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不登校の理由が分からない中学1年生!適応指導教室に行くも・・・昼夜逆転、ゲーム依存、スマホ依存に!
1.学校に行こうとすると体が動かなくなる 2.不登校の理由を知ることにこだわると・・・ 3.本人の意志を尊重して家庭訪問はしない? 4.不登校の理由は担任だった? 5.適応指導教室に行き始めたが・・・ 6.昼夜逆転、ゲーム依存、スマホ依存に 7.「○回でいいから」は間違った対応! 8.初対面!事前の情報収集は完璧! 9.不登校の理由は友達のヒソヒソ話 10.担任に相談をするも・・・ 11.適応指導教室に行かなくなった理由 12.具体的な登校目標を設定! 13.理想の目標を応援する適応の先生 14.声のかけ方や褒めるタイミングの失敗 15.不登校生活は簡単に変えられない! 16.理想の目標と現実的な目標の2つを決めて 17.前進していることに気づく声かけ! 18.中学2年生からは無遅刻無欠席!
中学1年生から不登校になってしまったNさんは、小学校では学級委員などをする積極的で真面目な子どもでした。
そんなNさんは中学1年生の5月から不登校になってしまいました。
お母さんや先生は驚き、Nさんに不登校の理由を聞きます。
しかし、Nさんはこう言うだけです。
「なんで学校に行けないか分からない。」 「学校に行こうとすると体か動かなくなる。」 「本当は学校に行きたいのに・・・。」
静岡県にある不登校解決相談所には、不登校の理由が「分からない」という相談が多くよせられます。
もちろん、不登校の理由や原因が分かれば不登校が解決しやすいのは事実です。
しかし、不登校の理由や原因が「分からない」状態でも不登校を解決することはできます。
逆に不登校の理由や原因にこだわり、子どもに理由や原因を「聞けば聞くほど」子どもの状態は悪くなってしまいます。
さらには、何度も原因や理由を聞かれた不登校の子どもたちは「小さなストレス」を原因や理由と言うようになります。
「先生の怒り方がイヤ。」 「○○さんの態度がきらい。」 「宿題が多すぎる。」 「休み時間に△△くんが騒いでるのが気になる。」など
先生や親がこれらの問題?を解決したとしても・・・・。
不登校の子どもが学校に戻ることはないのです。
最初のうちは、家庭訪問をしてくれた担任と会って話をしていたNさんですが、少しずつ会うことを嫌がるようになっていきました。
担任の先生はNさんやお母さんにこのように言います。
「ムリに会わなくていいと思います。」 「Nさんが会いたいと思ったときに会ってくれればいいんです。」 「本人の意志を尊重してあげて下さい。」 「心のエネルギーが溜まったときに会えればいいと思います。」
担任の先生が仰っている対応が「正しい対応」と思う親御さんが多くいます。
しかし、この対応を続けると、子どもは担任と完全に会わなくなります。
当然ですが、Nさんも担任と会うことはありませんでした。
→「不登校の間違った5つの対応」あなたの対応は間違っていませんか?
担任の先生が家庭訪問をやめてから1ヶ月が経ったころ、校長先生のところにNさんの親御さんがいらっしゃいました。
「Nの不登校の理由が分かりました。」 「理由は担任の先生だと言っています。」 「だから、担任の先生と話をしたくないと言っています。」
学校は具体的な理由を聞きます。
「理由が担任の先生だと言っていますが具体的な部分は分かりません。」 「優しい子なので、担任の先生のイヤな所を言いたくないんだと思います。」
最後に親御さんが言います。
「家庭訪問はしていただかなくて結構です。」 「これからは適応指導教室に行くと言っています。」 「適応指導教室に行けば出席になるんですよね?」
ただ、学校関係者の接点がなくなるのは良くないと考えた校長は生徒指導主事である私に適応指導教室との連携を命令したのです。
→別室や適応指導教室、フリースクールのデメリットは?
Nさんは適応指導教室に通い始めました。
最初は週に3日、10時~14時までの4時間を適応指導教室で過ごします。
しかし、適応指導教室への登校時間は少しずつ遅くなっていきます。
さらには、週に3日だった登校は2日→1日と減っていき、最終的には月に1~2回、1時間程度の滞在となってしまいます。
もちろん、適応指導教室の先生は「子どもの意志を尊重」し「気持ちに寄り添った」対応を行いました。
「ムリしなくていいからね!」 「来られるときだけ来ればいいからね!」 「勉強も出来る範囲でいいんだよ!」 「好きな事をして心のエネルギーを回復しようね!」
→別室や適応指導教室、フリースクールに行かなくなる理由!
夏休み明けNさんの親御さんから校長先生に連絡がありました。
「適応指導教室にも行かなくなってしまいました。」 「最初は勉強やお手伝いをしていたのですが・・・。」 「今は、ゲームやスマホで1日を過ごしています。」 「昼夜逆転生活にもなってしまいました。」 「どうすれば学校にもどれるようになるのでしょうか?」
校長室に呼ばれた私は校長先生と一緒に適応指導教室での様子や対応を聞きました。
さらには家での対応や声かけについても教えていただきました。
『不登校の原因は担任ではないようだ。』 『現在の昼夜逆転は適応指導教室と親が間違った対応を行ったからだ。』 『登校への意欲がなくなってきているのが心配だ!』 『Nさんにあった対応を行わなければ・・・・。』
親御さんから話を聞いた私が思ったことです。
私が家庭訪問を提案すると、親御さんは難色を示します。
「今月は1度も適応指導教室に行っていません。」 「家でも『月に1回でいいから』適応指導教室に行こうと言っています。」
※「月に1回でいいから」は間違った声かけです。
「今週、必ず適応指導教室に行かせようと思っています。」 「適応指導教室に行くために家を出たときは学校に連絡します。」 「それに合わせて先生が適応指導教室に来て下さいませんか?」
校長先生は親御さんの提案をスグに受けいれました。
「お母さんから連絡がきたら、スグに適応指導教室に行かせます。」 「適応指導教室にはコチラから連絡をしておきます。」 「お母さんは『Nさんが適応指導教室に行ける』ように声をかけて下さい。」
数日後。
Nさんが適応指導教室に向かったという連絡が来ました。
私は他の先生に授業変更をお願いして適応指導教室に向かいます。
私とNさんは面識がなかったため、最初の10分だけは適応指導教室の先生にも話し合いに参加していただきました。
※適応指導教室に行かなくなった理由も聞くため、適応指導教室の先生には退席をお願いして、少しでも本音を話しやすい状況にしました。
Nさんとは初対面だったため、緊張をほぐすためにNさんの好きなアイドルグループの話から入ります。
※事前にNさんの好きなアイドルグループの情報収集済みです。
もちろん、アイドルグループの話だけでは終わりません。
→趣味の話しだけでは不登校は解決しない!信頼もできない!
私はNさんが不登校の理由や原因、適応指導教室への登校が減っている理由を話しやすくするために、他の不登校生徒の例を提示しました。
『同じような体験をしているのは自分だけじゃないんだ!』
Nさんがこのように思ったかは分かりませんが、Nさんは不登校になった理由を話してくれました。
「不登校の原因はIさんとのトラブルです。」 「授業中の私語を注意したら・・・・。」 「その場でイヤな顔をされました。」 「そして、休み時間に入ると私を指さしヒソヒソ話をはじめたんです。」 「それが、毎日、毎日、続いて・・・・。」
さらに、Nさんは本音を話してくれました。
「学校に行かなきゃダメだとは思ってますが・・・・。」 「Iさんのことを思い浮かべると・・・・。」 「多分、私の悪口を言っていると思います。」
担任の先生に相談をしたのかを確認します。
「担任の先生には相談しました。」 「そうしたら担任の先生はIさんにヒソヒソ話について聞いたそうです。」
『ヒソヒソ話はNさんの話ではないらしいよ!』 『だから気にしないでいいと思うよ!』 『悪口を言われているっていうのは考えすぎだよ!』
「でも、翌日も私の方をチラチラ見ながらのヒソヒソ話は続きました。」 「思い込みかもしれませんが、ヒソウソ話が怖くて・・・・。」 「休み時間のたびにチラチラ見てくるんです。」 「それを思うと学校に行くのが怖くなって。」
適応指導教室を休むようになった理由も教えてくれました。
「最初は、毎日、適応指導教室に通おうと思ったんです。」 「でも、少しずつ面倒になってきて・・・。」 「あるとき面倒だったので休んだんです。」 「次の日、恐る恐る適応指導教室に行くと・・・。」
『よく来たね~!』 『エラいね~!』 『来られないときはムリに来なくていいからね~!』
「こう言われて、気持ちは楽になったんですが・・・。」 「お母さんからも何も言われなかったんで・・・。」 「休んでも怒られないし・・・。」 「親も1回だけでいいからって言うし・・・。」
私はNさんに伝えます。
「学校に行った方がいいって分かってるんだね!」 「でも、Iさんのことが怖くて不安になっちゃうんだね!」 「だから、適応指導教室で勉強しようと決めたんだよ!」 「それは、とっても良い事だと思うよ。」 「でも、今の状態は良くないよ!」 「少しずつ生活や登校を戻していこうね!」
私とNさんは具体的な短期目標について話をしました。
全てを話すことができて安心し、前向きになったNさんは短期目標を決めます。
「明日から毎日7時に起きる!」 「学校はムリだけど適応指導教室に、毎日、通う!」
極端な目標を立てるのは「真面目な不登校の子あるある」です。
しかし、その目標を達成できる子は多くありません。
「いきなり、そこまではできなくていいよ!」 「まずは週に2回は適応指導教室に登校してよ!」 「10時くらいからでいいからね!」 「面倒だと思っても2回は登校するんだよ!」 「体調のことも考えて週の前半に登校してほしいな。」 「先生は来週の今日(木)に来るから、それまでに2日の登校をガンバってね!」 「それなら出来そうかな?」
これに対してNさんは頷いて答えます。
「それは絶対に大丈夫!」
私は1週間後に再訪することを伝え学校に戻りました。
(ここからは後から聞いた話しです。)
私が学校に戻った後、適応指導教室の先生はNさんと話をしたそうです。
「明日から、毎日、登校するの?」 「エラいね~!」 「自分で決めた事だからガンバってね!」 「目標を達成できるようにしようね!」
適応指導教室の先生は、良くも悪くも子どもの全てを受容と共感しています。
しかし、支援やフォローはありません。
悪く言うと、全てを子ども任せにしているのです。
私が1週間後に再訪するとNさんがいません。
私はNさんの様子を適応指導教室の先生に聞きます。
「翌日の金曜日は朝1でコチラに登校したんです。」 「私はたくさん褒めました!」 「しかし、月曜日は来なかったんです。」 「ただ、火曜日は10時頃に来てくれました。」 「私は来たことをたくさん褒めました。」 「水曜日も10時に来たのですが・・・。」 「昨日と今日は来ていません。」
この先生のように前向きの声かけをする姿勢はとても大切です。
「無理しなくていいよ」などの後ろ向きの声かけでは、子どもはガンバることができなくなってしまうからです。
ただし、使うタイミングを間違えると、マイナスに作用する場合があるのです。
私と話をしたことでNさんはガンバろうと思ってくれました。
そして、「7時に起きる!」や「毎日、登校する!」と理想の目標をたてたのです。
しかし、生活リズムは簡単に変えることができません。
ここで、親や先生、カウンセラーさんは「少しガンバレば達成できる」目標を設定しなければなりません。
「ムリしなくていいよ」では子どもはガンバレず、「理想の目標」では達成することが出来ないからです。
もちろん、子どもが決めた理想の目標を否定する必要はありません。
なぜなら、自分の言葉どおりに理想の行動をすることができる子もいるからです。
不登校の子どもが「自分で決めた理想の目標」を達成できたときは、たくさん褒めて上げましょう。
親や先生、カウンセラーさんが思っている以上にガンバったからです。
同時に「一緒に決めた現実的な目標」を達成できたときも、たくさん褒めて上げましょう。
この目標を達成できた事が100点で、理想の目標を達成できたのは200点と思って下さい。
もちろん、関係している大人は「現実的な目標」を達成できるように支援をしなければなりません。
例えばNさんの場合、朝の7時に1回、起床の声かけをした方が良いでしょう。
しかし、そこで起きなくても大丈夫です。
大切なのは「週2回は必ず10時までに登校する」ことだからです。
私は適応指導教室に来ていなかったNさんに電話をします。
「先週は週に3回も登校したんだって!」 「そのうち1回は8時に来たらしいね!」 「めっちゃガンバったじゃん!」 「先生と決めた約束を守ってくれたんだね!」 「本当にガンバったね!」
すると、Nさんは下記のように言いました。
「毎朝、7時に起きるつもりだったんですが・・・。」 「そして、毎日、8時に適応指導教室に行く予定だったんですが・・・。」 「でも、3日しか行けなくて・・・。」
「それが出来たら本当にスゴかったね!」 「でも、先生との約束は守ったじゃん!」 「だから100点だよ!」 「毎日、8時に来ていたら200点だったね!」
また、私と話す前のNさんの状態も思い出してもらいました。
「先々週は週に、何回、来ることが出来たの?」 「確か0回じゃなかったっけ?」 「お母さんの話では月に1回だったような。笑」 「このペースでガンバレば今月は8~12回の登校だよ!」 「8倍~12倍ってスゴくない?」
2ヶ月後。
中学2年生になったNさんは新学期から登校を始めます。
もちろん、Nさん、親御さんとは定期的に面談を行いました。
その後、中学2年生の最初こそ、数回の遅刻と欠席がありましたが、定期的な面談や声かけにより、中学2年生の2学期からは無遅刻、無欠席が続きます。
そして、中学3年生でも無遅刻無欠席を続け、希望した全日制高校に合格しました。
現在、Nさんは大学生となり、毎日を楽しく過ごしているようです。
→まずは静岡県にある不登校解決相談所の無料相談を! →全国から、相談の依頼をいただいております。
海外からの相談もいただくようになりました。 カナダ、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、北海道、岩手県、福島県、宮城県、山梨県、愛知県、青森県、新潟県、石川県、福井県、富山県、長野県、岐阜県、大阪府、京都府、三重県、兵庫県、奈良県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、高知県、愛媛県、佐賀県、宮崎県、大分県、熊本県、福岡県、沖縄県から不登校の相談をいただいております。
友だち追加(初回無料相談30分延長など)
24/10/07
24/09/30
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初めての面談から3ヶ月で無遅刻、無欠席に!現在大学生!
1.学校に行こうとすると体が動かなくなる
2.不登校の理由を知ることにこだわると・・・
3.本人の意志を尊重して家庭訪問はしない?
4.不登校の理由は担任だった?
5.適応指導教室に行き始めたが・・・
6.昼夜逆転、ゲーム依存、スマホ依存に
7.「○回でいいから」は間違った対応!
8.初対面!事前の情報収集は完璧!
9.不登校の理由は友達のヒソヒソ話
10.担任に相談をするも・・・
11.適応指導教室に行かなくなった理由
12.具体的な登校目標を設定!
13.理想の目標を応援する適応の先生
14.声のかけ方や褒めるタイミングの失敗
15.不登校生活は簡単に変えられない!
16.理想の目標と現実的な目標の2つを決めて
17.前進していることに気づく声かけ!
18.中学2年生からは無遅刻無欠席!
1.学校に行こうとすると体が動かなくなる
中学1年生から不登校になってしまったNさんは、小学校では学級委員などをする積極的で真面目な子どもでした。
そんなNさんは中学1年生の5月から不登校になってしまいました。
お母さんや先生は驚き、Nさんに不登校の理由を聞きます。
しかし、Nさんはこう言うだけです。
「なんで学校に行けないか分からない。」
「学校に行こうとすると体か動かなくなる。」
「本当は学校に行きたいのに・・・。」
2.不登校の理由を知ることにこだわると・・・
静岡県にある不登校解決相談所には、不登校の理由が「分からない」という相談が多くよせられます。
もちろん、不登校の理由や原因が分かれば不登校が解決しやすいのは事実です。
しかし、不登校の理由や原因が「分からない」状態でも不登校を解決することはできます。
逆に不登校の理由や原因にこだわり、子どもに理由や原因を「聞けば聞くほど」子どもの状態は悪くなってしまいます。
さらには、何度も原因や理由を聞かれた不登校の子どもたちは「小さなストレス」を原因や理由と言うようになります。
「先生の怒り方がイヤ。」
「○○さんの態度がきらい。」
「宿題が多すぎる。」
「休み時間に△△くんが騒いでるのが気になる。」など
先生や親がこれらの問題?を解決したとしても・・・・。
不登校の子どもが学校に戻ることはないのです。
3.本人の意志を尊重して家庭訪問はしない?
最初のうちは、家庭訪問をしてくれた担任と会って話をしていたNさんですが、少しずつ会うことを嫌がるようになっていきました。
担任の先生はNさんやお母さんにこのように言います。
「ムリに会わなくていいと思います。」
「Nさんが会いたいと思ったときに会ってくれればいいんです。」
「本人の意志を尊重してあげて下さい。」
「心のエネルギーが溜まったときに会えればいいと思います。」
担任の先生が仰っている対応が「正しい対応」と思う親御さんが多くいます。
しかし、この対応を続けると、子どもは担任と完全に会わなくなります。
当然ですが、Nさんも担任と会うことはありませんでした。
→「不登校の間違った5つの対応」あなたの対応は間違っていませんか?
4.不登校の理由は担任だった?
担任の先生が家庭訪問をやめてから1ヶ月が経ったころ、校長先生のところにNさんの親御さんがいらっしゃいました。
「Nの不登校の理由が分かりました。」
「理由は担任の先生だと言っています。」
「だから、担任の先生と話をしたくないと言っています。」
学校は具体的な理由を聞きます。
「理由が担任の先生だと言っていますが具体的な部分は分かりません。」
「優しい子なので、担任の先生のイヤな所を言いたくないんだと思います。」
最後に親御さんが言います。
「家庭訪問はしていただかなくて結構です。」
「これからは適応指導教室に行くと言っています。」
「適応指導教室に行けば出席になるんですよね?」
ただ、学校関係者の接点がなくなるのは良くないと考えた校長は生徒指導主事である私に適応指導教室との連携を命令したのです。
→別室や適応指導教室、フリースクールのデメリットは?
5.適応指導教室に行き始めたが・・・
Nさんは適応指導教室に通い始めました。
最初は週に3日、10時~14時までの4時間を適応指導教室で過ごします。
しかし、適応指導教室への登校時間は少しずつ遅くなっていきます。
さらには、週に3日だった登校は2日→1日と減っていき、最終的には月に1~2回、1時間程度の滞在となってしまいます。
もちろん、適応指導教室の先生は「子どもの意志を尊重」し「気持ちに寄り添った」対応を行いました。
「ムリしなくていいからね!」
「来られるときだけ来ればいいからね!」
「勉強も出来る範囲でいいんだよ!」
「好きな事をして心のエネルギーを回復しようね!」
→別室や適応指導教室、フリースクールに行かなくなる理由!
6.昼夜逆転、ゲーム依存、スマホ依存に
夏休み明けNさんの親御さんから校長先生に連絡がありました。
「適応指導教室にも行かなくなってしまいました。」
「最初は勉強やお手伝いをしていたのですが・・・。」
「今は、ゲームやスマホで1日を過ごしています。」
「昼夜逆転生活にもなってしまいました。」
「どうすれば学校にもどれるようになるのでしょうか?」
校長室に呼ばれた私は校長先生と一緒に適応指導教室での様子や対応を聞きました。
さらには家での対応や声かけについても教えていただきました。
『不登校の原因は担任ではないようだ。』
『現在の昼夜逆転は適応指導教室と親が間違った対応を行ったからだ。』
『登校への意欲がなくなってきているのが心配だ!』
『Nさんにあった対応を行わなければ・・・・。』
親御さんから話を聞いた私が思ったことです。
7.「○回でいいから」は間違った対応!
私が家庭訪問を提案すると、親御さんは難色を示します。
「今月は1度も適応指導教室に行っていません。」
「家でも『月に1回でいいから』適応指導教室に行こうと言っています。」
※「月に1回でいいから」は間違った声かけです。
「今週、必ず適応指導教室に行かせようと思っています。」
「適応指導教室に行くために家を出たときは学校に連絡します。」
「それに合わせて先生が適応指導教室に来て下さいませんか?」
校長先生は親御さんの提案をスグに受けいれました。
「お母さんから連絡がきたら、スグに適応指導教室に行かせます。」
「適応指導教室にはコチラから連絡をしておきます。」
「お母さんは『Nさんが適応指導教室に行ける』ように声をかけて下さい。」
8.初対面!事前の情報収集は完璧!
数日後。
Nさんが適応指導教室に向かったという連絡が来ました。
私は他の先生に授業変更をお願いして適応指導教室に向かいます。
私とNさんは面識がなかったため、最初の10分だけは適応指導教室の先生にも話し合いに参加していただきました。
※適応指導教室に行かなくなった理由も聞くため、適応指導教室の先生には退席をお願いして、少しでも本音を話しやすい状況にしました。
Nさんとは初対面だったため、緊張をほぐすためにNさんの好きなアイドルグループの話から入ります。
※事前にNさんの好きなアイドルグループの情報収集済みです。
もちろん、アイドルグループの話だけでは終わりません。
→趣味の話しだけでは不登校は解決しない!信頼もできない!
私はNさんが不登校の理由や原因、適応指導教室への登校が減っている理由を話しやすくするために、他の不登校生徒の例を提示しました。
9.不登校の理由は友達のヒソヒソ話
『同じような体験をしているのは自分だけじゃないんだ!』
Nさんがこのように思ったかは分かりませんが、Nさんは不登校になった理由を話してくれました。
「不登校の原因はIさんとのトラブルです。」
「授業中の私語を注意したら・・・・。」
「その場でイヤな顔をされました。」
「そして、休み時間に入ると私を指さしヒソヒソ話をはじめたんです。」
「それが、毎日、毎日、続いて・・・・。」
さらに、Nさんは本音を話してくれました。
「学校に行かなきゃダメだとは思ってますが・・・・。」
「Iさんのことを思い浮かべると・・・・。」
「多分、私の悪口を言っていると思います。」
10.担任に相談をするも・・・
担任の先生に相談をしたのかを確認します。
「担任の先生には相談しました。」
「そうしたら担任の先生はIさんにヒソヒソ話について聞いたそうです。」
『ヒソヒソ話はNさんの話ではないらしいよ!』
『だから気にしないでいいと思うよ!』
『悪口を言われているっていうのは考えすぎだよ!』
「でも、翌日も私の方をチラチラ見ながらのヒソヒソ話は続きました。」
「思い込みかもしれませんが、ヒソウソ話が怖くて・・・・。」
「休み時間のたびにチラチラ見てくるんです。」
「それを思うと学校に行くのが怖くなって。」
11.適応指導教室に行かなくなった理由
適応指導教室を休むようになった理由も教えてくれました。
「最初は、毎日、適応指導教室に通おうと思ったんです。」
「でも、少しずつ面倒になってきて・・・。」
「あるとき面倒だったので休んだんです。」
「次の日、恐る恐る適応指導教室に行くと・・・。」
『よく来たね~!』
『エラいね~!』
『来られないときはムリに来なくていいからね~!』
「こう言われて、気持ちは楽になったんですが・・・。」
「お母さんからも何も言われなかったんで・・・。」
「休んでも怒られないし・・・。」
「親も1回だけでいいからって言うし・・・。」
私はNさんに伝えます。
「学校に行った方がいいって分かってるんだね!」
「でも、Iさんのことが怖くて不安になっちゃうんだね!」
「だから、適応指導教室で勉強しようと決めたんだよ!」
「それは、とっても良い事だと思うよ。」
「でも、今の状態は良くないよ!」
「少しずつ生活や登校を戻していこうね!」
12.具体的な登校目標を設定!
私とNさんは具体的な短期目標について話をしました。
全てを話すことができて安心し、前向きになったNさんは短期目標を決めます。
「明日から毎日7時に起きる!」
「学校はムリだけど適応指導教室に、毎日、通う!」
極端な目標を立てるのは「真面目な不登校の子あるある」です。
しかし、その目標を達成できる子は多くありません。
「いきなり、そこまではできなくていいよ!」
「まずは週に2回は適応指導教室に登校してよ!」
「10時くらいからでいいからね!」
「面倒だと思っても2回は登校するんだよ!」
「体調のことも考えて週の前半に登校してほしいな。」
「先生は来週の今日(木)に来るから、それまでに2日の登校をガンバってね!」
「それなら出来そうかな?」
これに対してNさんは頷いて答えます。
「それは絶対に大丈夫!」
13.理想の目標を応援する適応の先生
私は1週間後に再訪することを伝え学校に戻りました。
(ここからは後から聞いた話しです。)
私が学校に戻った後、適応指導教室の先生はNさんと話をしたそうです。
「明日から、毎日、登校するの?」
「エラいね~!」
「自分で決めた事だからガンバってね!」
「目標を達成できるようにしようね!」
適応指導教室の先生は、良くも悪くも子どもの全てを受容と共感しています。
しかし、支援やフォローはありません。
悪く言うと、全てを子ども任せにしているのです。
14.声のかけ方や褒めるタイミングの失敗
私が1週間後に再訪するとNさんがいません。
私はNさんの様子を適応指導教室の先生に聞きます。
「翌日の金曜日は朝1でコチラに登校したんです。」
「私はたくさん褒めました!」
「しかし、月曜日は来なかったんです。」
「ただ、火曜日は10時頃に来てくれました。」
「私は来たことをたくさん褒めました。」
「水曜日も10時に来たのですが・・・。」
「昨日と今日は来ていません。」
この先生のように前向きの声かけをする姿勢はとても大切です。
「無理しなくていいよ」などの後ろ向きの声かけでは、子どもはガンバることができなくなってしまうからです。
ただし、使うタイミングを間違えると、マイナスに作用する場合があるのです。
15.不登校生活は簡単に変えられない!
私と話をしたことでNさんはガンバろうと思ってくれました。
そして、「7時に起きる!」や「毎日、登校する!」と理想の目標をたてたのです。
しかし、生活リズムは簡単に変えることができません。
ここで、親や先生、カウンセラーさんは「少しガンバレば達成できる」目標を設定しなければなりません。
「ムリしなくていいよ」では子どもはガンバレず、「理想の目標」では達成することが出来ないからです。
もちろん、子どもが決めた理想の目標を否定する必要はありません。
なぜなら、自分の言葉どおりに理想の行動をすることができる子もいるからです。
16.理想の目標と現実的な目標の2つを決めて
不登校の子どもが「自分で決めた理想の目標」を達成できたときは、たくさん褒めて上げましょう。
親や先生、カウンセラーさんが思っている以上にガンバったからです。
同時に「一緒に決めた現実的な目標」を達成できたときも、たくさん褒めて上げましょう。
この目標を達成できた事が100点で、理想の目標を達成できたのは200点と思って下さい。
もちろん、関係している大人は「現実的な目標」を達成できるように支援をしなければなりません。
例えばNさんの場合、朝の7時に1回、起床の声かけをした方が良いでしょう。
しかし、そこで起きなくても大丈夫です。
大切なのは「週2回は必ず10時までに登校する」ことだからです。
17.前進していることに気づく声かけ!
私は適応指導教室に来ていなかったNさんに電話をします。
「先週は週に3回も登校したんだって!」
「そのうち1回は8時に来たらしいね!」
「めっちゃガンバったじゃん!」
「先生と決めた約束を守ってくれたんだね!」
「本当にガンバったね!」
すると、Nさんは下記のように言いました。
「毎朝、7時に起きるつもりだったんですが・・・。」
「そして、毎日、8時に適応指導教室に行く予定だったんですが・・・。」
「でも、3日しか行けなくて・・・。」
私はNさんに伝えます。
「それが出来たら本当にスゴかったね!」
「でも、先生との約束は守ったじゃん!」
「だから100点だよ!」
「毎日、8時に来ていたら200点だったね!」
また、私と話す前のNさんの状態も思い出してもらいました。
「先々週は週に、何回、来ることが出来たの?」
「確か0回じゃなかったっけ?」
「お母さんの話では月に1回だったような。笑」
「このペースでガンバレば今月は8~12回の登校だよ!」
「8倍~12倍ってスゴくない?」
18.中学2年生からは無遅刻無欠席!
2ヶ月後。
中学2年生になったNさんは新学期から登校を始めます。
もちろん、Nさん、親御さんとは定期的に面談を行いました。
その後、中学2年生の最初こそ、数回の遅刻と欠席がありましたが、定期的な面談や声かけにより、中学2年生の2学期からは無遅刻、無欠席が続きます。
そして、中学3年生でも無遅刻無欠席を続け、希望した全日制高校に合格しました。
現在、Nさんは大学生となり、毎日を楽しく過ごしているようです。
→まずは静岡県にある不登校解決相談所の無料相談を!
→全国から、相談の依頼をいただいております。
海外からの相談もいただくようになりました。
カナダ、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県、栃木県、群馬県、北海道、岩手県、福島県、宮城県、山梨県、愛知県、青森県、新潟県、石川県、福井県、富山県、長野県、岐阜県、大阪府、京都府、三重県、兵庫県、奈良県、島根県、岡山県、広島県、徳島県、高知県、愛媛県、佐賀県、宮崎県、大分県、熊本県、福岡県、沖縄県から不登校の相談をいただいております。
友だち追加(初回無料相談30分延長など)
電話番号:080-9114-8318
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