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発達障害の子どものための授業改善②
私のクラスにADHDの診断を受けたKDさんという子がいました。担任をすると決まったとき、小学校の先生がKDさんの小学校の様子を教えてくれました。それがこれです。 「思ったことをすぐに声に出してしまう。」 「授業中に、違う話をはじめる。」
授業をしながら、KDさんをみてみると、確かに「思った事をすぐ声に出してしまう」ところが見受けられました。
しかし、私はそれをKDさんの良いところだと考えました。 「私の話を聞いてくれている!」 「授業に積極的に参加してくれている!」 「(指名していないのに)意見をたくさん発表してくれている。」
ただ、問題を出したときにすぐに答えを言ってしまうのは、考えている子に迷惑になることもあります。そこで、私はその部分だけは注意し続けることにしました。
さらに、発表するのが好きなKDさんに合わせ、問題の答え合わせをするときは、全員で声をそろえて発表することにしました。
また、全員に発表カードを配り、みんなと一緒に声を出したり、発表したりしたときは、発表1回としカードのマスを塗っていくことにしました。もちろん、これは成績に加算します。
問題の答えをすぐに言ってしまうと私に注意されたり、「発表カード-3ポイント」と言われたりしたことで、KDさんは徐々に問題の答えをすぐに言わないようになっていきました。
もちろん、全員で声をそろえて言うときはとても大きな声で発表します。私はそれをクラス全員の前で褒めていきました。
クラスの仲間もKDさんが褒めらるのをみて、一緒に声を出すようになっていきました。
授業をしながら、KDさんをみてみると、確かに「授業中に、違う話をはじめる」ことがありました。
しかし、これにも理由があることが分かりました。KDさんは、私が言った言葉に対して、過去に聞いたことがある事や勉強したことを口に出しているだけだったのです。例えばこんな感じです。
私「鉄は酸化鉄をコークスで加熱して精製する。」
KD「先生、もののけ姫をみようよ!」
一見すると関係ない話のように感じますが、KDさんの頭の中ではこうなっていたようです。
私「鉄は鉄鉱石をコークスで加熱して精製する。」
KD『たしか、たたら製鉄っていうんだったよな?』
KD『もののけ姫にでてくるのだよな!』
KD『もののけ姫でも鉄鉱石に炭を混ぜてたな!』
KD『もののけ姫おもしろかったな~』
KDさんは知識が豊富で、好奇心旺盛です。授業に関連していること、疑問に思ったことをすぐに口に出してくれます。
そこで私は、KDさんが(どんなに離れていても)授業に関係のある部分から派生した話をしたときは褒めることにしました。
もちろん、KDさんがぼーっと雲をみていて、飛行機の話をし始めたときは、授業と全く関係がないので注意しました。
すると、KDさんはこう感じたそうです。 「授業に関係のあることはどんどん言っていいんだ!」 「でも、授業に関係ないことはみんなの迷惑になるんだ!」
KDさんの発言は授業を活発にしてくれました。KDさんがいろいろな疑問をつぶやくことで、クラスの仲間も授業に関係ある発言を多くするようになりました。もちろん、そんな子たちの発言もKDさん同様に褒めていきます。
私がKDさんの発言の多さを「良いところ」と考え、クラスに広めていった事で、KDさんは自分の良さに気づきました。
さらに、クラスの仲間も積極的になりました。
さらに、私は授業を楽しく行うことができました。
ADHDと診断されたKDさんでしたが、現在は有名私立大学の理系に合格し、大学生活を送っているそうです。将来は研究職に就きたいと言っています。
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不登校解決相談所 電話番号:080-9114-8318 住所 〒410-1118 静岡県裾野市佐野1081-14
25/02/03
25/01/27
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ADHDのKDさんのために少しの授業改善②
それはADHDの子どものいいところ
私のクラスにADHDの診断を受けたKDさんという子がいました。担任をすると決まったとき、小学校の先生がKDさんの小学校の様子を教えてくれました。それがこれです。
「思ったことをすぐに声に出してしまう。」
「授業中に、違う話をはじめる。」
「思ったことをすぐに声にだしてしまう」けど
授業をしながら、KDさんをみてみると、確かに「思った事をすぐ声に出してしまう」ところが見受けられました。
しかし、私はそれをKDさんの良いところだと考えました。
「私の話を聞いてくれている!」
「授業に積極的に参加してくれている!」
「(指名していないのに)意見をたくさん発表してくれている。」
ただ、問題を出したときにすぐに答えを言ってしまうのは、考えている子に迷惑になることもあります。そこで、私はその部分だけは注意し続けることにしました。
さらに、発表するのが好きなKDさんに合わせ、問題の答え合わせをするときは、全員で声をそろえて発表することにしました。
また、全員に発表カードを配り、みんなと一緒に声を出したり、発表したりしたときは、発表1回としカードのマスを塗っていくことにしました。もちろん、これは成績に加算します。
問題の答えをすぐに言ってしまうと私に注意されたり、「発表カード-3ポイント」と言われたりしたことで、KDさんは徐々に問題の答えをすぐに言わないようになっていきました。
もちろん、全員で声をそろえて言うときはとても大きな声で発表します。私はそれをクラス全員の前で褒めていきました。
クラスの仲間もKDさんが褒めらるのをみて、一緒に声を出すようになっていきました。
「授業中に、違う話をはじめる」わけ
授業をしながら、KDさんをみてみると、確かに「授業中に、違う話をはじめる」ことがありました。
しかし、これにも理由があることが分かりました。KDさんは、私が言った言葉に対して、過去に聞いたことがある事や勉強したことを口に出しているだけだったのです。例えばこんな感じです。
私「鉄は酸化鉄をコークスで加熱して精製する。」
KD「先生、もののけ姫をみようよ!」
一見すると関係ない話のように感じますが、KDさんの頭の中ではこうなっていたようです。
私「鉄は鉄鉱石をコークスで加熱して精製する。」
KD『たしか、たたら製鉄っていうんだったよな?』
KD『もののけ姫にでてくるのだよな!』
KD『もののけ姫でも鉄鉱石に炭を混ぜてたな!』
KD『もののけ姫おもしろかったな~』
KD「先生、もののけ姫をみようよ!」
授業に関係がある話の時は褒める
KDさんは知識が豊富で、好奇心旺盛です。授業に関連していること、疑問に思ったことをすぐに口に出してくれます。
そこで私は、KDさんが(どんなに離れていても)授業に関係のある部分から派生した話をしたときは褒めることにしました。
もちろん、KDさんがぼーっと雲をみていて、飛行機の話をし始めたときは、授業と全く関係がないので注意しました。
すると、KDさんはこう感じたそうです。
「授業に関係のあることはどんどん言っていいんだ!」
「でも、授業に関係ないことはみんなの迷惑になるんだ!」
KDさんの発言は授業を活発にしてくれました。KDさんがいろいろな疑問をつぶやくことで、クラスの仲間も授業に関係ある発言を多くするようになりました。もちろん、そんな子たちの発言もKDさん同様に褒めていきます。
WIN-WIN-WINの関係
私がKDさんの発言の多さを「良いところ」と考え、クラスに広めていった事で、KDさんは自分の良さに気づきました。
さらに、クラスの仲間も積極的になりました。
さらに、私は授業を楽しく行うことができました。
ADHDと診断されたKDさんでしたが、現在は有名私立大学の理系に合格し、大学生活を送っているそうです。将来は研究職に就きたいと言っています。
→ 発達障害などでお悩みのお母さんや先生方
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