4月から登校すると言ったけど・・・・(不登校の気持ち)

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4月から登校すると言ったけど・・・・(不登校の気持ち)

不登校解決事例

2018/06/06 4月から登校すると言ったけど・・・・(不登校の気持ち)

あの時に勇気を出しておけば良かった!

 

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1.4月から学校に行く!
2.4月から登校できず!
3.制服を見るのがつらい!
4.制服を着てみんなと一緒に高校に行きたかった!
5.学校に行く勇気がでなくて!
6.「無理しなくていいよ」に甘えてしまった!
7.最後の勇気を出せるように背中を押そう!

 

 

1.4月から学校に行く!

通信生高校に通う高校1年生のKさんのお母さんから、静岡にある不登校解決相談所に相談があったのは、彼女が中学3年生の12月でした。

 

Kさんのお母さんは私にこう聞きました。

 

「娘は通信生の高校に行くと言っています。」
「高校に入学したら、毎日、登校すると言っています。」

「本当に大丈夫なのでしょか?」

 

私は、こう答えました。

 

「できれば、中学のうちに少しでも登校する習慣を付けたいですね!」
「正直、『高校から毎日行く!』と言って行けなかった子もたくさん見てきました。」
「学校の先生やスクールカウンセラーから、登校を促してもらってはどうでしょうか?」
「毎日ではなくてもいいので!」

 

「もちろん、静岡にある不登校解決相談所にご依頼をいただければ訪問カウンセリングも行います!」

 

少し遠方だったこともあり、その時点でKさんのお母さんは学校の先生とスクールカウンセラーに相談をして対応をすることにしました。

 

 

2.4月から登校できず!

Kさんのお母さんから連絡があったのは、Kさんが高校に通っているはずの4月の終わりでした。

 

「高校には毎日、通うと言っていたのですが・・・・。」
「まだ、1日も登校できていません!」
「勉強も全くしていませんし、登校を促すとケンカになります。」

 

Kさんのお母さんから依頼を受けて、私はKさんの訪問カウンセリングを行うことになりました。

 

Kさんと話をすると、Kさんはこう言ってくれました。

 

「本当に高校からは、毎日、行くつもりだった!」
「でも、最初の日に登校できなくて・・・。」
「そのまま、勇気がでなくて、ずるずるしてしまいました。」

 

KさんとKさんのお母さん、私で話をし、Kさんはゴールデンウィーク明けから登校を始める決意をしました。

 

その間、私は何度かKさんの訪問カウンセリングを行い、前向きな気持を継続させたり、勉強を一緒にやったりしました。

 

 

3.制服を見るのがつらい!

ゴールデンウィーク明け、約束通り、Kさんは登校を始めました。

 

私は週に1回、訪問カウンセリングを行い、Kさんを褒めたり、励ましたりしていきました。

 

Kさんは、自分で決めたとおり、毎日、登校をするようになりました。

 

ただ、通信制高校での人間関係で悩むようになってしまいました。

 

Kさんの通っていた通信制高校は自由がたくさんある学校です。登校時間も決まっていませんし、下校時間も決まっていません。もちろん、制服もありません。

 

学校(教室)は9時30分~16時まで開いていて、好きな時間に登校して、好きな時間に下校できるのです。

 

Kさんは、自分で決めた登校時間と下校時間を守っていました。

 

友達もできたのですが、出欠席もバラバラで会えないときもあります。

 

そんな学校生活を1ヶ月続けたKさんでしたが、次第にこのようなことを言うようになりました。

 

「制服を見るのがつらい!」

 

 

4.制服を着てみんなと一緒に高校に行きたかった!

訪問カウンセリングのとき、お母さんが私にこう言いました。

 

「最近、娘の表情が暗くて・・・。」
「毎日、登校はしているんですが・・・・。」

 

私はKさんの話を聞いてみます。すると、Kさんはこう話をしてくれました。

 

「制服を見るのがつらい!」
「私は何をやってるんだろう?」
「なぜ、私はここにいるんだろう?」

 

さらにKさんはこう続けます。

 

「制服を着て、みんなと一緒に学校に行きたかった!」
「私は何をやっていたんだろう!」
「なぜ、私はあそこに行かなかったんだろう!」

 

Kさんは、自分の中学時代を後悔し始めていたのです。

 

 

5.学校に行く勇気がでなくて!

私はKさんの今の気持ちを聞いてみました。

 

すると、Kさんはこう教えてくれました。

 

「中学2年のときに、友達に無視されて登校できなくなりました。」
「あのときは、とにかく学校が怖くて、怖くて。」
「お母さんは、無理しなくていいと言ってくれました。」
「その声で、本当に楽になったのを覚えています。」

 

「中学3年になったとき、担任の先生が変わりました。」
「クラスも仲のいい子が多くて、楽しそうなクラスでした。」
「ただ、学校に行く勇気が出なくて・・・。」

 

「それでも、お母さんや先生は無理しなくていいと言ってくれました。」
「その時は、恥ずかしい気持ちになりました。」
「自分が勇気を出せば、登校できたからです。」

 

「希望校をきめるときに、私が行ける高校は通信制の高校か定時制高校だけになっていました。」
「昼間に他の子と同じように学校に通いたかったので、通信制を選びました。」
「高校に入ったら、毎日、登校しようと決めました。」

 

「高校1年の4月になったとき、中学3年生の時と同じで勇気が出ませんでした。」
「ただただ、学校が久しぶりで怖かっただけです。」
「でも、先生(私)が来てくれて、背中を押してくれたので、登校する勇気がでました。」

 

 

6.「無理しなくていいよ」に甘えてしまった!

「自分で決めて、毎日、高校に通い始めました。」
「でも、私が思っていた学校とは違くて・・・。」
「電車で同い年の子が制服を着ているのを見ると・・・。」

 

「中学2年生で友達から無視をされて、2ヶ月学校を休みました。」
「あのときは、お母さんが学校を休ませてくれて本当に心が楽になりました。」

 

「ただ、中学3年生の時は、お母さんの優しさに甘えていました。」
「お母さんや先生、スクールカウンセラーの『無理しなくていいよ』の言葉に甘えていたのです。」
「その言葉を盾にして、休むことを正当化していたと思います。」

 

「中学校は何もしなくても卒業できます。」
「でも、高校は違います。」
「登校したり、課題を行わなければ卒業できません。」

「できるなら、もう一度、中学3年生の4月に戻りたいと思います。」

 

 

7.最後の勇気を出せるように背中を押そう!

Kさんの訪問カウンセリングはその後も続けました。

 

5月は、後ろ向きになっていたKさんでしたが、新しい生活にも慣れ、気持ちも前向きになり、その後も毎日、登校することができるようになりました。

 

Kさんのように、不登校のときに勇気を出せなくて後悔している子をたくさん見ていきました。

 

もちろん、必ずしも登校刺激を与えて登校させることが良いことだと思っているわけではありません。

 

ただ、Kさんのように、最後の勇気を出せない不登校の子はたくさんいます。

 

過去の経験から、1人では最後の勇気を出せないことも多くあります。

 

そんなとき、子どもが最後の勇気を出せるように、背中を押してあげることは大切です。

 

静岡にある不登校解決相談所ではお子さんの様子を見たり、聞いたり、お子さんと話をしたりすることで、不登校の子、一人ひとりにあった、背中の押し方を一緒に考える事ができます。

 

 
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