仲間の為に「いじめ」アンケートを丁寧に書いている子供が、更に「いじめ」られては意味がない!

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仲間の為に「いじめ」アンケートを丁寧に書いている子供が、更に「いじめ」られては意味がない!

お役立ちコラム,学級運営

2026/05/28 仲間の為に「いじめ」アンケートを丁寧に書いている子供が、更に「いじめ」られては意味がない!

いじめの情報が集まるアンケートにする方法

 

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1.未然防止や事前指導(支援)が大切なのに・・・
→「不登校の間違った5つの対応」あなたの対応は間違っていませんか?

2.いじめアンケートでSOSは出しやすい?
3.形だけのいじめアンケート
4.アンケートを書いて「いじめ」られたら意味がない!
5.必ず全員が書いている状態をつくる
 ①テスト同様の机配置で記入する。
 ②記入時間を時間を確保する。
 ③記入項目に「いじめについて」以外に「趣味について」などの項目を追加する。
 ④時間いっぱいまで詳しく記入させる。
 ⑤記入内容が少ない場合は「居残り」や「再提出」を明記する。
6.学校の本気度を子供たちに示す
7.いじめアンケートの形骸化させないで!

 
 

1.未然防止や事前指導(支援)が大切なのに・・・

 

生徒指導主事には様々な仕事があります。

 

問題行動が起こった時の対応はもちろんですが、学校生活全般の生活指導や「いじめ」の対応、「未然防止」の取り組みなどです。

 

この中で最も大切なのが「いじめ」や「問題行動」の「未然防止」です。

 

ただ、どんなに「未然防止」の取り組みをしても、「問題行動」や「いじめ」「不登校」が発生してしまう事があります。

 

そんな時に大切なのが「初期対応」です。

 

しかし、最近の学校は「未然防止」にすら取り組まず・・・。

 

起こってしまった「問題行動」や「いじめ」「不登校」の初期対応も・・・。

 

「登校刺激を与えないようにしましょう。」
「ムリをさせないようにしましょう。」
「子どもの意志を尊重しましょう。」
「好きな事をして心のエネルギーを回復させましょう。」
「自分から動き出すまで待ちましょう。」

 

→「不登校の間違った5つの対応」あなたの対応は間違っていませんか?

 
 

2.いじめアンケートでSOSは出しやすい?

 

ある学校に生徒指導主事として赴任する事になりました。

 

その学校では2ヶ月に1度の頻度で「いじめアンケート」を実施していました。

 

ただ、その学校の「いじめアンケート」の実施方法を見た私は次のように思います。

 

『これでは、いじめの被害者がSOSを出せないな!』
『このアンケートは全く機能していない!』

 

なぜ、そのように思ったのでしょう?

 

それは、その学校の「いじめアンケート」の内容と方法に問題があったからです。

 

ただ、この学校の内容と方法は、良くも悪くも「一般的」な「いじめアンケート」の内容と方法でした。

 
 

3.形だけのいじめアンケート

 

その学校の「いじめアンケート」の内容は次のようなものでした。

 

①「いじめ」を受けている人は、具体的に下記に内容を書いてください。

②先生達にどのように対応してほしいかを書いてください。

 

そして、アンケートの「記入方法」には、次のような支持があったダケです。

 

・帰りの会の時間に行う。

 

「これの何がダメなのですか?」
「いじめの被害者は内容を書いて先生に伝えれば良いと思います。」
「普通のアンケートではないですか?」

 

一般の方がこのように思うのは仕方がないかもしれません。

 

ただ、教育関係者がこのように思ったのであれば・・・。

 

「いじめ」が減らないのは、「あなた」のせいと言わざるを得ないでしょう。

 
 

4.アンケートを書いて「いじめ」られたら意味がない!

 

生徒指導主事となった私は権限を利用して「いじめアンケート」の刷新を行いました。

 

刷新のポイントは次の部分です。

 

①テスト同様の机配置で記入する。
②記入時間を確保する。
③記入項目に「いじめについて」以外に「趣味について」などの項目を追加する。
④時間いっぱいまで詳しく記入させる。
⑤記入内容が少ない場合は「居残り」や「再提出」を明記する。

 

また、先生方には配布時に掛けていただきたい「声掛け」の原稿を作成しました。

 

もちろん、これらの刷新には、次の2つの意図があります。

 

・いじめの被害者が記入しやすくするため。
・被害者の記入が周りにバレないようにするため。

 

また、先生方が正しい声掛けを行う事で、いじめの被害者には「安心」を、加害者には「恐怖(不安)」を、他のクラスメイトには「使命感」を感じさせる意図もありました。

 
 

5.必ず全員が書いている状態をつくる

 

それでは、それぞれの変更項目について具体的にお伝えしていきます。

 

 

①テスト同様の机配置で記入する。

 

テストと同様の机配置にする理由には、「いじめアンケート」の大切さを再認識させるという目的があります。

 

また、隣の席との距離を空ける事で、記入内容の漏洩を防ぎます。

 

これにより、いじめの被害にあっている子供達が「いじめアンケート」を書きやすくなります。

 
②記入時間を時間を確保する。

 

しっかりと時間を確保する事も「いじめアンケート」を書きやすくする方法の1つです。

 

実際、次のように言う先生は少なくありません。

 

「書き終わった人は提出して!」
「出来た人は別の事をしていいよ!」など

 

これでは、具体的に書く事は出来ませんし、さらには次のように「いじめ」を加速させてしまう否定も出てきます。

 

「あの子、いっぱい書いてる!」
「先生にチクろうとしている!」
「自分が調子に乗ってるから『いじめ』られてるダケなのに!」
「あとで、何を書いているか確認してやる!」など

 
③記入項目に「いじめについて」以外に「趣味について」などの項目を追加する。

 

そこで、必要になってくるのが「いじめ」以外の内容を記入する項目です。

 

実際には、次のような質問項目を作りました。

 

「いじめについて知っている人は『いじめ』に〇をして、記入欄に記入して下さい。」

「いじめが思い当たらない人は『趣味』に丸をして、記入欄に記入して下さい。」

 

これにより、全員が「何らかの内容」を書くようになります。

 

当然、誰が「いじめ」について書いているのか分からなくするための工夫です。

 

 

④時間いっぱいまで詳しく記入させる。

 

また、次のような支持も入れてあります。

 

「どちらの場合も記入欄いっぱいに書いてください。」

 

これにより、アンケート時間中に全員が何らかの内容を記入している状態になります。

 

これも、誰が「いじめ」について書いているのか分からなくするための工夫です。

 

 

⑤記入内容が少ない場合は「居残り」や「再提出」を明記する。

 

ここまで、支持をしても「いい加減」に書いたり、「少し」だけ書いたりする子供もいます。

 

そこで、「居残り」や「再提出」を生徒指導主事が行うことを明記しました。

 

これにより、アンケート時間中に全員が何らかの内容を記入している状態を強固なものにしたのです。

 
 

6.学校の本気度を子供たちに示す

 

担任の先生たちには「いじめアンケート」の注意点を子供達に伝えていただきました。

 

「どんな小さな事でも『いじめ』と思った事は書いて下さい。」
「クラスの友達が『いじめ』にあっていると感じた場合も書いて下さい。」
「アンケートに名前があったからといって、その人をスグに呼び出す事はありません。」
「先生の経験では、アンケートのおかげで『いじめ』から救われた子が何人もいます!」
「何も言えずに困っている仲間を助けて下さい!」
「これは『チクリ』ではありません。」
「仲間を『いじめ』から仲間を守る正しい行為です。」
「学校は『いじめ』を絶対に解決します。」
「アンケートのせいで『いじめ』がひどくなるようにはしません!」
「何があっても『いじめ』から守ります!」
「みなさんの協力をお願いします。」

 

また、次のような内容も子供達に伝えていただきました。

 

「アンケート以外でも『いじめ』に気づいたらスグに教えてね!」
「毎日の日記に書いたり、授業レポートに書いたりしてもいいよ!」
「少しでも早く『いじめ』で困っている仲間を救ってあげよう!」

 

そして、最後に次のように言ってもらいます。

 

「悪口などを注意しあえるクラスにしようね!」
「全員が毎日、楽しく過ごせる学校にしましょう!」

 
 

7.いじめアンケートの形骸化させないで!

 

この「いじめアンケート」を実施してから、「いじめ」や「それに類する問題」の情報が多く集まるようになりました。

 

子供達の中には「部活の顧問」や「生徒指導主事の私」に直接、相談をする子供もいます。

 

アンケートやそれ以外で「いじめ」の疑いがある情報を提供してくれた子供達には、感謝の気持ちを伝えました。

 

「本当にありがとうね!」
「○○さんに確認してみるね!」
「担任の先生にも伝えておくね!」
「これからも『いじめ』の疑いがあったら教えてね!」

 

このちょっとした工夫により、「いじめ」の「未然防止」「早期発見」「早期対応」が可能となったのです。

 

2013年に「いじめ防止対策推進法」ができてから、ほとんどの学校でも「いじめアンケート」が行われています。

 

しかし、多くの学校では「いじめアンケート」が形骸化している現実が・・・。

 

 

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