にやったりなど)
・保護者にも連絡をして励ましてもらう。など

 

もちろん、対策プリントをつくったり、苦手意識を持っている子と一緒に勉強をしたりするには時間が必要です。

 

実際、対策プリント1年分をつくるのにはのかなりの時間を要しました。

 

ただ、私のこのように考えていました。

 

「この支援で、子どもたちの苦手意識が少しでも減ってくれればいい!」
「それによって不登校の子どもが減ってくれれればいい!」
「不登校にならないことは、子どもにとっても、親にとっても、教師にとってもいいことだ!」

 
 

7.苦手なメンバーを集めて勉強会!

Tさん以外にも英語と国語が苦手な子が4人いました。

 

私はこの5人に声をかけます。

 

「みんなは英語も漢字も苦手でしょ!」
「先生も中学生の時、英語と漢字はダメダメだったよ!」
「でも、みんなならできるから6人(私ふくむ)でがんばろう!」
「一緒にテスト対策をしよう!」
(こうは言ったものの、最初は「NO」と言えない雰囲気をつくりました。)

 

私は5人の解答に○を付けながら、誉めまくりました!

 

英語と漢字の勉強で誉められる事が少なかった5人は、少しずつ英語と漢字の学習に前向きになってくれました。

 
 

8.最初の小テストで良い点をとれた子どもたち

初めての漢字小テストは4時間目におこなわれました。

 

私が別のクラスの授業を終えて、教室に戻るとTさんを含む5人が私のところに走ってきてこう言いました。

 

「先生、満点とったよ!」
「私も!」
「僕は1問、間違えちゃった!」
「でも、それ以外はできたよ!」

 

私はそれを大げさに褒めます!

 

「すごいじゃん!」
「満点ばっかりじゃん!」
「9点や8点もすごいよ!」

 

Tさんは、こう言いました。

 

「2問、間違えちゃった!」

 

Tさんの間違えた問題は、ぱっとみ正解に見えるものでした。

 

国語の先生特有の「少しでも違うと×!」と言うものでした。

 

私はTさんにこう伝えます。

 

「ほぼ満点じゃん!」

「惜しかったね!」

 
 

9.小テストで満点を取り続け、それが自慢(自信)に!

その後、Tさんは漢字小テストと英語小テストで満点を取り続けるようになります。

 

そして、それがTさんの自信(自慢)となります。

 

中学3年生の時には漢字検定に挑戦し見事4級に合格しました。

 

中間テストや期末テストの成績はあまり伸びませんでしたが、Tさんの勉強に対しての苦手意識はほとんどなくなっていました。

 

もちろん、中学3年間の欠席はほとんど0となり、希望していた公立高校へ進学することができました。

 

 

10.僕はやればできるんだ!実際にできた!

私が子どもたちに、こう言うことはありません。

 

「苦手だったらやらなくていいよ!」

 

苦手だから、やる気が出ない気持ちはとてもよく分かります。

 

私も苦手なことは後回しにしてしまうことがよくあるからです。

 

ただ、社会に出て「この仕事は苦手だからやらない!」と言うわけにはいきません。

 

そのため、子どもたちにはこのように感じてほしいと常に思っています。

 

「がんばってやって良かった!」
「大変だったけど、やって良かった!」
「以外に楽だったな!」
「やればできるのかも!」

 

不登校や発達障害でお悩みのお母さんや先生方には、子どもがこう思えるような事前支援をしていただければと思っています。

 

 

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