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「勉強が苦手で不登校」の事前支援で不登校解決
不登校や発達障害で悩むお母さんや先生たちに子どもの様子を聞くと、こういう言葉が返ってくることがあります。 「授業で先生が何を言っているのかわからない!」と言う。 「毎日の授業がつまらない!」と言う。 「漢字や英語を覚えるのが苦手!」と言う。 「計算問題を解くのがキライ!」と言う。
私が中学校で担任をしているときも、このような言葉をよく聞きました。それに対してこう言う方もいらっしゃいます。 「勉強にストレスを感じているのでムリをさせないようにしましょう!」
でも、本当にそれでいいのでしょうか?
ある中学校で新入学のTYさん担任をすることになった私。春休みにTYさん担任から小学校での様子を聞きました。そこで、TYさんの担任の先生から聞いた話が下記のものです。 「小学校では五月雨不登校だった。」 「勉強が苦手である。」 「特に、漢字や英単語などの暗記が苦手である。」
暗記が苦手なTYさんに対して、私はこういう支援を考えました。 「暗記を苦手じゃないと思えるようにしよう!」 「暗記の支援をして結果を残せるようにしよう!」 「小テストで満点を取って『やればできる』と思えるようにしよう!」
国語の先生に漢字の小テストについて聞いてみると、月に1回、50問テストを行うとのことでした。
TYさんに50問は厳しいと思った私は、国語の先生に理由を伝えこうお願いします。 「できれば、週に1回で10問程度のテストに変えてもらえませんか?」
国語の先生は私の話を聞いて、快く提案を受け入れてくれました。
英語の先生にも小テストの確認をしました。すると、英語ではほぼ毎回、授業の最初に5問程度の単語テストをするということを教えてくれました。
漢字テストも英単語テストも、事前に小テストにでる漢字や英単語を生徒たちに伝えているということでした。そこで、私は1年分の漢字テスト40回分と英単語テスト60回分をクラスで勉強するようにつくることにしました。
英語の先生と国語の先生に小テストのデータをもらうわけにはいきません。私のクラスだけに事前に小テストと同じプリントを配っては、他のクラスから文句がでます。どの範囲がいつテストに出るかは学年の生徒全員に伝えてあるということだったので、私がそのプリントを参考に小テストをつくったわけです。
やるべきことは早く終わらせたい私は、土曜日と日曜の部活終了後、小テストを作成します。そして、印刷し教室の私の机の引き出しにいれておきました。
テストの全日の帰りの会で全員に私のつくった小テストを配ります。そして、その場でプレ小テストを行います。もちろん、点数が悪くても注意することはありません。
ある子がこう言います。 「先生!家で勉強したいので、このプリントもっともらっていいですか?」
私はクラス全員が聞こえるように大きな声でこう言います。 「もちろんいいよ!」 「好きな枚数だけ持っていって!」 「もちろん宿題じゃないから、先生に提出しなくていいよ!」 「明日は満点とれるといいね!」
すると、他の子も「私ももらってく!」とどんどんプリントを取りに来ます。
TYさんには私から声をかけます。もちろん、TYさんと同じように英語が苦手な生徒、数名と一緒に!そこで、こう声をかけました。 「5人とも英語苦手でしょ!」 「先生も中学生の時、英語ダメダメだったよ!」 「でも、みんなならできるから6人でがんばろう!」
TYさんを含め苦手な生徒には、コチラからテスト勉強をするように声をかけます。苦手なので自分からやろうと思うことがあまりないからです。半強制ですが、子どもたちが単語を覚え、私のプリントをやり、私が声をかけながら○付けをすることで、子どもたちのやる気を高めます。
翌日の朝の会でもクラス全員でプレ小テストを行いました。
国語の小テストは4時間目でした。子どもたちは休み時間も私のプリントを使って勉強をしています。もちろんTYさんもやっていました。
4時間目が終わり教室に戻ると、子どもたちが小テストをもって私の所にやってきます。 「先生、満点とったよ!」 「私も!」 「私は1問、間違えちゃった!」
私はそれを大げさに褒めます! 「すごいじゃん!」 「満点ばっかりじゃん!」 「9点や8点もすごいよ!」
すると、TYさんも私の所にテストを持ってきてこう言います。 「先生、2問、間違えちゃった!」
私はTYさんにこういいました。 「すごいじゃん!8点はいい点だよ!」 「TYさんは暗記、得意なんだね!」
放課後、職員室に戻ると国語の先生が私のところに来てこう言います。 「先生のクラスの子、とてもがんばっていましたよ!」 「学年平均が6点なのに、先生のクラスは8.8点です。」 「ダントツの1位です!どうやったんですか?」
私は、自分でつくったプリントを国語の先生に見せます。すると、国語の先生がこう言いました。 「私もこのプリントを自分のクラスに配っていいですか?」 「次の小テストでは、先生のクラスに負けたくないので!」
翌日、私はクラスで学年平均点の話をします。その話を聞いたときのTYさんはとても嬉しそうな顔をしていました。さらに、国語の先生から宣戦布告を受けたことを伝えると、私のクラスの子どもたちは口々にこう言いました! 「次も絶対に負けない!」 「この調子でいけば絶対、勝てるよ!」 「みんなでがんばろう!」
小テストで暗記に自信をもったTYさん。定期テストなどの範囲が広いテストでは5教科の合計が500点満点中100点程度しかとれていませんでしたが、小テストでは毎回、満点を取るようになりました。そして、毎回の満点はTYさんの自慢となりました。
1年間、漢字の小テストと英単語の小テストでほぼ満点を取ったTYさん。その成績は徐々にあがっていき、中学1年生の最後の定期テストでは、5教科合計が150点程度になりました。
そして、中学3年生の時には5教科合計が250点程度にまであがりました。中学1年生のときには300人中280番だった順位も、中学3年生の時には150番くらいに上がっていました。
もちろん、希望の高校に合格し、今現在は大学に通っています。
私は子どもたちにこう言いたくありません。 「勉強が苦手だからやらなくていいよ!」
苦手だから、やる気が出ないのはとてもよく分かります。私も苦手なことは後回しにすることがよくあります。ただ、社会に出て「この仕事は苦手だからやらない!」と言うわけにはいきません。
苦手でもやらなければならないのであれば、少しでも「楽しい」「やってよかった」「やればできる」と思ってほしいと考えています。勉強が苦手な子どもたちがやる気を出す事前支援をしていけるといいですね!
24/04/23
24/04/19
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先生、読んで!事前支援で不登校0(ゼロ)①「勉強が苦手で不登校」の事前支援
不登校や発達障害で悩むお母さんや先生たちに子どもの様子を聞くと、こういう言葉が返ってくることがあります。
「授業で先生が何を言っているのかわからない!」と言う。
「毎日の授業がつまらない!」と言う。
「漢字や英語を覚えるのが苦手!」と言う。
「計算問題を解くのがキライ!」と言う。
私が中学校で担任をしているときも、このような言葉をよく聞きました。それに対してこう言う方もいらっしゃいます。
「勉強にストレスを感じているのでムリをさせないようにしましょう!」
でも、本当にそれでいいのでしょうか?
暗記が苦手なTYさん!
ある中学校で新入学のTYさん担任をすることになった私。春休みにTYさん担任から小学校での様子を聞きました。そこで、TYさんの担任の先生から聞いた話が下記のものです。
「小学校では五月雨不登校だった。」
「勉強が苦手である。」
「特に、漢字や英単語などの暗記が苦手である。」
全体支援と個別支援でやる気をUP!
暗記が苦手なTYさんに対して、私はこういう支援を考えました。
「暗記を苦手じゃないと思えるようにしよう!」
「暗記の支援をして結果を残せるようにしよう!」
「小テストで満点を取って『やればできる』と思えるようにしよう!」
国語の先生に漢字の小テストについて聞いてみると、月に1回、50問テストを行うとのことでした。
TYさんに50問は厳しいと思った私は、国語の先生に理由を伝えこうお願いします。
「できれば、週に1回で10問程度のテストに変えてもらえませんか?」
国語の先生は私の話を聞いて、快く提案を受け入れてくれました。
英語の先生にも小テストの確認をしました。すると、英語ではほぼ毎回、授業の最初に5問程度の単語テストをするということを教えてくれました。
クラス専用、英単語テストと漢字テストをつくる!
漢字テストも英単語テストも、事前に小テストにでる漢字や英単語を生徒たちに伝えているということでした。そこで、私は1年分の漢字テスト40回分と英単語テスト60回分をクラスで勉強するようにつくることにしました。
英語の先生と国語の先生に小テストのデータをもらうわけにはいきません。私のクラスだけに事前に小テストと同じプリントを配っては、他のクラスから文句がでます。どの範囲がいつテストに出るかは学年の生徒全員に伝えてあるということだったので、私がそのプリントを参考に小テストをつくったわけです。
やるべきことは早く終わらせたい私は、土曜日と日曜の部活終了後、小テストを作成します。そして、印刷し教室の私の机の引き出しにいれておきました。
クラス全員で小テスト勉強
テストの全日の帰りの会で全員に私のつくった小テストを配ります。そして、その場でプレ小テストを行います。もちろん、点数が悪くても注意することはありません。
ある子がこう言います。
「先生!家で勉強したいので、このプリントもっともらっていいですか?」
私はクラス全員が聞こえるように大きな声でこう言います。
「もちろんいいよ!」
「好きな枚数だけ持っていって!」
「もちろん宿題じゃないから、先生に提出しなくていいよ!」
「明日は満点とれるといいね!」
すると、他の子も「私ももらってく!」とどんどんプリントを取りに来ます。
TYさんには私から声をかけます。もちろん、TYさんと同じように英語が苦手な生徒、数名と一緒に!そこで、こう声をかけました。
「5人とも英語苦手でしょ!」
「先生も中学生の時、英語ダメダメだったよ!」
「でも、みんなならできるから6人でがんばろう!」
TYさんを含め苦手な生徒には、コチラからテスト勉強をするように声をかけます。苦手なので自分からやろうと思うことがあまりないからです。半強制ですが、子どもたちが単語を覚え、私のプリントをやり、私が声をかけながら○付けをすることで、子どもたちのやる気を高めます。
翌日の朝の会でもクラス全員でプレ小テストを行いました。
クラス平均8.8点(学年平均6点)
国語の小テストは4時間目でした。子どもたちは休み時間も私のプリントを使って勉強をしています。もちろんTYさんもやっていました。
4時間目が終わり教室に戻ると、子どもたちが小テストをもって私の所にやってきます。
「先生、満点とったよ!」
「私も!」
「私は1問、間違えちゃった!」
私はそれを大げさに褒めます!
「すごいじゃん!」
「満点ばっかりじゃん!」
「9点や8点もすごいよ!」
すると、TYさんも私の所にテストを持ってきてこう言います。
「先生、2問、間違えちゃった!」
私はTYさんにこういいました。
「すごいじゃん!8点はいい点だよ!」
「TYさんは暗記、得意なんだね!」
クラス対抗で切磋琢磨
放課後、職員室に戻ると国語の先生が私のところに来てこう言います。
「先生のクラスの子、とてもがんばっていましたよ!」
「学年平均が6点なのに、先生のクラスは8.8点です。」
「ダントツの1位です!どうやったんですか?」
私は、自分でつくったプリントを国語の先生に見せます。すると、国語の先生がこう言いました。
「私もこのプリントを自分のクラスに配っていいですか?」
「次の小テストでは、先生のクラスに負けたくないので!」
翌日、私はクラスで学年平均点の話をします。その話を聞いたときのTYさんはとても嬉しそうな顔をしていました。さらに、国語の先生から宣戦布告を受けたことを伝えると、私のクラスの子どもたちは口々にこう言いました!
「次も絶対に負けない!」
「この調子でいけば絶対、勝てるよ!」
「みんなでがんばろう!」
「小テストは毎回、満点!」TYさんの自慢
小テストで暗記に自信をもったTYさん。定期テストなどの範囲が広いテストでは5教科の合計が500点満点中100点程度しかとれていませんでしたが、小テストでは毎回、満点を取るようになりました。そして、毎回の満点はTYさんの自慢となりました。
1年間、漢字の小テストと英単語の小テストでほぼ満点を取ったTYさん。その成績は徐々にあがっていき、中学1年生の最後の定期テストでは、5教科合計が150点程度になりました。
そして、中学3年生の時には5教科合計が250点程度にまであがりました。中学1年生のときには300人中280番だった順位も、中学3年生の時には150番くらいに上がっていました。
もちろん、希望の高校に合格し、今現在は大学に通っています。
やる気にさせる事前支援を!
私は子どもたちにこう言いたくありません。
「勉強が苦手だからやらなくていいよ!」
苦手だから、やる気が出ないのはとてもよく分かります。私も苦手なことは後回しにすることがよくあります。ただ、社会に出て「この仕事は苦手だからやらない!」と言うわけにはいきません。
苦手でもやらなければならないのであれば、少しでも「楽しい」「やってよかった」「やればできる」と思ってほしいと考えています。勉強が苦手な子どもたちがやる気を出す事前支援をしていけるといいですね!
電話番号:080-9114-8318
住所 〒410-1118 静岡県裾野市佐野1081-14