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不登校の早期解決には家庭と学校の連携が大切!①
1.小学校6年生から不登校になったAYさん 2.宿題を始めるAYさん 3.3日目までは宿題をやるけど・・・・ 4.4日目からやらなくなった理由 5.母が「無理しなくていいよ!」と言った理由 6.AYさん、お母さん、私で連携! 7.1ヶ月後、教室復帰!卒業まで無遅刻、無欠席!
今から15年ほど前、私が中学校の教員をしていた頃、小学校6年生の5月から不登校になってしまったAYさんの担任をすることになりました。AYさんはお母さんと妹の3人家族です。
入学式にくることができなかったAYさん。私は早速、お母さんと連絡をとりAYさんの家庭訪問を実施します。
1時間ほど、私とお母さんとAYさんで話をしたなかで、AYさんはこのようなことを自ら話しました。
「がんばって学校に行きたいと思っている!」 「でも、勇気がでない・・・・。」 「勉強もがんばろうと思っている!」 「でも、よく分からない・・・・。」
そこで、私はAYさんにこう伝えます。
「がんばろうと思う心はとても大切だよ!」 「そう思ってる子は必ず復帰できるよ!」 「先生も手伝うからね!」 「勉強も教えてあげる!」
私は週に1回AYさんの家に家庭訪問をしました。そこで、一緒に宿題をやったり、クラスの様子を伝えたりしていきました。
私が一緒に宿題をやると、AYさんはとても熱心に宿題に取り組みました。また、私がAYさんに基本を教えると、AYさんはすぐにそれを理解し、慣れてくると応用問題もできるようになっていきました。
AYさんは典型的なやればできる子だったのです。
私は、AYさんのやる気が出るように声をかけます。AYさんもそれに答え、一生懸命に宿題に取り組み始めました。
私は家庭訪問をして一緒に宿題をやった後、残りの一週間分の宿題についてAYさんと相談します。
やる気のあるAYさんは、自分ができる範囲以上に宿題をやると言います。しかし、無理をしすぎて、途中でやめてしまっては意味がないので、私はAYさんにこう伝えます。
「できたら、AYさんが言ったこのページまでがんばって!」 「でも、先生との約束はこのページまででいいからね!」
そして、翌週、AYさんの家に行くと、AYさんが私にこう言います。
「先生、ゴメンなさい。」 「約束のページまでやっていません。」
私がAYさんにだした宿題はたいした量ではありません。1日30分程度で終わる宿題です。
もちろん、途中、確認の電話を入れず、AYさんに全てを任せてしまった私の責任もあります。
そこで、私はAYさんに確認の電話を入れなかったことを謝り、宿題をやらなかった理由を聞きました。そのときにAYさんが話した内容が以下のものです。
「最初の3日はちゃんとやりました。」 「4日目に面倒になってやっていませんでした。」 「そのときに、お母さんが宿題について聞いてきました。」 「そして、お母さんにこう言われました。」
母「無理しなくていいよ!」
「私はこの言葉に甘えてしまいました。」 「ごめんなさい。サボりました!」
お母さんは私とAYさんのジャマをしたかったわけではありません。AYさんの気持ちを考え、「無理しなくていいよ!」と声をかけたのです。
後でお母さんに聞いたところ、お母さんはこう思って「無理しなくていいよ!」と言ったそうです。
「難しくて分からないんじゃないかな~。」 「勉強を嫌いになったら困る。 「がんばりすぎて、疲れるのはよくない。」 「学校の事で心のエネルギーがなくなってしまう。」
AYさんはこの言葉に甘えてしまいました。そして、宿題をサボってしまったのです。
ただ、AYさんは正直に自分の悪いところを私に話してくれました。もちろん、私も確認の電話などをしなかったなど、悪いところがありました。それぞれが失敗してしまってのです。
同じ過ちを繰り返さないようにするため、AYさんとお母さん、私は3人で連携をすることにしました。そのとき、3人で決めた内容がこれです。
AYさん ・面倒でも決めた宿題はしっかりとやる。 ・少しがんばればできる課題を設定する。 ・ちょっと無理をする。 ・無理なときは正直に言う。 ・サボったときは正直に謝る。
お母さん ・励ましの声をかける。 ・宿題をやるように促す。 ・AYさんが正直に話をしたときは、相談にのる。 ・サボったときは叱る。
・がんばっている、続けているときは褒める。
教師(私) ・AYさんと宿題の量を相談する。 ・がんばりすぎない課題を設定する。 ・楽しすぎない課題を設定する。 ・週に2回、家庭訪問をして宿題の確認をする。 ・サボったときは叱る。 ・がんばっている、続けているときは褒める。
AYさん、お母さん、私で共通の目的のために、連携をしたことでAYさんは宿題を毎日する習慣をつけることができました。
お母さんが声をかけてくれたことで、毎日、宿題をやるようになったAYさんを私はいろいろな方法で称揚しました。
同様に、お母さんも「褒める場が増えた!」とおっしゃって下さいました。
もちろん、AYさんの自己肯定感は上がり、何事にも前向きに活動するようになりました。
そんなAYさんは。5月の中旬から教室に復帰しました。そして、卒業までの約3年間、無遅刻、無欠席ですごすようになりました。
若かった私に「不登校の解決には家庭との連携が効果的」と教えてくれた事例だと感じています。 →「学校と連携するコツを教えて!」 →こう思った方は不登校解決相談所の無料相談をご利用下さい。
24/10/07
24/09/30
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お母さん、先生、気をつけて!
1.小学校6年生から不登校になったAYさん
2.宿題を始めるAYさん
3.3日目までは宿題をやるけど・・・・
4.4日目からやらなくなった理由
5.母が「無理しなくていいよ!」と言った理由
6.AYさん、お母さん、私で連携!
7.1ヶ月後、教室復帰!卒業まで無遅刻、無欠席!
1.小学校6年生から不登校になったAYさん
今から15年ほど前、私が中学校の教員をしていた頃、小学校6年生の5月から不登校になってしまったAYさんの担任をすることになりました。AYさんはお母さんと妹の3人家族です。
入学式にくることができなかったAYさん。私は早速、お母さんと連絡をとりAYさんの家庭訪問を実施します。
1時間ほど、私とお母さんとAYさんで話をしたなかで、AYさんはこのようなことを自ら話しました。
「がんばって学校に行きたいと思っている!」
「でも、勇気がでない・・・・。」
「勉強もがんばろうと思っている!」
「でも、よく分からない・・・・。」
そこで、私はAYさんにこう伝えます。
「がんばろうと思う心はとても大切だよ!」
「そう思ってる子は必ず復帰できるよ!」
「先生も手伝うからね!」
「勉強も教えてあげる!」
2.宿題を始めるAYさん
私は週に1回AYさんの家に家庭訪問をしました。そこで、一緒に宿題をやったり、クラスの様子を伝えたりしていきました。
私が一緒に宿題をやると、AYさんはとても熱心に宿題に取り組みました。また、私がAYさんに基本を教えると、AYさんはすぐにそれを理解し、慣れてくると応用問題もできるようになっていきました。
AYさんは典型的なやればできる子だったのです。
私は、AYさんのやる気が出るように声をかけます。AYさんもそれに答え、一生懸命に宿題に取り組み始めました。
3.3日目までは宿題をやるけど・・・・
私は家庭訪問をして一緒に宿題をやった後、残りの一週間分の宿題についてAYさんと相談します。
やる気のあるAYさんは、自分ができる範囲以上に宿題をやると言います。しかし、無理をしすぎて、途中でやめてしまっては意味がないので、私はAYさんにこう伝えます。
「できたら、AYさんが言ったこのページまでがんばって!」
「でも、先生との約束はこのページまででいいからね!」
そして、翌週、AYさんの家に行くと、AYさんが私にこう言います。
「先生、ゴメンなさい。」
「約束のページまでやっていません。」
4.4日目からやらなくなった理由
私がAYさんにだした宿題はたいした量ではありません。1日30分程度で終わる宿題です。
もちろん、途中、確認の電話を入れず、AYさんに全てを任せてしまった私の責任もあります。
そこで、私はAYさんに確認の電話を入れなかったことを謝り、宿題をやらなかった理由を聞きました。そのときにAYさんが話した内容が以下のものです。
「最初の3日はちゃんとやりました。」
「4日目に面倒になってやっていませんでした。」
「そのときに、お母さんが宿題について聞いてきました。」
「そして、お母さんにこう言われました。」
母「無理しなくていいよ!」
「私はこの言葉に甘えてしまいました。」
「ごめんなさい。サボりました!」
5.母が「無理しなくていいよ!」と言った理由
お母さんは私とAYさんのジャマをしたかったわけではありません。AYさんの気持ちを考え、「無理しなくていいよ!」と声をかけたのです。
後でお母さんに聞いたところ、お母さんはこう思って「無理しなくていいよ!」と言ったそうです。
「難しくて分からないんじゃないかな~。」
「勉強を嫌いになったら困る。
「がんばりすぎて、疲れるのはよくない。」
「学校の事で心のエネルギーがなくなってしまう。」
AYさんはこの言葉に甘えてしまいました。そして、宿題をサボってしまったのです。
ただ、AYさんは正直に自分の悪いところを私に話してくれました。もちろん、私も確認の電話などをしなかったなど、悪いところがありました。それぞれが失敗してしまってのです。
6.AYさん、お母さん、私で連携!
同じ過ちを繰り返さないようにするため、AYさんとお母さん、私は3人で連携をすることにしました。そのとき、3人で決めた内容がこれです。
AYさん
・面倒でも決めた宿題はしっかりとやる。
・少しがんばればできる課題を設定する。
・ちょっと無理をする。
・無理なときは正直に言う。
・サボったときは正直に謝る。
お母さん
・励ましの声をかける。
・宿題をやるように促す。
・AYさんが正直に話をしたときは、相談にのる。
・サボったときは叱る。
・がんばっている、続けているときは褒める。
教師(私)
・AYさんと宿題の量を相談する。
・がんばりすぎない課題を設定する。
・楽しすぎない課題を設定する。
・週に2回、家庭訪問をして宿題の確認をする。
・サボったときは叱る。
・がんばっている、続けているときは褒める。
7.1ヶ月後、教室復帰!卒業まで無遅刻、無欠席!
AYさん、お母さん、私で共通の目的のために、連携をしたことでAYさんは宿題を毎日する習慣をつけることができました。
お母さんが声をかけてくれたことで、毎日、宿題をやるようになったAYさんを私はいろいろな方法で称揚しました。
同様に、お母さんも「褒める場が増えた!」とおっしゃって下さいました。
もちろん、AYさんの自己肯定感は上がり、何事にも前向きに活動するようになりました。
そんなAYさんは。5月の中旬から教室に復帰しました。そして、卒業までの約3年間、無遅刻、無欠席ですごすようになりました。
若かった私に「不登校の解決には家庭との連携が効果的」と教えてくれた事例だと感じています。
→「学校と連携するコツを教えて!」
→こう思った方は不登校解決相談所の無料相談をご利用下さい。
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