小学校4年生から不登校になってしまい「ひきこもり」になってしまった中学2年生

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小学校4年生から不登校になってしまい「ひきこもり」になってしまった中学2年生

中学生不登校解決事例,不登校解決事例

2024/12/02 小学校4年生から不登校になってしまい「ひきこもり」になってしまった中学2年生

4年間のひきこもり(不登校)を解決させた対応は?

 

ひきこもり一歩01

 

1.母親としか会わない「ひきこもり」の中学2年生
2.「ひきこもり」の子どもへの対応は?
3.初めて会った時、お母さんは諦めていた・・・
4.お母さん以外と会えるようにするための対応
5.不登校になってしまった理由がハッキリしない
6.不登校になってからの4年間は?
7.最初の目標「交流できる!」実現のために!
8.毎週の手紙(交換日記)を継続!
9.継続したことで手紙を読むのが楽しみに!
10.担任に興味を持ち始める!
11.家庭訪問で意図的に大きな声で話をした理由!
12.毎週の家庭訪問が親子の会話に発展!
13.昼夜逆転、親子関係解消!次は何?
14.様々な工夫で交流出来るようになる!
15.家庭訪問を続けた事で交流できるように!
16.作成した勉強プリントで学習に前向きになる!
17.「もっと難しい勉強をしたい!」
18.会って勉強を出来るようにするための対応
19.先を読み声かけを決めておいた結果
20.支援継続9ヶ月でついに本人と面会!
21.友だちとの交換日記で不登校解決!

 
 

1.母親としか会わない「ひきこもり」の中学2年生

 

Sさんは小学校4年生の時に不登校になってしまいました。

 

その後、中学2年生になるまでの4年間、部屋にひきこもってしまいます。

 

お母さんとは、少し話をしますが、お父さんやお兄ちゃんとは全く話をしません。

 

日々の生活自体も昼夜逆転生活となってしまっているため、家族と顔をあわせることもほとんどありません。

 

最も顔を合わせるお母さんでさえ、週に数回、数分程度しか話すことができません。

 

そのため、当然ですが学校の先生やスクールカウンセラーさんは、Sさんの顔を見たことはありません。

 

中学校の先生やスクールカウンセラーさんは、顔を見たこともなければ、声を聞いたこともないため、下記のような事が職員室で話されていました。

 

「Sさんって本当に存在するの?」

 
 

2.「ひきこもり」の子どもへの対応は?

 

私は中学2年生になったSさんの担任となりました。

 

そこで、私は下記のような対応計画を考えます。

 

・毎週、決まった時間に家庭訪問をする。
・基本的には夏休みや冬休みなども、週に1回の家庭訪問を行う。
・Sさんに会えるようになるまでは日記交換を継続しよう。
・返事が書かれていなくてもコチラの情報は書き続けよう。

 

※ 週に1回の日記交換はその学年全体で行っていた活動です。

 

Sさんは小学校4年生の2学期から4年間も不登校を継続しているお子さんです。

 

さらには、Sさんに会うことができた「中学校の関係者(先生やスクールカウンセラー)」は1人もいません。

 

そのため、私はSさんと「交流」することを第一の目標として対応計画を立てたのです。

 
 

3.初めて会った時、お母さんは諦めていた・・・

 

4月の第一週。

 

Sさんの前担任と一緒に家庭訪問を行いました。

 

前担任に私の紹介をしていただき、今後の対応をお母さんに伝えるのが目的です。

 

私の提案した対応に対して、お母さんは下記のように仰いました。

 

「先生がいらっしゃっても会うことはないと思います。」
「だから、ムリして来なくても大丈夫ですよ。」
「家庭訪問をしていただかなくても文句はありません。」
「私も週に1~2回しか、顔を見ることができていないので。」

 

私はお母さんに自分の考えを伝えます。

 

「週に1回の家庭訪問はやらせて下さい。」
「私とムリに会わせようと思わなくて結構です。」
「Sさんとの交流も担任の仕事です。」
「普段、交流することが出来ないので週に1回は家庭訪問させて下さい。」

 
 

4.お母さん以外と会えるようにするための対応

 

交換日記についても説明させていただきました。

 

「交換日記は他の子ともやっているんですよ。」
「だから、Sさんともやりたいと思っています。」
「返事を強制するつもりはありません。」

 

お母さんの対応についてもお伝えしました。

 

「お母さんはに『読ませよう』と思わなくて結構です。」
「2冊、用意してあるので学校に届けていただかなくて大丈夫です。」
「私が日記を書いて家庭訪問したときに渡します。」
「次の週にはもう1冊に日記を書いて持ってきます。」
「そのときに、別の1冊を渡していただければ結構です。」

 
 

5.不登校になってしまった理由がハッキリしない

 

Sさんが不登校になってしまった理由(原因)についても聞いてみました。

 

しかし、お母さんは下記のように仰います。

 

「本人に聞いても教えてくれませんでした。」
「当時の担任に様子をきいても『普通でした』『分かりません』との言われました。」
「何度か本人に聞いたのですが・・・・。」

 

そして、お母さんは自分の子育てを振り返ります。

 

「小さい頃からSは友だちとの関係をつくるのが下手でした。」
「私は勝手に学年が上がれば普通になるだろうと思っていました。」
「だから、ムリに友だちをつくったり、遊んだりさせなかったんです。」
「私自身もママ友がほとんどいなくて・・・。」
「私の子育てが悪かったんです・・・。」

 
 

6.不登校になってからの4年間は?

 

不登校になってからの4年間の様子も聞きました。

 

「不登校になったばかりのころは、お手伝いや勉強をしていたのですが・・・。」
「少しずつ面倒な事はやらなくなって・・・。」
「好きなアイドルの動画を見たり、本を読んだりで毎日を過ごすようになりました。」
「最初はライブに行きたいと言っていたのですが・・・。」

 

Sさんの状態は不登校あるあるの典型でした。

 

「Sは少しずつ昼夜逆転生活になっていきました。」
「お風呂に入る頻度も少なくなって・・・。」
「ご飯も一緒に食べなくなりました。」
「最初はお腹がすいたら部屋から出てご飯を食べに来ていたのですが・・・。」
「いつのまにか自分の部屋で食べるようになって・・・。」
「ここ1年は家族とも顔を合わせることが少なくなりました。」
「私は週に2~3回、ちょっとした会話をしますが、夫や兄は月に1回、会えるか位です。」

 
 

7.最初の目標「交流できる!」実現のために!

 

Sさんの状態が分かった私は「理由(原因)」を聞かずに対応することにしました。

 

もちろん、Sさんと日記のやりとりが出来たり、話すことが出来たら、「理由(原因)」を聞くチャンスも出てくるでしょう。

 

その時までは、コチラから不登校の「理由(原因)」を聞かない事にしました。

 

なぜなら、不登校の「理由(原因)」が分からなくても不登校は解決することができるからです。

 

→不登校の原因(理由)は親の子育て?愛情不足?過保護?過干渉?

 

ただ、私はSさんと話すことも、会うこともできていません。

 

前担任やスクールカウンセラーさんたちも、Sさんと話すことも出来ていませんし、会うこともできていません。

 

私がSさんの対応で最初に立てた目標は「Sさんと交流できるようにする!」だったのです。

 
 

8.毎週の手紙(交換日記)を継続!

 

私は週に1回、交換日記を書いてSさんの家へ訪問を続けます。

 

4年間、ひきこもり状態でお母さん以外と交流をしていないSさんが交換日記に返事を書いてくれるわけがありません。

 

しかし、Sさんから返事が来ないのは想定内です。

 

それでも、私は交換日記を持って訪問を続けました。

 

「先生の交換日記を早く読みたい!」
「先生が来るのが楽しみ!」
「返事を書いてみようかな?」

 

Sさんが上記のように思ってくれることを願い、週に1回の交換日記と家庭訪問を続けました。

 

※ ゴールデンウィーク中も交換日記を書いてSさんの家に届けました。

 
 

9.継続したことで手紙を読むのが楽しみに!

 

私が家庭訪問を始めて2ヶ月が経った頃。

 

Sさんのお母さんが笑顔で下記のように仰いました。

 

「最近、Sが先生の交換日記を楽しみにしているんです。」
「昨日の夜は私に質問をしてきました。」

 

『先生はいつも何時にくるの?』

 

「私は『何時だっけ?』ととぼけてみました。」

 

『いつも、5時に来てるでしょ!』

『明日も5時に来るの?』

 

Sさんが私に興味を持ってくれるようになったのです。

 
 

10.担任に興味を持ち始める!

 

Sさんとお母さんは私のことで話をするようになったそうです。

 

「先生ってどんな人?」
「身長は?体型は?」
「どんな顔してるの?」

 

Sさんが部屋から出てきたり、私の話をしたりするようになると、お母さんの笑顔も増えてきました。

 

当然、私への態度も変わってきました。

 

最初の頃のお母さんは「来てもらうのは申し訳ない」「ムリしないで下さい」と私に謝ってばかりでした。

 

しかし、Sさんの状態が少しずつよくなるにつれて、私への言葉も変わってきました。

 

「先生、いつもありがとうございます!」
「今、Sは起きているんですよ!」
「先生と私の話を聞いているんだと思います。(笑)」

 
 

11.家庭訪問で意図的に大きな声で話をした理由!

 

Sさんは私の交換日記を楽しみにしてくれて、私が訪問するときに起きて待つようになりました。

 

もちろん、自分の部屋から出てくるわけではありませんし、私に挨拶することもありません。

 

それでも、4年間、ひきこもって、お母さんと週に2~3回しか会わない状態に比べれば大きな進歩です。

 

それまでは、「うん」「イヤ」「ムリ」など単語しか話していなかったSさんが、お母さんと会話ができるようになったのです。

 

私はお母さんがSさんと会話がしやすいように、Sさんの気分が良くなるように、Sさんの良い様子については大きな声で話をするようにしました。

 

逆にお母さんが「困っていること」など、Sさんに聞かれたくない話はヒソヒソと話すようにしました。

 
 

12.毎週の家庭訪問が親子の会話に発展!

 

Sさんは、私とお母さんの会話を耳を澄ませて聞いていたようです。

 

私とお母さんが「わざと」声を大きくして話をしたことで、Sさんは自分が褒められていることを知ります。

 

「お母さんと話ができるようになったんですね!」
「単語だけじゃなくて会話をしているのは良い事ですね!」
「最近は9時には起きているんですか?!」
「それはいいことですね!スゴい!エライ!」
「夕飯を一緒に食べるようになったんですね!」
「当たり前のことですが、それが出来るって大事なんですよ!」

 

自分の行動を褒める声が聞こえてきたSさんは喜んでいたようです。

 

そんなSさんは、私が帰るとお母さんにこう言います。

 

「ねえねえ、先生、今日は何て言ってたの?」

 

すでに話した内容は知っているはずなのですが。(笑)

 
 

13.昼夜逆転、親子関係解消!次は何?

 

私が週に1回の家庭訪問を始めて4ヶ月が過ぎました。

 

※ 夏休み中も週に1回の交換日記と家庭訪問を行いました。

 

Sさんの昼夜逆転生活は改善し始め、親子のコミュニケーションも改善し始めていました。

 

ただ、私に興味を持っているSさんですが、返事を書いたり、会ったりすることは出来ていません。

 

そこで、私は交換日記に様々な工夫を凝らすようにしていました。

 

・Sさんが返事を書きやすい内容を書く。(趣味の話や好きなアイドルの話など)
・返事欄を作り「返事はココ!」と書く。(返事を書くキッカケとする)
・「YES」or「NO」で答えられる質問を書く。(返事をしやすくする)
・「YES」「NO」と書いておき○だけをしてもらう。(さらに返事をしやすくする)

 
 

14.様々な工夫で交流出来るようになる!

 

2学期が始まって最初の家庭訪問で奇跡がおきました。

 

なんと、Sさんが私の質問に返事(?)をくれたのです。

 

正確には返事ではなく、「YES」に○をしてくれました。

 

ただ、「YES」に○をしてくれたのですが、丁寧にその○を「消して」ありました。

 

Sさんは勇気を出して私の質問に答えてくれたのでしょう。

 

ただ、その後、私の交換日記を提出するまでの間に何度も悩んだようです。

 

そして、最終的には「YES」に○をしたあと、やっぱり怖くなって○を消しゴムで消したようです。

 
 

15.家庭訪問を続けた事で交流できるように!

 

勇気を出して○を書いてくれた(消した)事に対して、私が感想を書いたり、お礼を書いたりしたことで、Sさんは心を開いてくれました。

 

その後はトントン拍子に交流の内容が濃くなっていきました。

 

翌週には、「YES」「NO」にしっかっりと○をしてくれました。

 

さらに翌週は「○○が好きです。」と文章で返事をしてくれました。

 

私が好きな事に対して細かく質問をすると、5行に渡って詳しい説明を書いてくれました。

 

それ以降の交換日記は他の子と同じように普通に会話が成立するようになりました。

 

それは、私が交換日記と家庭訪問を続けて半年が経った頃でした。

 
 

16.作成した勉強プリントで学習に前向きになる!

 

交換日記が出来るようになってから、Sさんは「不登校の理由(原因)」や「進路」「登校」「学習」など、様々なことを教えてくれました。

 

それらの話を通して、Sさんは「勉強」に前向きになっていきます。

 

ただ、小学校4年生から不登校となっていたSさんは全く勉強をしていません。

 

そこで、私は英語と数学の基礎の基礎の基礎のプリントと解説を作成しました。

 

例題を見て真似をすれば解けるようにしたプリントです。

 

時間的にも1枚10分~15分で行える問題です。

 

万が一、分からなかったとしても解説を読めば絶対に理解出来るようにしてあります。

 
 

17.「もっと難しい勉強をしたい!」

 

Sさんは私のプリントで基礎の基礎の基礎を理解してくれました。

 

もちろん、ガンバって問題を解いたこと、正解していた事を褒めていきます。

 

「もっと、難しい問題でも大丈夫です!」
「先生のプリントをもっとやりたいです!」
「今日の問題は簡単でした!」
「高校で困らないように基礎をできるようにしたいです!」
「これからも、勉強を教えて下さい!」など

 

Sさんは「分かる」「出来る」楽しさを思い出したようです。

 
 

18.会って勉強を出来るようにするための対応

 

私はSさんの理解度に合わせ問題プリントと解説を作り続けました。

 

ただ、標準に近づけば近づくほど「分かりやすい解説」を作ることに限界を覚え始めました。

 

そこで、私はSさんに「一緒に勉強をしよう!」と声をかけることにしました。

 

Sさんにしてみれば、とても勇気のいる事でしょう。

 

もちろん、事前にお母さんには伝えておき、フォローをお願いしておきました。

 

「もし、『ムリ!』などと言った場合はこのように答えて下さい。」

 

『お母さんが先生に上手に言うから安心して!』
『プリント学習をやっているだけでもエライんだよ!』

 

「また、前向きになる声かけもお願いします。」

 

『いつか、先生と一緒に勉強が出来るといいね!』
『交換日記と一緒で、一度、会ってしまえば2回目は楽になるよ~。』

 
 

19.先を読み声かけを決めておいた結果

 

私の「一緒に勉強をやろう!」という言葉を見たSさんは考え込んでいたそうです。

 

そして、お母さんに相談をします。

 

「先生に会って勉強を教えてもらいたい気持ちもあるけど・・・。」
「当日、会えなかったらどうしよう・・・。」
「先生は怒るかな?」

 

お母さんは上手にフォローしてくれたようです。

 

「当日、会えないと思ったら、お母さんが連絡してあげる!」
「会えなくたって先生は怒らないよ!」
「逆に『会おうとしてくれてありがとう!』って言ってくれるよ!」
「ダメでもいいからチャレンジしてみたら!」

 
 

20.支援継続9ヶ月でついに本人と面会!

 

12月の最初の家庭訪問。

 

私は初めてSさんと対面をします。

 

私が週に1~2回の交換日記と家庭訪問を始めて9ヶ月が経っていました。

 

私はとても緊張していました。

 

しかし、Sさんはもっと緊張していたようです。

 

なぜなら、Sさんが家族以外の人間と会うのは4年ぶりだったからです。

 

※ Sさんが最後に会ったのは小学校4年生の担任の先生だったそうです。(小4の3学期)

 
 

21.友だちとの交換日記で不登校解決!

 

交換日記ので初めての返事を書いてくれてからと同様に、一度、会うことが出来てからはトントン拍子に不登校解決は進みました。

 

12月には、私との勉強以外にも、クラスの友達と「毎日の交換日記」を行いました。

 

私は冬休みも週に1回の家庭訪問を行い、そこで、3学期からの登校の話をしました。

 

勉強や友だちとの交換日記で自信を取り戻しつつあったSさんは、登校への勇気の一歩を踏み出す決心をしてくれました。

 

もちろん、クラスには私がいますので何かあったときの合図も事前に決めておきました。

 

Sさんの不安を聞き、それを乗り越える支援を一緒に考えたことで、Sさんは登校することができました。

 

最初は週に3日の登校から始め、少しずつ登校日数を増やしていきました。

 

その結果、3月からは「毎日の教室完全登校」を実現することができました。

 

その後、中学3年生になったSさんは、希望していた全日制高校に合格。

 

高校でも不登校に戻ることはなく、私立大学に進学することが出来たのです。

 

 

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