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徐々に登校回数を増やしていく!1年かけてゆっくり不登校を解決②
1.不登校前のSさんの状況 2.登校できないのは友達関係! 3.登校刺激が間違っていた? 4.「門へ行く」と「事務室へ行く」の違い 5.事務室をカラにすればいい? 6.「事務室へ行く」を達成するために! ①学校の先生が褒める。 ②事務室へ行くこと勧める。 ③事務職員は「優しい人」。 ④家でロールプレイ(RP)。 ⑤事務室ではRPと同じ対応。 ⑦お母さんや先生がいろいろな褒め方を使用。 7.3ヶ月できなかった目標を1回で達成!
小学校4年生の息子さんの不登校で悩んでいたSさんのお母さんが、静岡にある不登校解決相談所に相談をしたのが、数年前の7月でした。
そのときにお母さんが話してくれたSさんの状況は以下の通りです。
・小学校3年生の最初に、担任の先生が怖いと言っていた。 ・怒られている子を「かわいそう」と感じていたようだ。 ・3年生の2学期にクラスの男子にいじめをうけた。 ・悪口を言われたり、からかわれたりされた。 ・担任の先生が指導をしてくれて、いじめは収まった。 ・夏休み明けは、なんとか登校することができた。 ・冬休み明けは、登校することができなかった。 ・小学校3年生の3学期から完全不登校になった。
その後、お母さんから詳しく話を聞くと、本人が登校できない理由の中で最も障壁になっているものが分かって来ました。それはこれです。
友達と顔を合わせるのが怖い(恥ずかしい)。
「先生が原因じゃないの?」
こう思われる方もいらっしゃると思います。実際にSさんのお母さんもそう思っていました。
ただ、私はお母さんの話を聞いて、先生に関しては問題ないと感じていました。
7月の時点では、Sさんは進級しています。新しいクラスの、担任は以前の先生とは違います。
私が「先生が原因じゃない。」と感じたのは、先生が変わったからではありません。前の担任の先生が指導をするときに、「筋を通して怒っていた。」という事実が分かったからです。
もちろん、新しい担任の先生や前の担任の先生との信頼関係も作り直さなければなりません。
そこで、私は4月からお母さんが行っていた、不登校のSさんへの対応を聞いてみました。
するとSさんのお母さんはこう話してくれました。
「カウンセラーの先生にこのように教えてもらいました。」 「学校に行く距離を少しずつ縮めていくといい!」 「最初は門の所まで行く。」 「次は事務室まで行く。」 「次は保健室まで行く。」
「門の所まではすぐに行けました。」 「でも、事務室には行きたがりません。」 「結局、4月から週に1回、門まで行って帰ってきています。」
この登校刺激は、間違っていたわけではありません。さらに言うと、本人に合っていなかったわけでもありません。
ただ、登校できるようにするための、声のかけ方や目的が間違っていたのです。
Sさんにとって「門の所まで行く」は、さほど難しい課題ではありません。
Sさんが週に1回、門の所まで行く時間をお母さんに聞いて見ると、お母さんはこう答えてくれました。
「人に会いたくないと言うので、給食の時間に行っています。」
Sさんに取って最も怖いのは、学校の誰かに会うことです。
給食の時間なら、子どもはもちろん、先生や用務員さんも門の所にいる確率はほとんどありません。
これらの条件を考えると、Sさんにとって「門の所まで行く」という課題は、どちらかというと簡単な課題になります。
しかし、次の課題である「事務室に行く」には「門の所まで行く」と違い、大きな障壁があります。
それは、Sさんが最も恐れている、「学校関係者に会う」という確率がでてくることです。
それでは、どのようにすれば、「事務室に行く」ことができるのでしょうか?
Sさんが恐れているのは事務室で、事務職員の方と会う事です。
それではSさんが登校する時間に事務職員の方に事務室から出て行ってもらえば良いのでしょうか?
もちろん、そんなことはできませんし、誰もいない事務室に行っても意味がありません。
本当の目的は「事務室に行く」ではなく、「事務室に行って、学校(関係者)に慣れる。」だからです。
静岡にある不登校解決相談所では、Sさんのお母さんにこのような支援をお願いしました。
①学校の先生に、門まで来ることができていることを褒めてもらう。
担任の先生や前担任の先生が、Sさんががんばっていること、継続していることを褒めることで、Sさんの自信が増すとともに、担任の先生や前担任の先生との信頼関係の回復を狙っています。
②学校の先生に、事務室までがんばって来ることを勧めてもらう。
お母さんが「事務室まで行く」を促しても、甘えが出てしまい、実行に移すことができません。
学校の先生が褒めた後に、「事務室まで行く」を促すことで、Sさんのやる気を高める事を狙います。
③事務職員の方は、「話しやすい人」「優しい人」であることを伝えてもらう。
事務職員の人への恐怖感を少しでも無くすため、担任の先生や前担任の先生に声をかけてもらいます。
④事務室に行く前に、家でロールプレイ(RP)をしてもらう。
Sさんが最も恐れているのは、声をかけられたときにどのように対応していいのか分からないことです。
そこで、事前にRPをすることで、対応が身につき、自信も増します。これにより「事務室に行ってみよう!」という気持ちも高めることができます。
⑤事務職員の方にお願いして、Sさんが事務室に来ることができたときは、お母さんと一緒に行ったRPと同じ対応をしてもらう。
Sさんが事務室に行けたとき、事務職員の方が、RPをしたときと同じ対応をして下されば、Sさんの安心感は高まります。それと同時に、自信も増していきます。
⑥事務室に行くことができたら、お母さんや先生がいろいろな方法でSさんを褒める。
Sさんが次のステップである「事務室に行く」を達成できたなら、がんばった事をたくさん褒めてあげ、Sさんの自信につなげていきたいと思います。
がんばった事をたくさん褒めることで、Sさんの自己効力感を高め、次へのステップへの原動力としたいと考えました。
お母さんと学校の先生は、静岡にある不登校解決相談所のアドバイスを聞き入れてくださり、一緒に支援をしてくださいました。
すると、3ヶ月かかっても達成することができなかった「事務室へ行く」という目標を、1回で達成することができました。
最初は事務室で挨拶をして、すぐに帰っていたSさんでしたが、徐々に事務職員の方とも会話をすることができるようになりました。
事務室に行く回数もどんどん増え、2ヶ月後には、家でやった宿題を毎日届けることができるようになりました。
→1年かけてゆっくり不登校を解決③(近日アップ)
「どのように登校刺激を与えれば良いの?」
こう思ったお母さんは、静岡にある不登校解決相談所にご相談下さい。
→まずは静岡にある不登校解決相談所の無料相談を!
→全国から、相談の依頼をいただいております。
25/02/03
25/01/27
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小学校4年生から不登校のSさん
1.不登校前のSさんの状況
2.登校できないのは友達関係!
3.登校刺激が間違っていた?
4.「門へ行く」と「事務室へ行く」の違い
5.事務室をカラにすればいい?
6.「事務室へ行く」を達成するために!
①学校の先生が褒める。
②事務室へ行くこと勧める。
③事務職員は「優しい人」。
④家でロールプレイ(RP)。
⑤事務室ではRPと同じ対応。
⑦お母さんや先生がいろいろな褒め方を使用。
7.3ヶ月できなかった目標を1回で達成!
1.不登校前のSさんの状況
小学校4年生の息子さんの不登校で悩んでいたSさんのお母さんが、静岡にある不登校解決相談所に相談をしたのが、数年前の7月でした。
そのときにお母さんが話してくれたSさんの状況は以下の通りです。
・小学校3年生の最初に、担任の先生が怖いと言っていた。
・怒られている子を「かわいそう」と感じていたようだ。
・3年生の2学期にクラスの男子にいじめをうけた。
・悪口を言われたり、からかわれたりされた。
・担任の先生が指導をしてくれて、いじめは収まった。
・夏休み明けは、なんとか登校することができた。
・冬休み明けは、登校することができなかった。
・小学校3年生の3学期から完全不登校になった。
2.登校できないのは友達関係!
その後、お母さんから詳しく話を聞くと、本人が登校できない理由の中で最も障壁になっているものが分かって来ました。それはこれです。
友達と顔を合わせるのが怖い(恥ずかしい)。
「先生が原因じゃないの?」
こう思われる方もいらっしゃると思います。実際にSさんのお母さんもそう思っていました。
ただ、私はお母さんの話を聞いて、先生に関しては問題ないと感じていました。
7月の時点では、Sさんは進級しています。新しいクラスの、担任は以前の先生とは違います。
私が「先生が原因じゃない。」と感じたのは、先生が変わったからではありません。前の担任の先生が指導をするときに、「筋を通して怒っていた。」という事実が分かったからです。
3.登校刺激が間違っていた?
もちろん、新しい担任の先生や前の担任の先生との信頼関係も作り直さなければなりません。
そこで、私は4月からお母さんが行っていた、不登校のSさんへの対応を聞いてみました。
するとSさんのお母さんはこう話してくれました。
「カウンセラーの先生にこのように教えてもらいました。」
「学校に行く距離を少しずつ縮めていくといい!」
「最初は門の所まで行く。」
「次は事務室まで行く。」
「次は保健室まで行く。」
「門の所まではすぐに行けました。」
「でも、事務室には行きたがりません。」
「結局、4月から週に1回、門まで行って帰ってきています。」
この登校刺激は、間違っていたわけではありません。さらに言うと、本人に合っていなかったわけでもありません。
ただ、登校できるようにするための、声のかけ方や目的が間違っていたのです。
4.「門へ行く」と「事務室へ行く」の違い
Sさんにとって「門の所まで行く」は、さほど難しい課題ではありません。
Sさんが週に1回、門の所まで行く時間をお母さんに聞いて見ると、お母さんはこう答えてくれました。
「人に会いたくないと言うので、給食の時間に行っています。」
Sさんに取って最も怖いのは、学校の誰かに会うことです。
給食の時間なら、子どもはもちろん、先生や用務員さんも門の所にいる確率はほとんどありません。
これらの条件を考えると、Sさんにとって「門の所まで行く」という課題は、どちらかというと簡単な課題になります。
しかし、次の課題である「事務室に行く」には「門の所まで行く」と違い、大きな障壁があります。
それは、Sさんが最も恐れている、「学校関係者に会う」という確率がでてくることです。
5.事務室をカラにすればいい?
それでは、どのようにすれば、「事務室に行く」ことができるのでしょうか?
Sさんが恐れているのは事務室で、事務職員の方と会う事です。
それではSさんが登校する時間に事務職員の方に事務室から出て行ってもらえば良いのでしょうか?
もちろん、そんなことはできませんし、誰もいない事務室に行っても意味がありません。
本当の目的は「事務室に行く」ではなく、「事務室に行って、学校(関係者)に慣れる。」だからです。
6.「事務室へ行く」を達成するために!
静岡にある不登校解決相談所では、Sさんのお母さんにこのような支援をお願いしました。
①学校の先生に、門まで来ることができていることを褒めてもらう。
担任の先生や前担任の先生が、Sさんががんばっていること、継続していることを褒めることで、Sさんの自信が増すとともに、担任の先生や前担任の先生との信頼関係の回復を狙っています。
②学校の先生に、事務室までがんばって来ることを勧めてもらう。
お母さんが「事務室まで行く」を促しても、甘えが出てしまい、実行に移すことができません。
学校の先生が褒めた後に、「事務室まで行く」を促すことで、Sさんのやる気を高める事を狙います。
③事務職員の方は、「話しやすい人」「優しい人」であることを伝えてもらう。
事務職員の人への恐怖感を少しでも無くすため、担任の先生や前担任の先生に声をかけてもらいます。
④事務室に行く前に、家でロールプレイ(RP)をしてもらう。
Sさんが最も恐れているのは、声をかけられたときにどのように対応していいのか分からないことです。
そこで、事前にRPをすることで、対応が身につき、自信も増します。これにより「事務室に行ってみよう!」という気持ちも高めることができます。
⑤事務職員の方にお願いして、Sさんが事務室に来ることができたときは、お母さんと一緒に行ったRPと同じ対応をしてもらう。
Sさんが事務室に行けたとき、事務職員の方が、RPをしたときと同じ対応をして下されば、Sさんの安心感は高まります。それと同時に、自信も増していきます。
⑥事務室に行くことができたら、お母さんや先生がいろいろな方法でSさんを褒める。
Sさんが次のステップである「事務室に行く」を達成できたなら、がんばった事をたくさん褒めてあげ、Sさんの自信につなげていきたいと思います。
がんばった事をたくさん褒めることで、Sさんの自己効力感を高め、次へのステップへの原動力としたいと考えました。
7.3ヶ月できなかった目標を1回で達成!
お母さんと学校の先生は、静岡にある不登校解決相談所のアドバイスを聞き入れてくださり、一緒に支援をしてくださいました。
すると、3ヶ月かかっても達成することができなかった「事務室へ行く」という目標を、1回で達成することができました。
最初は事務室で挨拶をして、すぐに帰っていたSさんでしたが、徐々に事務職員の方とも会話をすることができるようになりました。
事務室に行く回数もどんどん増え、2ヶ月後には、家でやった宿題を毎日届けることができるようになりました。
→1年かけてゆっくり不登校を解決③(近日アップ)
「どのように登校刺激を与えれば良いの?」
こう思ったお母さんは、静岡にある不登校解決相談所にご相談下さい。
→まずは静岡にある不登校解決相談所の無料相談を!
→全国から、相談の依頼をいただいております。
電話番号:080-9114-8318
住所 〒410-1118 静岡県裾野市佐野1081-14